軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第190話「変装案と買い物」

#第190話「変装案と買い物」

使役モンスターたち――ラム、リン、ロア、ルフ、クーの要望もあり、俺たちは国からの要請があればダンジョンの外に出たモンスターの討伐に対応することにした。

俺はかなり迷っていたが彼女たちの強い要望だ。「俺たちのことを守りたい」との強い希望で断るわけにもいかなかった。俺は本当に使役モンスターに恵まれている。

ただし出動する際に身バレしては大変だ。世界中から注目を集めてしまう可能性が高い。そうなると普通の生活はできなくなるだろう。何らかの形で拘束される可能性もある。そこで“身バレしないように変装して出動できる方法”を考えることになった。

モンスターと戦う時に身バレするのはまずい。とはいえ日頃から服装を変えて偽装するのは面倒。

そこで戦闘時用の服装を考えることにした。そしてその服装はすぐに動けるものが理想だ。

そこでどのような服装がいいかと俺、ひより、ルナ、ラム、リンが一緒になり議論した。その結論としてはゴーグルとパーカータイプの上下スウェットを用意するというものに落ち着いた。

これならバッグに入れていつでも持ち歩ける。また戦闘時も動きやすく、何より“普通の服”に見えるのがいい。誰もが普通に街で着ているような服装が理想だ。

また体のラインが出にくいスウェットであれば、女性と気づかれる可能性も低いだろう。もちろんよくよく見れば体形で何となく分かるだろうが、さすがにそれは仕方がない。性別まで分からないように変装するのはさすがに無理があるだろう。

あとスウェットの上はパーカータイプにすることにした。パーカーをかぶれば髪型も分かりにくくなる。やはりこれで性別の判定もしずらくなり髪型が分からないことで身バレの心配が減る。

あとはゴーグルをすれば顔バレの心配も減る。できるだけ視界を遮らないタイプを探すことにした。

買い出しには、ひよりとルナにお願いすることになり、ラムとリンも同行している。ぱっと見は女性4人で仲良くショッピングを楽しんでいる姿だ。どう見ても“普通の女子グループ”に見える。実際はいずれも上位ハンター。とんでもない集まりなんだけどね。

笑い声が絶えず、試着室の前では「こっちの方が可愛い」「いやこっちの方が似合う!」と盛り上がっているようにも見える。

まあ俺はというと……さすがに混ざる勇気はなかったので、少し離れた場所から見守っていた。一応、不審者が近づかないように見張りという名目だ。ちょっと面倒だけど混ざるよりはまし、丁度良いポジションだと思う。

パーカー付きの上下スウェットはどこで買うか少し迷ったようだけどメンバー全員が量販店で売っている既製品を購入することにしたようだ。どこにでもある既製品の方が人混みに溶け込みやすい。この上下スウェットならば性別関係なくたくさんの人が着ている。服装からすぐに身バレする心配はなさそうだ。

それぞれ、髪色に合わせて絶妙に色を変えているようにも見える。ラムは水色系、リンは淡い緑系を選んだようだ。

この調子でロア、ルフ、クーの分も揃えたら……まるで最近打ち切りが発表された戦隊モノだな。

テレビの打ち切りが発表された一方で、本物の、ただし全員が女性の“戦闘戦隊”が誕生しそうな気がする。少し笑ってしまった。

あとは出動要請があればトイレなどに入り、上下スウェットに着替え、ゴーグルを装着して戦闘に入ることになる。

余裕がある時は髪をスプレーで黒く染めることにした。これでほぼ身バレの心配はなく、現場に出られるだろう。

さすがに建物やトイレ付近の監視カメラまで人の出入りまで調べられたら厳しいかもしれないが、そこまでの確認はない……と思いたい。

そうして4人の買い物を遠目で眺めているとひよりにこっちに来るように促された。どうしたのだろうと思っていくとラムとリンが更衣室から出てきたようだ。

その2人(2体)を間近で見たのだが……やべえ、思わず息をのむほどに自然で可愛い。

「よく似合ってるよ」と言うと、二人ともぱっと笑顔を見せた。

ひよりも腕を組んで満足そうに頷いている。どうやら俺の回答は正解だったようだ。どうにもこういうのは慣れないんだよな。でも今後もロア、ルフ、クーで同じようなことがありそう。慣れないとまずいかもしれない。

その日の帰り道、ひよりが「今度はロアたちの分も一緒に買いに行こうね」と言い出した。はぁ……やはりそうなるよね。

正直、買い物疲れがすごかった俺としては、できれば勘弁してほしい。だが、みんなが楽しそうにしているのを見ると、断ることもできない。

そして“次の戦隊メンバー”の姿を想像しながら、どこか楽しみにしている自分もいた。ロアもルフもクーもかわいいだろうな。

……そう思っていたら、ひよりがじっと俺の顔を覗き込んできた。

「何を考えてるの?」

まずい、バレたか!?

「な、なんでもないよ」

とりあえず慌ててごまかしたが、ひよりの視線は鋭かった。やべーよ。本当に、俺の心を読むエスパーなんじゃないかと思う瞬間だった。