軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

444.オールSSS

ジャガイモを使って、親子スライムのハグレモノを孵した。

「まずはスピード」

「親」の周りに散らばっている「子」を、高速移動で肉薄しつつ、 ほとんど同時(、、、、、、) に倒していく。

「次はパワー」

「子」を全部倒して、硬さMAXになった「親」にトドメの一撃。

攻撃は通って、無事親子スライムを倒した。

「ふむ」

「どうですか?」

見守っていたユキが聞いてきた。

「ああ、ちゃんと上がっている。体感だけど、力も速さも、どっちもSSの時よりも上がっている。それに――ウインドカッター」

そう言いつつ、何もないところの壁に向かって、風系の初歩魔法を撃つ。

一発だけじゃない、連射だ。

連射、連射、とにかく連射。

ウインドカッターをとにかく壁に向かって垂れ流した。

数分間撃ち続けた後、MP切れ特有の立ちくらみが起きた。

回復弾を自分に撃って、MPを回復する。

「MPも上がっている。撃てる時間――数だけど。それが上がってる」

「そうなんですね」

「他はテストしにくいけど、ここまで来たらもう、他も上がってるって見なしていいだろう」

俺はそういい、もう一度ポータブルナウボードを使った。

―――1/2―――

レベル:1/1

HP SSS

MP SSS

力 SSS

体力 SSS

知性 SSS

精神 SSS

速さ SSS

器用 SSS

運 SSS

―――――――――

全てがSSSになったステータス。

……。

ポータブルナウボードの表示が消えた後、何となくもう一度使ってみた。

全部がSSS――多分最強になったステータス。

元の世界でゲームをやってた時の感覚に似てる。

レベルカンストしたり、装備品のセットを全部集めたり。

そうした達成感と高揚感がある内は、何度も何度も、ステータス画面や装備品欄を開いて眺めていたくなるものだ。

―――1/2―――

レベル:1/1

HP SSS

MP SSS

力 SSS

体力 SSS

知性 SSS

精神 SSS

速さ SSS

器用 SSS

運 SSS

―――――――――

三度、開けてしまう。

ちょっとだけ、ニヤニヤしそうなのがわかった。

「ごほん」

俺は咳払いして、取り繕ってから。

ユキ、そしてバナジウムに振り向いて。

「ありがとう、二人とも」

「わ、私はなにもしてません」

「……(ニコッ)」

ユキは慌てて謙遜したが、まんざらではない様子で。

バナジウムはストレートに笑顔を浮かべた。

「予想はつくけど……バナジウム、念のためにユキの能力を戻してくれないか?」

「……(コクコク)」

バナジウムは頷き、ユキに手をかざした。

終わった後、バナジウムが俺に向かってもう一度頷いた。

もう一度ポータブルナウボードを使った。

―――1/2―――

レベル:1/1

HP SS

MP SS

力 SS

体力 SS

知性 SS

精神 SS

速さ SS

器用 SSS

運 SS

―――――――――

直前の状態に戻った。

ユキの器用だけが加算して、他は元々のSSだ。

「もう一個テストさせてくれるか?」

「何をすればいいですか?」

「二人でちょっと俺から離れてみてくれ。離れてても加算するのかみたい」

「分かりました」

「バナジウム頼む。二人で――そうだなわかりやすくアウルムダンジョンの精霊の部屋に行っててくれ。向こうで数分間待機で」

「……(コクコク)」

バナジウムは頷き、ユキと連れだって外に出た。

バナジウムからユキに手をつないだ。

二人の幼い女の子が手をつないで歩いて行く後ろ姿、みていてちょっとほっこりした。

一分くらい待って、二人が確実にアウルムの所にいったというタイミングで、更にポータブルナウボードを使う。

―――1/2―――

レベル:1/1

HP SS

MP SS

力 SS

体力 SS

知性 SS

精神 SS

速さ SS

器用 SS

運 SS

―――――――――

器用もSSに戻った。

なるほど、やっぱり距離か。

どこまで近くにいればいいというのは精査は必要だが――多分こういう時、姿が見える範囲とか、声が届く範囲とか。

それくらいの範囲の中じゃないと加算されないんだろうな。

何故その推測が出来るのかと言えば、「そういうものだ」としかいいようがない。

範囲型は大抵がそれくらいの範囲で、そこから更に広げると、ほぼ100%でどこにいても大丈夫ってなる。

まあ、それはともかくだ。

この場合、SSSを維持するためには、ユキに近くにいてもらわないといけない。

そして、ユキに同行してもらうとなると……。

「あっ、どこに行ってたのですか?」

テスト部屋に戻ってくると、先に戻ったユキとバナジウムが俺に駆け寄ってきた。

「ごめん、ちょっとね。それよりも、頼みたい事があるんだ」

「なんでしょうか」

「バナジウムにも……たまにでいいから、二人で一緒にダンジョンについてきてくれないかな」

「もちろん! 一緒にいきます!」

「……(こくこく)」

ユキもバナジウムも、二人とも実にあっさりと即答した。

「ありがとう。じゃあこれ」

俺はお礼を言いつつ、グランドイーターのポケットから今取ってきたものを取り出して、二人に差し出した。

「これは?」

「アブソリュートロックの石、その+10だ。一人で一つ」

そう言って、+10アブソリュートロックの石を二人に渡した。

+10にしたのは、他とはちがって、アブソリュートロックはなくしても――ハグレモノになっても害はないから、遠慮無く最高の+10にした。

「一緒に来る時、危険もあるかも知れないから、これで身を守って」

「分かりました! ありがとうございます!」

「……(ぽっ)」

ユキとバナジウム、二人は嬉しそうに+10アブソリュートの石を受け取った。

この先、必要な時は、SSSでダンジョンを攻略出来るようになった。