軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

161 王都騎士団③

集まったのは十数名の副長、隊長たちと無数の見物人。

背後には訓練していた部隊のほか見物人があたりを埋め尽くしていた。

副長以上の人間は確かに皆漂うオーラが只者ではなかった。出会った人間と比べるなら、フェイドやメイルたちパーティーメンバーに匹敵しそうなものすらいるほどだ。

フェイドに関しては付き合いの長さがあるのでどの時点のそれか判断に迷うところだが……。

そういえば俺のSランク認定をした暴風のルミナスはもっと強かったな。

あの頃は自分の力量がなかったせいでその強さがうまく捉えきれていなかったが、流石にソロでSランクになった二つ名持ちは別格だったと今ならばわかる。

「さて、ランド殿はネクロマンサーという職業だ。テイマーとはまた異なるものを操る。ということで本来であればその使い魔との手合わせがテイマーとしてはふさわしいのかもしれぬが、なんと特別にランド殿自身がお相手してくださるそうだ」

ベリウスの言葉にざわめきが起こる。

「おいおいテイマーが生身で戦うってのか?」

「どう見ても横にいる奴らのほうが強い……舐められてるのか?」

「いやでも、フェンリルにミノタウロスにドラゴンだぞ? テイマー本人のほうが……」

「関係あるか! 隊長たちが相手なんだぞ」

「それもそうか……」

騎士団員の隊長に対する信頼は厚いようだ。

その様子を見ていたミルムが戦闘態勢に入る。

ただし今回は羽は生えていない。目の色が変化しただけだ。

もっともそれは見た目だけの話であり、溢れるオーラが更に膨れ上がったのを副長クラス以上は肌で感じ取っていた。

「なんだ……これ……」

「おい、俺たち一体何と戦わされるんだ……?」

そんな中でも表情を変えなかったのが三名。

これが隊長たちということだろう。

ちなみに一番目の隊は副団長であるガルムが率いているとのことだった。

あと一名は遠征で不在だ。

「かわいそうに。使い魔の方が幾分楽な相手だったでしょうに」

「そうか?」

訓練用の刃の潰した剣を手に取りながらミルムに答える。

「貴方はすでに使い魔たちより遥かに強いわよ。それがわかるわ」

「それじゃあ期待しておこう」

実際隊長たちを見ても負ける気はしていない。

ある程度心に余裕がある俺とミルムだが、アイルだけは固まっていた。

表情こそ固くなっているだけで表に出ていないが、普段を知る俺たちにはわかる緊張っぷりだった。

「気楽にやってくれればいいからな」

「はい……!」

やはり固い表情のまま、アイルが短く答えていた。