軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第38話「使役モンスターの成長と新たな問題」

#第38話「使役モンスターの成長と新たな問題」

ハンターになってから、いろいろなことがあった。

5か月目には俺自身のレベルが上がり、さらには裏技の「金箱確定」現象も経験した。

金箱からはスライムの使役モンスターが出現。ラムと名付けた。現実世界で初めて仲間と一緒に討伐した経験は、思いのほか楽しく、討伐の効率も上がった。

そして7か月目。とんでもないことが起きた。ラムのレベルアップに挑んだ結果、なんと再び金箱が出現。使役モンスターでも裏技ができるとか思いもしなかったのでびっくりだ。

金箱を開けたら再び使役モンスターが出てきた。今度はゴブリン。俺はリンと名付けた。

しかも驚くべきことが起きた。なんとラムとの間で「念話」ができるようになったのだ。俺は情報量が多すぎてパニックに。どうしたらいいのか分からずひよりに助けを求めた。ひよりは協会の上司に相談してくれた。

協会側も初めての事例らしく、これまでの情報は極秘扱いとなった。そのため守秘義務契約を結ぶことに、更に定期的に協会に情報提供することになった。

その見返りに協会から300万円の特別報酬と毎月10万円の固定支援金を得ることができた。おかげでバイトの時間を減らすこともできた。

ありがたい。お世話になっている受付や黒澤さんにも言えないのは心苦しいが仕方がない。

次の目標はリンのレベルアップ。俺は引き続きラムとリンを連れて1階層での討伐に専念した。

やることは単純、ストロングスライムを見つけたら俺とラムが適当に弱らせる。そしてリンが止めを刺すというサイクルだ。簡単で討伐が更にはかどった。討伐数は多いときは1日200体を超えた。

そしてハンターになって9か月が過ぎ、ついにリンのレベルアップが近づいてきたため協会に連絡。再び高レベルハンターの高階エリナさん、そしてひよりに同行してもらうことになった。

「今日を楽しみにしてたわよ。使役モンスターと、どのような連携をするのかゆっくり見せてもらうわね」とエリナさんは微笑んでいる。

そうは言われても俺はいつもの討伐をするだけだ。ストロングスライムを探し、見つけたら俺とラムが適当に弱らせる。そしてリンが止めを刺すというサイクル。連携はとれており、あっという間に討伐した。

「あなたたち、とんでもないわね。連携が凄すぎる。へたな人間よりもあなたと使役モンスターとの連携の方がスムーズ。こんなことが本当にあり得るの?私たちの使役モンスターは連携するどころか言うこともなかなか聞いてくれないのに何故?」とエリナさんは本当にびっくりしているようだ。

俺は他の使役モンスターについて知らないので何とも言えない。でも俺の使役モンスターのラムとリンを褒められて気分はいい。リンのレベルアップまであと10体程度だと自慢げに話をした。

<名前>

リン(ゴブリン種)

<Lv1>

スピード:10

体力:20

技術:10

経験値:9992

<主人>

結城蓮

<FS2>

そうして何体かのストロングスライムを討伐。その時が訪れた。そう、リンのレベルアップだ。

結果――リンが1万体目のストロングスライムを討伐しレベルアップが成功、そしてまたもや金箱が出現した。

エリナさんは目を丸くしていた。

「本当に……金箱が出た。ありえない……」

そう言いながらも、エリナさんは金箱の方にはあまり関心を示さなかった。さすが高レベルハンター、金箱はそれほど珍しくないらしい。

<名前>

リン(ゴブリン種)

<Lv2>

スピード:20

体力:30

技術:20

経験値:0

<主人>

結城蓮

<FS3>

「使役モンスターのレベルアップに裏技の金箱出現。貴重なものを見せてもらったわ。……改めて言っておくけど、このことは絶対に他言無用。私とひより、協会の朝倉さん、そしてあなた、レン――この4人だけの秘密よ」

そう念押しされた後、俺は金箱を開けた。中身は武器だった。武具3種類のうちの1つ。使役モンスターではないのが少し残念だが、それでも貴重なものには違いない。

「これ、モンスターに装備させるってのもありか?」

俺がつぶやくと、エリナさんは呆れたようにため息をついた。

「はぁ。使役モンスターに武具を使うとかどうしたらそんな発想が出てくるのよ……まああなたらしいと言えばそうかもしれないけど普通に考えて自分で使うでしょ。武具もレベルアップするんだからあんたが早めに装備しなさいっての。というか使役モンスターに装備なんて使えるのかしら」

ラムも念話でエリナさんの意見に同意してきた。

<<ご主人様が装備するのが当然でしょう>>

リンも続いた。

<<おめでとうございますです、ご主人様。私もご主人様が装備すべきだと思うです>>

ひよりも頷いている。ここまで周りに言われたら、さすがに俺も納得するしかない。

「じゃあ、俺が装備するか……」

そう思ったときだった。何か強烈な違和感を覚えた。俺はしばらく考え込んだ。それを見たひよりとエリナさんが心配そうにしている。

「どうしたの?レン、何か問題が起きた?」

「レン、君はまさかやはり使役モンスターに装備を付けることにしたのか?」

いや、違う。そうではない。何か強烈な違和感がある……そうだ、分かった。リンだ!

「……ん? なんだこれ……。そうか、リンとも、念話が……?」

<<リン、俺の念話が通じているのか?>>

<<はい。ご主人様、聞こえていますですよ。何かありましたですか?>>

まさか……。驚いた俺はすぐにエリナさんとひよりにリンとも念話ができるようになったことを報告した。

ふたりは顔を見合わせ、そろって頭を抱えた。

「レンは本当に非常識だな」エリナさんが失礼なことを言う。

「もうレンのことだから何があっても驚かないわよ」とひよりもちょっと失礼では?

ともかく俺は武器を持った。

おお、凄い。力が沸いてくるようだ。攻撃力がかなり増した気がする。これでますます討伐がはかどりそうだ。

これで俺もラムもリンもレベル2になったから1階層で討伐しても意味はない。次は2階層に進出だ!