軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第313話「秘密戦力の情報」

#第313話「秘密戦力の情報」

俺たちは引き続き恩方ダンジョンの五階層の攻略を進めていた。今日もまずまず順調。

もうすぐロア、ルフがレベルアップする。そうすればますます安定する。そしてクーとひよりのレベルアップを経て六階層への攻略が始まることになるだろう。

どうしても気持ちは早まる。それでも安全第一だ。ダンジョンではちょっとした失敗が命取り。

焦ってはいけない、できるだけ冷静に攻略を進めていた。

そんな中、特殊部隊隊長の佐伯さんから連絡が入った。

「ダンジョンから出て欲しい。至急の案件がある」

まさかまた氾濫が起こったのだろうか?

しかし、ちょっと変だった。氾濫ならばその内容を言うはずだ。

今回の至急の連絡は、なぜか要件の話はなかった。

そこで俺はやや納得がいかないながらも、みんなに説明。そして一緒にダンジョン外に出た。

そして、そこでその要件を知ることになった。どうやら高泉首相からの直接の呼び出しらしい。

氾濫ではない。しかし、日本のトップからの緊急案件。それは間違いなく大事な話だ。俺たちは急ぎ全員で立川駐屯地へ向かった。

そうして極秘会議室へ。

そこにはすでに高泉首相、大泉防衛大臣、自衛隊トップである幕僚長の高倉さん、そしてダンジョンの特殊部隊隊長の佐伯さんが揃っていた。

さらに朝倉さん、エリナさん、黒澤さん、透子さんも。

俺たちの秘密を知る、そうそうたるメンバーだ。何か大事なことでもあったのだろう。俺はちょっと気がまえた。

高泉首相が静かに口を開いた。

「急な呼び出しで申し訳ありません」

そこから本題に入った。

——それは他国にも、俺たちと同じような“特殊な秘密戦力”が存在するらしいというものだった。

「I国において、レンたちと同様に秘密の戦力があることが分かりました。日本とI国は友好国です。そのためその情報を共有しようということになったのです」

I国は日本の友好国であるというのは聞いたことがある。そして、日本と同様にダンジョン氾濫の被害が少ない国らしい。

その被害が少ない理由が俺たちと同じような秘密の戦力を保持しているからということらしい。なるほどね。

そして、お互いにトップ同士で情報共有したらしい。

まあそれは良いことだろうと思う。協力することによってプラスになる可能性があるだろうからね。友好国ならその情報を悪いようにはしないだろう。

そう思っていたら大泉防衛大臣が補足した。

「情報を共有することがプラスになると首相は判断された。事例が増えることで、ダンジョン関連の研究が進む可能性がある。また将来的には、ダンジョン氾濫の危機の際にお互いの戦力を融通できる可能性もある」

なるほど。

将来的には俺たちでもどうにもならない敵が出てくる可能性はある。

今はレベル3までのモンスターの氾濫しか確認されていないけど、更にレベルの高いモンスターの氾濫が起きる可能性もあるだろう。

その可能性は考えたくもないが……少なくともゼロではない。

その時に同レベルの戦力があればかなり心強い。

それは逆もまた然りということか。そのための情報共有。

そしてI国の戦力の概要が語られた。その戦力は、俺たちと同様にやはり使役モンスターらしい。しかしながら俺たちのケースとは全く異なる部分がある。

それは出発点だ。なんと宝箱から出現した時点で特殊だったとのこと。

その使役モンスターは宝箱から出た時点で外界適応済み、そして人化可能、高い知能も有するとのことだった。

……何それ、凄い。いきなりそんな使役モンスターが出てきたらびっくりして飛び跳ねてしまいそうだ。かなり羨ましい。

やはり透子さんの目も輝いていた。早く見たいのだろう。とは言えI国は遠い。簡単に見ることはできないと思うけどね。

そしてその出現割合とやらが語られた。

なんと中身のある宝箱一億個に一つレベルの超レアとのこと。

なるほど。

レア(R)どころじゃない。スーパーレア(SR)、ウルトラレア(UR)といった辺りか?

それにしても一億に一つはレアすぎるよな。次が出てくるのはいつになることやらだ。

特殊な条件で出てくるなら真似できるかもしれないけど、一億個に一個となるとまず無理だ。再現は不可能な話だろう。

ちらりと見ると朝倉さん、エリナさん、黒澤さんたちは明らかに衝撃を受けているように見える。

まあ、そんな存在がいたら攻略は楽になるからね。もちろん俺も出て欲しいけどさすがに一億個に一個とか無理ゲーすぎる。諦めるしかない。

仮に出てきたら、とんでもないラッキー枠という感じになる。

ゲームとかでも俺は運は良くなかったから、絶対に無理だろう。

そう思っていたら大泉防衛大臣がこちらを見て語り掛けてきた。

「レンはあまり驚いていないようだな?」

いや。

その使役モンスターの話より、大臣に直接話しかけられる方が驚くし緊張するのですけど。

とは言え、振られたら何かを言わないと。

「もちろん驚いていますよ。ただゲームではよくある設定です。ダンジョンはゲームのような話が多いので、そういった可能性は常々、仲間内で話していました」

とりあえず、そう答えておいた。

実際にルナもそこまで驚いていない。ルナもまあ俺と同じゲーム脳だからな。

そして、ひよりも落ち着いている。ひよりにもいろいろと、その手の話はしているからね。そういった話もあるだろうという感じなのだろう。俺のゲーム脳が少し感染したと思われる。

それにしても凄いことだな。やはり世界は広い、俺はそう思っていた。

すると高泉首相がとんでもないことを言ってきた。