軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

058

「さて、お二人さんはランク査定期間だったわけだが、今回の特別依頼の達成、およびドラゴンゾンビの討伐をもって、特例だが二人ともAランクへ昇進させる!」

「おお……」

「ランドたちやりやがった! 一気にAランクだぞ」

「くそー。俺もあんなチャンスつかみてえな」

「だがよぉおめぇ、ドラゴンゾンビの相手なんざできっか?」

「そりゃおめえ……まぁ死ぬだろうな」

俺たちよりも先に周囲の冒険者が反応していた。

「えっと……私もいいのかしら?」

「もちろんだ」

ギレンが即答する。

むしろミルムがダメで俺だけなるはずがない。

ギルドのランクの基準は一言で言えば強さだ。それを考えるならミルムは余裕でSランク……あれ? 俺もSランク認定は受けてるんだったな……。

これはなんか、時間の問題で上がるかもしれないな。

ミルムは意外とこういうものに価値を見出してくれるようなのでワンクッション挟めたのはある意味良かったかもしれない。今も目をキラキラさせているからな。

「さらにだ! ランドとミルムの二人はその実力から、二人以上のパーティーで活動する際、Sランクパーティーとして認定する!」

わあっと、ギルド中の温度ごと高まったかのような錯覚を受ける熱気が沸き起こった気がした。

そのくらい周囲の反応は早かった。

「Sランクパーティーだ!」

「フェイドたち以来だが……たった二人で!?」

「だが確かに、二人でドラゴンゾンビを倒したっていうなら十分すぎるほどの力があるぞ」

「何にせよすげえことだぞ! この地域にまたSランクパーティーが生まれたんだ!」

概ねはこんな感じで好意的に受け止められているようだった。

一部やっかみの声も上がったが、何よりドラゴンゾンビを討伐したという実績がそういった声を封殺している状態だった。

「ねえ……」

「どうした?」

ミルムが俺の服の裾を引っ張りながら声をかけてくる。

「これってすごいことなのよね?」

「もちろんだ」

「そう……そうなのね」

何かを噛み締めるようにミルムが呟いた。

そうか。

ミルムにとっては初めて何かを認められた瞬間なのかもしれない。

ギルドにも受け入れられ、多くの人から感謝され、そしてその功績を称えて地位を授かった。

俺が思う以上にこのことは、ミルムにとって良い影響を与えていたかもしれなかった。