軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

変化していく関係性

家を出ていく為に必要な、自分自身の強さを高めていく。その為にレベル上げを頑張るルディ。それには魔物を倒して経験を積まないと……

魔物最弱のスライムを相手に木の棒で初戦を勝ったので、今度は新しく一心同体で左腕になったアオイと初の共闘することに……

スライムをターゲットにして森の中を探がしながら歩いていく。

この森は俺が腕をヤラれた森ではなく雑魚しかいない。ゲームでいうとスタート地点の周辺と一緒。

そんな事を考えていると……

「いた! ブルースライム」一匹のスライムが現れ……

と思ったら左腕になっていたアオイが急に触手を伸ばして敵ブルースライムを貫いた。

アオイがあっと言う間にブルースライムを倒してしまった。

「キュイ、キュイ、キュ〜イ」

「アオイ、スゴイな……何? このスライムを食べたいのか? あっ、そうか吸収だね。どんな感じなんだろう。分かった、やってみてくれ」

そう言うとアオイは貫いたブルースライムを丸ごと取り込んだ……特に変化は無さそうかな? でもアオイからは満足そうな感じが伝わってくる。

それからはスライムを見かけるたびに、アオイが倒していく。索敵も俺だけでなく、アオイもやってくれているから助かるね。

そしてスライムを吸収していく……辺りが暗くなるまで続けた。

魔物は倒すと手に入るモノがある。魔物自体が素材になり武具類や薬や錬金術素材など、色々と使われる材料になる。

それと魔物には、魔石と呼ばれる石を持っている。この石は魔力を含んでいて、日本でいうと電池の役割が出来る。

魔石は魔道具を動かす燃料になるだ。

この魔石は魔物の強さによってランク分けされ、冒険者ギルドで買い取りをしてくれる。

スライムの魔石は最安値だが今回は晩御飯代くらいになれば良かったから、少し取っておいて換金したお金で食事をしてから家に帰った。

「……お帰りなさい。今日は、ルディの好きな……」

「ふん、俺のメシは無いんじゃないのかよ。お前、マジでうぜぇ〜、今さら家族ゴッコかよ。お人形さん相手におままごとしてれば……」

ふぅ〜、とため息をついて横を通り過ぎる時に横目で顔を見ると、瞳に涙を溜めていたのを確認した。

泣けば許されると思ってるのかよ。俺の左腕はその程度の扱いかよ。誰も謝りにも来ないしな……今はまだ自分が強くなるのが優先だ、だからまだ……

俺は部屋に戻り疲れからだろうか、ベットに横になるとすぐに寝てしまった。

でも、それはスキル『スライム』で生きていくという事を、確認出来た安心感からだったのかも……

次の日も朝から森に出かける為に早く起きる。サッサと支度をして家から出ようとすると……待ってたのか玄関の所にルイーゼがいた、

「お兄、おはよ……」

朝早く起きたからまだ少し眠いな……『ふぁ〜』っとアクビをしながら歩いていく。後ろから何か言ってるようだが聞いても、時間のムダ。シカトですよ、シ・カ・ト。

アオイには朝早くなんて、全然関係無かったようだね。今日も絶調かな。

気のせいかな? 少し青っぽい色が昨日よりも濃くなって大きくなったかな?

アオイを触って確認してみる……

【名前】アオイ

【レベル】3 ↑2UP

【年齢】1歳

【性別】メス

【種族】不定形族

【職業】ブルースライム

【色】青

【スキル】

・吸収

・分裂 【NEW】

・合体 【NEW】

おお、レベルが上がっているね。俺自身はレベルが上がってない。多分俺の転生者の効果で『スキル経験値増加』があるからかな?

スキルが増えてるね。分裂と合体かぁ〜。

分裂を使って貰うと……その名の通りアオイが分裂して数がもう一匹増える。でも一匹の時よりも小さいかな……本体も同じで小さくなってる。

合体で元に戻る。大きさも戻ってるね。何度も試してみるけど、やっぱりそうみたい。アオイの体積以上の分裂が、出来ないみたいだね。

「「キュイ」」

ふむふむ、スライムらしいスキルだね。でも、アオイの本体が肩に乗っている状態でも、左腕を分裂体で補える。

要するに今までは左腕をアオイ本体が補ってくれていたけど、これからは分裂体が代わりに左腕になってくれる。これは攻撃の手数にもなるから助かるね。

まだアオイも小さいから分裂も一体しか出来ないけど、これからの成長次第では百体とか出来るのかな?

それにしても楽しいな。魔物を倒していけば、今の状況から脱出できるだろうからな。

この日もスライムを狩って少しの魔石を晩御飯代にして、残りのスライム自体と魔石はアオイが吸収していた。

次にスライムを倒したら家に帰ろうとすると、あの有名なファンファーレが頭の中に響いた……

俺自身のレベルが上がったようだね。ステータスはザックリとした情報しか見えないからよくは分からないけど、普通は強くなっているはず……

飛んだり跳ねたりしてみたがよく分からない。その辺りの木を殴ってみたが……普通に痛い。バカみたいだけど試すよね?

まぁ、実験はこのくらいにして帰ろう。

冒険者ギルドでスライムの魔石を換金して、冒険者ギルドで売っているパンと干し肉を買いギルドを出る。

冒険者ギルドの前には金髪ロングのサラサラヘアーで『回復魔法師』を授かった俺の婚約者が、クリスティが驚いた顔をしながら立っていた……

別に気にする事もないので通り過ぎようとすると、

「ルディ、ちょっと待って……」

クソッ、今さらなんだ? めんどくせー。そうだ。

「クンクン。ん? なんだ? クセーな。男のニオイが染み込んでクセーよ、お前は……」

「…………」

瞳に涙を溜めて走って行った。ちなみにクリスティは村長の孫になる。俺と婚約したのも、村の実権を握るウチの実家と婚姻関係を結んどく為だろうな。

それでもお互いが、思い合ってると思ってたのに……狼魔物に左腕がヤラれた時に見た、あの微笑みが頭から離れない。必ず後悔させてやる。