軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

運命に翻弄される者達

故郷のスタンピードを終息させて、周辺で一番栄えているモラーザへやって来た。

〘ユニークスキル『運命の輪』が発動しました。運命の輪が逆位置にて回り始めます〙

そこではユニークスキル『運命の輪』で、何か良くない事が起こるのかと思っていたが……俺のアンラッキーではなく、逃げ出した村長一派への断罪だった? まだ分からないけどね……

まぁ、これを見逃したら統治する領主様も、面目丸潰れだしね。

騎士様に、連行されそうになってる村長家族。

俺は元婚約者家族に出来る最大限の笑顔で、手を振る。

「バイバイ。もう、会うこともないだろうけど……良い牢獄ライフを〜、ん? 違うかな奴隷ライフを〜かな?」

村長達はうなだれながら、騎士様に連れて行かれる。その時、勇者ランドルフに寝取られた元婚約者クリスティが、冒険者ギルドへと飛び込んできた。

「お祖父様、お父様、お母様どうして?」

あー、面倒そうなのが来たな……っていうか今まで、どこにいたんだろうな? 勇者君と、ヤリまくりだったのかな?

キーキー、喚く元婚約者。村長を連行している騎士様も、だんだんと苛ついてきてるな。その元婚約者さんは俺と目が合った。あー、見つかった。逃げるかな……

「ルディ? 何で家族が連れて行かれそうになってるのに、止めないのよ。ほら、アナタからも騎士様に説明してあげて……」

ほらね。めんどくせー女だろ?

「んー? 騎士様……村長一家は、村を守るどころか村が襲われている時に、村中の金銭を持ち逃げしました。それにより村人には、多数の犠牲者が出て私が村に駆けつけなければ、全滅でした。全てが村長一家の責任放棄と、敵前逃亡によるものです」

最初は俺を説得出来たと勘違いしていた、頭のオカシイ元婚約者様はだんだんと顔色が悪くなっている。

何を期待していたのだろうか? まだ俺が婚約者だと、思ったのだろうか……

「ルディ? 何でそんな事を言うの? 家族でしょ?」

イヤイヤ、アナタの目の前で、婚約者破棄をしたでしょーよ。記憶が都合よく改ざんしすぎ。

ヤレヤレと手でジェスチャーする。騎士様は俺の言葉を聞いてから、村長一家を連れていった。頭のオカシイ元婚約者も添えて……お達者で〜。

そして、やって来ました。俺の家族です。

その顔はどこか疲れているようで、これから起こる事も分かっているのだろうな。だから……

「じゃあ、もう会うこともないだろうな。俺はクソ親父が嫌っていた、このスキルで冒険者として成り上がってやるさ。これが俺の生き方だからな」

親父は一言「そうか、ガンバれよ」とだけ俺に言うと、騎士に手を出して連行されていく。

代わって妖怪ババアが、ギャアギャア煩かった。

「私達を助けなさいよ。そんなんだから……せっかくあの女から奪ったのに……」

ん? どういう事だ? 俺が不思議そうに、していたら……

「アンタは知らなかったのね。本当にマヌケ。お前の母親……あの女は、私が殺してやったんだ。アンタの父親を手に入れる為に。私よりも何をやっても、優れていたあの女を……マルクスまで」

騎士に連行されようとしていた親父は、振り返り目を見開き妖怪ババアを見ていた。どうやらクソ親父も、知らなかったようだな。

「アハハ、私は、マルクスと、アンタの母親マリナは幼馴染だったのよ。でもマリナは抜け駆けして、私からマルクスを奪ったのよ。赦せるワケないじゃない。だから……」

そうだったんだ。でもこの女も、結婚していたはず。じゃなければウルリケ姉とルイーゼは居ないはず……まさか?

「何か分かった顔ね。そうよ。アンタの母親だけでなく元夫も……」

やっぱり。そしてタイミングが良いのか、悪いのか……クリスティがさっき冒険者ギルドに来たという事は、他の女達もいるよな。

扉の前には、突然の事でビッチ姉妹の姿がある。

ふぅ、結局は何も手に入れる事が、出来なかったんだな……可哀想なババアだな。

「そんな目で私を見るな……コノヤロー」

何やらツボのような物を、俺に投げつけて来た。

俺に当たるどころか床に落ちて割れた。

中身は……灰? なんだろう? と思っていたら……肩に乗っていたアオイが、突然飛び降りその灰? を全て自分に取り込んだ。

「そうか、ロランダが持っていたのか。隠していたんだな……ルディ、それはお前の母親の、マリナの遺灰だ」

俺の母さんの……?

「そう、マリナのな。ロランダの心を見抜いて、ケアしてやれなかった俺が悪い。恨むなら俺にしてくれ…………最後に、お前の母親マリナは美しかったぞ」

騎士に連れて行かれる、親父の後ろ姿を見ているしかなかった。遅れて義母のロランダも、連れて行かれる。ビッチ姉妹ウルリケ・ルイーゼも後をついていった。

「なんだよ。くそ、最後までムカつく感じでいろよ。クソ親父が……」

俺はその場に立ち尽くして、しばらくは動けないでいた。そして……

〘錬金術師のジョブ因子を獲得しました。錬金術が規定値に達しました。錬金術が使用出来るようになりました〙

アオイが遺灰を取り込んだからだな……俺の母親は、錬金術師だったのか。記憶にないから顔も分からないけど、それにレア職業スキルだね。特に生産に特化したジョブだ。俺に力を貸してくれるんだね、お母さん。

村長一派は、全員が牢屋行き。奪っていた財産は、生き残った村人達に均等に分配される事となった。

そして一番気に入らないのは、勇者ランドルフ含めた女達も罪が不問になった事だ……クソヤロー。