軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第212話「クーもダンジョンの外へ!」

#第212話「クーもダンジョンの外へ!」

クーのレベルアップが近づいてきた。

例によって朝倉さんに連絡した。するといつものように透子さんが見に行きたいとのこと。

透子さんは使役モンスターとほぼ一緒に住んでいるようなものから本当は確認するまでもないのだけど、形だけでも朝倉さんからも連絡してもらわないとね。

そして当日──

いつものように全員でクーの討伐をサポートしながらレベルアップを待った。クーは難なく敵モンスターを討伐していく。

そして数体を倒したところで、クーがぴたりと動きを止めた。

もしかしてレベルアップしたのか?最近はレベルアップ時にみんな動きを止めるのだよね。感慨にふけっているのかもしれない。

「クー、レベルアップしたのか?」

次の瞬間、クーは俺の方へ駆け寄ってきて、勢いよく抱きついた。

「レンさん!ありがとう!俺、レベルアップした! FSも遷移した。外にも出られる!」

「よかったな、クー。最後だから心配してたけど……問題なさそうで良かったよ」

クーが使役モンスター最後のレベルアップだからね。クーだけレベルアップ時にFS遷移せず外に出られなかったらどうしようかと思っていたけど大丈夫そうだ。クーの様子を見るは限り特に問題はなさそう。

その声につられるように、みんなも次々と俺やクーに抱きついてきた。

「おめでとう!」

「やったね、クー!」

嬉しそうな歓声が広がっていく。本当に良かった。いつも思うけど、みんながお互いの成長を喜び合っているのは素晴らしいことだと思う。

その後は透子さんがクーにハンドグリップを差し出した。

「まずは力加減の練習からだね」

「分かった! やってみるよ!」

クーはハンドグリップを軽く握ったように見えるのだが……やはりいきなり振り切りきれた。一応は20Kg以上用でそれなりに力が必要なはずなんだが、軽く握ってもそれ以上らしい。凄い力だ。

だけどラム・リン・ロア・ルフが次々にコツを教え、少しずつ感覚をつかんでいく。握ったり緩めたりを何度か繰り返して力加減を覚えていった。

やはり先輩たちがいると適応が早い。やはりいい仲間だ。

そうしてクーは最低限の力加減の調整を済ませた。

いつもは使役モンスターのレベルアップの後も討伐を続けていたが今日は中途半端なのでこれで終了する。

すなわち、今からすぐに外に出る予定だ。

クーはやや緊張にしながらゆっくりとダンジョンの出口へ向かった。

そして外へ、その記念の一歩踏み出す。

緊張の一瞬だけど……良かった、クーも全く問題なく外に出ることができた。

クーはしばらく空を見上げて動かなかった。外の世界を満喫しているのだろう。

ラム、リン、ロア、ルフに続き、最後の仲間クーも無事に地上へ。胸の奥から何かがじんわりと込み上げてくる。

「これで全員そろったな」

「はいっ!」

そしてそのまま全員で買い物へ向かうことにした。せっかく全員そろったのだから変装道具などを購入するつもり。

例によってユニマツヤに行き、スウェットを物色。前回は使役モンスターのラム、リンが戦闘時の変装用として購入したが今回は地上では非戦闘員である俺、ひより、ルナの分も含めて購入する。

そうしないと戦闘が終った後の合流時に俺たちからばれてしまう可能性もあるからね。

まさか俺まで変装する日が来るとは思ってなかったのだけど今後のことを考えれば当然の判断だろう。

それにしても女性7人で俺1人だけ男性というのはやはり気が引ける。他の人に見られているような気もするのだけど大丈夫かな?ヒソヒソ話をしている人を見ると俺のことを言っているのではと思えてくる。

なので、おれだけはすぐに買い物を済ませて外に出た。

その後は別の店に行って変装用のゴーグルも購入した。これでとりあえずの変装用の服装は1セット購入完了。

ただし「もうひとつの変装パターンどうしようか?」とひよりやルナに相談したが良い案はすぐには浮かばず。

とりあえずは後回しにすることにした。

帰宅後、クーを樹と葵に紹介すると、ふたりはクーの身長にびっくりしていた。そうなんだよな。クーは俺よりも身長が高い、樹と葵にとっては俺よりも身長が高い女性を見るのは珍しいだろうね。

それでもすぐに懐かれ、楽しそうに話していた。

その後は例によって使役モンスターが住む部屋を案内した。今後は使役モンスター5人(5体)が住むことになる。あと透子さんがほぼ常駐しているようなものなので正確には6人かな?

クーは部屋の中を見渡したり、使役モンスターに大人気のネットを使ったりして忙しそう。

ラム、リン、ロア、ルフと共にこの世界の勉強をしている。

しっかりと勉強をして人に会った時に変に思われないようにしてもらえたらと思う。もしかしたら戦闘時に分散する可能性もあるからね。

いつも俺が一緒にいることができればいいがそうでないパターンも今後はあり得るだろう。

ともかくこれで基本的な準備はすべて整ったと思う。

明日からは、いよいよ次の五階層、レベル6を目指して進んでいく予定だ。