軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第1450話 待ちに待ったイベントショー

『五月病御祓いスタンプラリー』のスタンプ集めを無事全て集め終えた翌日。

この日は黄金週間八日目にして、ライトが待ちに待った級友達とお出かけの日である。

ライト達が約束した『レインボースライム戦隊ショー』は、リリィが住む向日葵亭の近くの広場で開催される。

ライト達が観る予定のショーは、午後二時からの開演だ。

そのためライトは、午前中は魔物の解体作業に勤しむことにした。

ちなみにレオニスは今日一日、ラーデとともに森の警邏回り。

昨日一昨日はスタンプラリー巡りのため、早朝に近場しか警邏できなかったことへの補填らしい。

かなり遠くまで警邏に出向くようで、そのついでにラーデのカタポレンの森観光も兼ねているようだ。

一方ラウルは、朝の野菜収穫と畑の手入れを終えた後、マキシとともにオーガの里に出かけている。

久しぶりに料理教室を開催するのだそうで、二人ともお昼ご飯までには帰ってくる予定だ。

というのも、ラウルとマキシもライト達子供の保護者として、レインボースライム戦隊ショーについていくことになっているからである。

故にライトも午前中はカタポレンの家の解体作業場で、誰の目を憚ることなくのびのびと魔物解体をこなしまくっていた。

いや、いつものライトなら半日の猶予があればすぐに魔物狩りに出かけるところなのだが。

今日の午後からの予定は絶対に、何が何でも外せない最重要イベント。

魔物狩りに出かけた先で、万が一にもトラブルなどに見舞われる訳にはいかない。

そのため今日だけは、安心安全の自宅引きこもり作業を選択したのである。

そうして正午の三十分前に、出かけていたラウルとマキシがカタポレンの家に帰ってきた。

ライトはその少し前に解体作業を切り上げて、自分の畑での収穫や手入れに勤しんでいた。

オーガの里がある方向から、空を飛んで帰ってきたラウルとマキシ。

二人の姿を見たライトが、畑の手入れの手を止めて二人の帰りを出迎えた。

「あ、ラウルにマキシ君、おかえりー」

「ただいまー」

「ただいまです!」

「オーガの里での料理教室はどうだった?」

「おう、今日も大好評だったぞ。今日のメニューは、灰闘牙熊の肉を使ったハンバーグだったからな」

「ハンバーグかー、それは絶対にオーガの人達も大好きなヤツだよね!」

「ああ。ラキさんなんかは、俺の胴体くらいはあるハンバーグを一人で五個もペロリと平らげてたぞ」

「何ソレ、すごッ!」

ライトの問いかけに、ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべるラウル。

ハンバーグと言えば、人族の間でも老若男女問わず絶大な人気を誇る王道の肉料理。もともと肉料理が主食のオーガ族にも、それはそれは大人気だったようだ。

肉以外の他の材料、たまねぎとパン粉、鶏卵などは今のところラウルの持ち込みだが、これらもいずれオーガの里での自給ができるようラキ達も少しづつ準備を進めているという。

オーガの里の食事情とその未来は、ますます明るいものとなっていくだろう。

そんな楽しい話を聞きながら、三人でお昼ご飯を食べる。

昼食を摂った後、ラウルとマキシは一足先にラグナロッツァの屋敷に戻り、ライトも自室で私服に着替えてからラグナロッツァに移動していった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ライトとラウル、マキシの三人はラグナロッツァの屋敷で合流した後、三人揃って屋敷を出た。

今日の待ち合わせ場所は向日葵亭で、集合時間は午後一時半。

ライト達は約束の集合時間の十分前に向日葵亭に到着した。

店の入口の脇にはリリィが一人立っていて、自分の次に待ち合わせ場所に現れたライト達を見つけたリリィが嬉しそうに手を振った。

「あッ、おーい、ライトくーん!」

「リリィちゃん、こんにちは!」

「よう、リリィちゃん。昨日ぶり」

「リリィちゃん、こんにちは!今日はよろしくお願いしますね!」

「ラウルさんにマキシ君も、こんにちは!今日は皆でお出かけできて、リリィすーっごく嬉しい!」

「リリィちゃんにこんなに喜んでもらえるなら光栄だ」

「僕もです!」

同級生(ライト) とともに来たイケメン執事とイケメン美少年に、リリィが大はしゃぎしている。

もちろんリリィが一番大喜びしているのは、皆でレインボースライム戦隊ショーを観に行けること。これが一番嬉しいことに間違いはない。

しかし、それはそれとして、そこに二人のイケメン保護者という嬉しいオマケまでついてきたのだ。目の保養としてリリィが大はしゃぎするのも当然である。

そうして向日葵亭の入口脇で、四人で楽しく話をしながら過ごしていると、イヴリンとジョゼ、ハリエットも到着した。

イヴリンとジョゼは二人揃って徒歩で五分前に、ハリエットは三分前に馬車に乗って現れた。

最後に到着したハリエットが、馬車から降りてすぐに頭を下げた。

「皆さん、こんにちは。私が一番遅かったようで、皆さんをお待たせして申し訳ありません」

「ハリエットちゃん、こんにちは!大丈夫よー、私達もさっきここに来たばかりだし!」

「そうそう。約束の時間に遅れた訳じゃないんだし」

「うん、時間を守ったハリエットさんが謝ることなんてないよ!」

「皆の言う通りだよ!てゆか、少しくらい遅れたって誰も怒らないよ!」

「皆さん、ありがとうございます……」

懸命に謝るハリエットに、ライト達が挙ってフォローに努める。

そんな真面目な子供達に、ラウルが微笑みながら声をかける。

「さ、皆集まったなら広場に行くか」

「うん!皆、前売り券は忘れずに持ってるよね?」

「「「持ってるー!」」」

「じゃ、早速皆で行こう!」

「「「おーーー!」」」

ライトの確認と掛け声に、イヴリン達が元気よく答える。

この前売り券は、ラグナロッツァにある商業ギルド総本部の窓口で購入した正規のチケットだ。

平日昼間に自由に動けるラウルがライトから委託され、人数分の前売り券を入手してもらっておいたのだ。

そのおかげで、買えるかどうか分からない当日券をアテにせずに済む。

もうすぐ始まるショータイムへの期待に、皆はちきれんばかりの笑顔で広場に駆けていった。