軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

010 実技試験 2

「敵の魔術師からの攻撃は、全部私が防ぐ!

だから、そちらは攻撃に専念して!」

「……え? ……わ、分かった!」

「任せろ!!」

理由も聞かず、私の頼みを聞いてくれた、相棒。

そして、弓士の子からも、頼もしい返事が返ってきた。

……もう、最高よ! 私の パーティメンバー(なかま) 達!!

どうせ、買収された向こうの魔術師は、自分の攻撃は全て私が受けざるを得ないように撃つつもりなのだろう。

……ならば、最初から、堂々と全部私が受けてやろうじゃないの!

コソコソとセコい真似をせずに、正面から、堂々と来い!!

もう、いつ試験終了の合図があってもおかしくない。

ということは、向こうも焦っているはずだ。グズグスしていると、依頼された仕事が失敗に終わる可能性が高まるから……。

多分、ヴァルトから私の魔力量は普通の魔術師の半分程度だとでも聞かされていたのだろう。

それは、決して嘘じゃない。

でも、私も馬鹿じゃないんだ。

魔法の使用が少ない回数で済むように、精度を上げて。

一発あたりの魔力量を抑えられるよう、工夫を凝らして。

日々努力を続けて、少しでも弱点をカバーできるよう、頑張ってるんだよ!

奴は、半分の魔力量しかないならば、私はとっくに魔力切れでぶっ倒れているはずだと、焦っているだろう。話が違う、と……。

でも、依頼された任務に失敗した者が言う文句に、雇い主が納得するかな?

自分の魔力残量は、常に把握している。

魔力弾を防げるのは、あと8~9回。

今日は精神的に高揚しているからか、あまり魔力が減ったように感じないけれど、そんな錯覚で残量を読み違えるような馬鹿じゃない。ちゃんと、どれくらいの強度で何回魔法を使ったかは、正確に数えている。

このままなら、何とか逃げ切れるか……。

バシュッ!

バシュッ!

バシュッ!

焦りが大きくなったのか、私にばかり攻撃を集中してきた。

……しかも、低威力のものではなく、かなりの威力を込めて……。

私が迎撃にたくさんの魔力を使わねばならないように、かな?

でも、まだ……。

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

うわっ、連射してきた!

前の2パーティの時には、連射なんかしていなかったくせに……。

しかも、かなりの魔力を込めて、全弾を私に対して直射コースで……。

思ったよりたくさんの魔力を消費した。あと、保って2回か……。

まだ? まだ終了の合図は出ないの? ちょっと長すぎない、この試験だけ……。

駄目だ、今の魔力残量では、3発は迎撃できない!

でも、やるだけのことは……。

迎撃魔力弾、連続発射!!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

……え?

全弾撃墜成功?

……どうして……。

絶対、最後のには魔力量が足りなかったはず……、って、そうか!

フェンの魔力!

それが、最後の1発に使用されたんだ!!

それなら、最大であと2~3発は保つか?

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

3発分、終わったあぁ!

これで、フェンの分も、多分空っぽ……の割には、魔力欠乏で倒れたり、意識が朦朧となったりしないなぁ……。

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

……え? 何?

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

何だこれ? いくら迎撃しても、魔力が尽きる気配がない?

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

バシュッ、バシュッ、バシュッ!

敵の魔術師の攻撃を、全弾撃墜、仕損じなし。

いくら攻撃してきても、完全に防御。

既に私は、普通の魔術師の魔力量を超えるだけの回数、魔法を使用している。

そしてあの魔術師は、平均以上の魔力量を持っているみたいだけど、さすがに、そろそろ……。

あ、倒れた。

魔力の完全欠乏だな。私が森で倒れたのと、同じだ。

……普通、一人前の魔術師が魔力欠乏で倒れるのは、とんでもなく恥ずかしいことだとされている。

なぜか、まだ試験終了の合図がない。

ならば、私はこのパーティの一員として、己の義務を果たすのみ……。

「……攻撃用魔力弾、連続発射!

今夜はみんなで、パーリナイッ!!」