軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

二大ヤバいお方の片割れが動き出した

リリアさんから素敵な誕生日プレゼントをもらったあと、二番手はルナさんだった。もしかしたら俺がこの世界に来て出会った順番とか、そんな感じなのかな?

ともあれ、普段はいたずら好きのルナさんだが、流石にこの場面ではふざけず、渡してきた誕生日プレゼントはマシュマロの詰め合わせだった。

ルナさん曰く、俺はいろいろプレゼントを貰うだろうから、消費できるものにしたということだ。気遣いがありがたい……けど、ルナさんってマシュマロ好きなのかな? もしそうなら、しっかり覚えておこう。

三番手、四番手は葵ちゃんと陽菜ちゃんの後輩コンビだった。葵ちゃんは綺麗な花で作られたしおり、陽菜ちゃんは靴下をプレゼントしてくれた。

時間が全然なかったにもかかわらずプレゼントを用意してくれて、本当に嬉しい。

そして続く五番手は……まさかの正義くん。さっきまで居なかったような気がしたが、どうやら勇者役としてのスピーチを終わらせてすぐ駆けつけてくれたので、カラオケ大会には間に合わなかったみたいだ。

正義くんがプレゼントしてくれたのは、ハイドラ王国の小さな村の特産品であるお菓子。不思議な食感だけど、とても美味しかったということなので、食べるのが楽しみだ。

『さて、ではテンポよくいきます。次はある意味で問題児……クロさんです』

「え? なんで、ボク、問題児?」

『さて、いったいどんなベビーカステラをプレゼントするのでしょうか』

「ベビーカステラじゃないからね!? いや、常に携帯はしてるけど……」

……ついに、きたか……とんでもないプレゼントもってきてそうな相手が。六王祭の記念品では、巨大な船……それはもう、豪華客船というレベルの船をポンッと贈ってきたクロだが、今回はいったいどんなものを用意してきたのだろうか?

期待半分、不安半分で待っていると、クロはどこからともなく巨大な……なにあれ? ベッド?

「カイトくん! 誕生日おめでとう! ボクからのプレゼントは、これだよ!」

「……こ、これは、いったい……」

サイズとしてはダブルベッドぐらいの大きな物体。見た目は結晶のような……というか、あれ、魔水晶じゃないのかな? 俺がいままで見た中で一番でかい。

この魔水晶がプレゼントなのか、それともそれによって作られた魔法具がプレゼントなのか……。

「これは……ほら、カイトくんも六王祭で体験してたと思うけど、仮想世界で遊べる魔法具の……縮小版だよ!」

「……え?」

「まだクリアしなくちゃいけない課題が多すぎるし、価格も高くなりすぎるから一般発売は数十年はかかるだろうけど、小型化自体は成功しててね。シャルティアから、カイトくんがコレ気に入ってたって聞いたから、ちょっと調整を加えてプレゼント」

なんと、つまりこれがあれば六王祭5日目に体験したVRMMOで遊ぶことができるということか!? す、すげぇ……かなりテンションが上がってきた。

「小型化の関係で同時に遊べるのは4人までになっちゃったけど、六王祭に出した試作品と違って、何種類かのゲームで遊べるようになってるよ!」

「す、すごい……え? 本当にこんなの貰っていいの?」

「もちろん! ちゃんと、接続用の着ぐるみも四人分用意したから!」

「……あっ、やっぱりその着ぐるみは付いてくるのか……」

これは、正直滅茶苦茶嬉しい。元々ゲームは好きだし、六王祭でプレイしたレースも本当に楽しかった。あの時はアリスとふたりでのプレイだったけど、これがあれば葵ちゃんや陽菜ちゃん、リリアさんたちとも遊ぶことができる。

不安半分なんて言ってた過去の自分が恥ずかしい。

「クロ、本当に嬉しいよ。ありがとう!」

「あ、あはは、ちょっと照れちゃうね。また今度、カイトくんの部屋のどこに設置するかとかの要望を聞いて、初期調整するね。そしたら一緒に遊ぼう!」

「ああ!」

いまからすごく楽しみだ。ハマりすぎないようにだけ、気を付けよう。

クロからの最高のプレゼントを受け取ったあと、次に壇上に上がってきたのは……クリスさんだった。あぁ、そういえば確かに、バーベキューの時の御者として会ってるので、順番的にはここだ。

クリスさんがプレゼントしてくれたのは、大型種ブラッシング用のブラシ。これもまた、嬉しい。ちょうど、ベルのブラッシングに使うブラシを新調しようかと考えていたタイミングだし、ありがたい。

触ってみた感じも、硬すぎず柔らかすぎず、ベルの毛質に合ってる感じで素晴らしい。帰ったらさっそくブラッシングしよう。

そして、それに続いてアインさんがプレゼントにと渡してきたのはマジックボックスだった。中にはアインさんが作ったデザートがいっぱい入っているらしい。

アインさんの料理の腕前は超一級品だし、食べるのが楽しみである。なんか個数は全部で十万個とか言ってた気がするけど、たぶん俺の聞き間違えだと思う。聞き間違えであってくれ……。

ソレから、ゼクスさんが面白そうなタイトルの本を、ラズさんがとても可愛らしいハンドタオルを、アハトが部屋着に丁度良さそうなTシャツセットを、ノインさんが文鎮? と筆をプレゼントしてくれて……ついに、その時がやってきた。

俺が出会った順番にプレゼント、ということは……間違いなく、次はあの方。

『では、次は……シャローヴァナル様です!』

拝啓、母さん、父さん――次々と贈られる、嬉しい誕生日プレゼントに喜んでいたのもつかの間、ついにというべきか、俺のテンションが上がっているタイミングで――二大ヤバいお方の片割れが動き出した。