軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ドラゴンカーニバル⑥

エインガナさんとの会話を終えたが、まだグランディレアスさんは来ておらず、せっかくなのでということでファフニルさんの元も訪ねようという話になった。

ファフニルさんもフレアさんやエインガナさんと同じく、己の舞台黒風の翼への激励を行っているみたいだった。

「時に静かなそよ風の如く、時に荒れ狂う暴風の如く、静と動を的確に切り替えることが重要だ。相手だけではなく、己や周囲の状況を常に把握し、その時々に最善手を打つ。口にするのは簡単だが、それを実行できるものは少ない。完璧である必要はないが、常に完璧の傍らに立つと、その意識を持ったうえで精進してこい」

なんとなくのイメージではあるが、フレアさんの部隊は向上心に溢れた熱血系。エインガナさんのところは、知識を重視した頭脳派。ファフニルさんのところは、バランスに優れた感じがする。

となると、残るグランディレアスさんのところは、守備重視とかそんな感じかな?

しばらくファフニルさんの激励を眺めていて、その話が終わると、ファフニルさんはこちらに気付いたようで俺たちの前に移動してきた。

「……これは、ミヤマ殿、リリア殿。ようこそいらっしゃいました」

「こんにちは、ファフニルさん」

「ファフニル様、本日はよろしくお願いいたします」

ファフニルさんとは俺もリリアさんも顔見知りだ。ジークさんとリグフォレシアに行った時や、六王祭の時には運んでもらったりもした。

う~ん、しかし、こうしてファフニルさんを見ると、やはり先のエインガナさんに比べると小柄に見えてしまう。

いや、ファフニルさんも100mを越える超巨体ではあるのだが、エインガナさんやマグナウェルさん、まだ会っていないがマグナウェルさんに次ぐグランディレアスさんと比べると、やはり差があるように感じる。

そして、そんな環境だからこそ、フレアさんが身長を気にしているというのもよくわかる。100m越えでさえ、小柄に見えてしまう環境が異常ではあるのだが、そこに4m80cmはたしかに、周りとの差が凄まじい。気にするなという方が無理があるだろう。

「……グランディレアスは、まだ来ていないようだな」

「アイツは、放任主義といっていいからな。もう少しギリギリになってから来るだろう。さすがにマグナウェル様より遅いことはないだろうがな」

フレアさんの言葉を聞いて、ファフニルさんも軽くため息を吐きつつ答える。

そのまま少しの間ファフニルさんを交えて雑談を行っていると、ゴゴゴゴと地面が揺れた。マグナウェルさんの足踏みとはまた違う感覚だ。

「むっ、どうやら来たようだな」

そんなフレアさんの言葉に反応して視線を動かすと、地面が大きく揺れ、地中から凄まじく巨大なドラゴンが出てきた。

全長10kmという圧倒的な巨体、翼はなく、背中には突起……なんとなくステゴサウルスみたいな体型をしたドラゴン……アレがグランディレアスさんか……。

グランディレアスさんが地面から出てくると、巨大な大穴が開いていたが、なんらかの魔法を使ったのか再び大きく地面が揺れるとその穴は塞がっていた。

ファフニルさんに断りを入れて、フレアさんとリリアさんと一緒にグランディレアスさんの元に移動すると、響くような声が聞こえてくる。

『げ~き~れ~い~? う~ん……お~お~き~な~け~が~が~な~い~よ~う~に~が~ん~ば~れ~ば~い~い~と~お~も~う~よ~』

な、なんか、えらく間延びした声……一音一音伸びてるように聞こえるが、大怪我しないように頑張れって言ってるように聞こえた。

なんかここまでの三人に比べると、大変軽めの激励である。そんなことを考えていると、グランディレアスさんの顔にある丘に辿り着いた。

「グランディレアス、少しいいか?」

『う~ん~? ニ~ズ~ベ~ル~ト~? ど~う~か~し~た~の~?』

「お前に紹介したい人物が居てな。我が 戦友(とも) ミヤマカイトとリリア・アルベルト公爵だ」

フレアさんの紹介を受けて、グランディレアスさんは巨大な顔を俺たちの方に向ける、

「初めまして、宮間快人です」

「リリア・アルベルトです」

『ぼ~く~は~ク~エ~イ~ク~ル~グ~ラ~ン~ディ~レ~ア~ス~だ~よ~。よ~ろ~し~く~ね~』

……分かってはいたけど、話すの遅っ!? そして中々に聞き取り辛い。『クエイクル・グランディレアス』さんって名前らしい。

ちなみに余談ではあるが、ファフニルさんの名前は『トルネディア・ファフニル』とのことだ。

「グランディレアスさん、以前の神界での戦いでは協力していただいて、ありがとうございました」

『い~ぜ~ん~の~し~ん~か~い~で~の~た~た~か~い~? な~ん~だっ~け~? あ~あ~お~も~い~だ~し~た~あ~の~た~た~か~い~か~。き~に~し~な~く~て~い~い~け~ど~お~れ~い~の~こ~と~ば~は~う~け~とっ~て~お~く~ね~。マ~グ~ナ~ウェ~ル~さ~ま~に~も~い~わ~れ~て~い~る~し~ま~た~な~に~か~あ~れ~ば~いっ~て~く~れ~れ~ば~て~つ~だ~う~よ~?』

……長文はきついな、終わるころには最初に何言ってたか忘れてしまいそうになる。