軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

057

「おお! 戻ったか!」

ギルドについた途端、ギルドマスターのギレンが笑顔で出迎えてくれていた。

「なんでまたギレンが……というか、冒険者が多くないか?」

ギルドにはいつもの三倍近くの冒険者が集まっている。

普段見ないような高ランクの冒険者まで含めてここだけで戦争でも起こせそうな雰囲気ですらある。

「これだけ私たちが注目されているのだから、理由は一つでしょうに」

「あー……」

村で一日過ごしたことですっかり頭から抜けていたところがあるが、おそらくギルドもドラゴンゾンビ復活の連絡だけは届いていたのだろう。

そのためにギルドをあげて冒険者を集めていたんだな……。

そしてギレンの反応を見るに、その後の顛末も知らないうちにあの村のものが使者として向かっていたようだ。

「とにかく、よくやってくれた……! ギルドの代表として感謝する」

ギレンが頭を下げると、後ろに控えていたギルド職員が一斉に頭を下げた。

もちろんその中にニィナさんの姿もある。

いつになく仰々しい対応にこちらがそわそわさせられた。

「いや……そんな……大したことじゃ……」

「謙遜するな。お前たちの功績は間違いなく歴史に名を刻むもんだ。胸を張れ」

ドンっと俺の胸を小突きながらギレンが言う。

改まられたせいで何というかこう、居心地の悪さに目を彷徨わせる羽目にあった。

ギレンが頭を上げ、続けてミルムの方に向き直った。

「ミルム」

「え? な、なにかしら?」

突然の出来事にミルムもあわあわしてこちらをちらちら伺ってきたが、俺にはどうすることもできない。

大人しく話を聞けと促しておいた。

「冒険者としての初の実績がとんでもないものになったが、本当に助かった。お前さんが来てくれてなかったら、ここにいるやつらの全員が生きて帰ってこれたとは思っていない。感謝する」

再びギルド職員が一斉に頭を下げた。

「え、えっと……その……ふんっ。良いわよ、このくらいどうってことないわ」

「がはは。英雄様は違うってことだな」

「英雄?! え、ええ! そうね。その通りよ!」

なんかヤケクソ気味にミルムが胸を張っていた。

そうか……色々あったけど、ようやく一区切り着いたんだなという実感が押し寄せてきた。

一息ついたと思っていたが、ギレンの話はまだまだ終わっていなかった。

ミルムはソワソワしながらもみんなに好意的に受け止められていることを感じ取っているようで、楽しそうに頬を緩ませていた。