作品タイトル不明
愛しき復讐対象者達
故郷の村に帰って来た俺は石を投げてきた子供に対して、キチンと教育をしてあげた。『危ないよ』っと。教育を怠った父親に対しても。コッチは鉄拳で。
本当に良いことをすると、気分が良いな。全く、スキルがハズレだからと村全体で迫害するような腐った村だから……
唯一マトモな俺の心労を、察して欲しいもんだな。
まあ、最近ではジョブ因子吸引のエサとしかみれないけどね。
アオイの分裂体を村中に向かわせた。俺が再びモラーザの街に行くまで約三日間だ。門番の兵士並みのジョブ因子なら集められそうだな。
あとは上位スキルはどのくらいか。
また、特別な『勇者』はどうなのかな?
フフフッ、楽しみ過ぎてスキップしてしまう。
ああ、いたね。いつ以来だろう……こんなに心から会いたいと思ったのは。
回復魔法師のクリスティ。俺の婚約者だけどイヤな女。故郷の村では村長の孫娘なんだ。
「おっ、いい所に。クリスティ、会いたかったよ」
俺は久しぶりに会う婚約者に手を振り、近づいていく。
余りの俺の豹変ぶりに、クリスティは驚いて固まっていた。
その隙にアオイの分裂体を、くっつけて確認をした。
【名前】アオイ
【職業】アオイ分裂体
【スキル】
・スライムな身体(吸収・分裂・合体・擬態・縮む・膨張・分解・発酵)
・ジョブ因子吸引(回復魔法師:六ヶ月)
ふぁ、なんじゃこりゃ。いきなり時間がかかり過ぎだろう。まぁ、回復魔法師はレアジョブだから仕方ないのかな。でも、確実に頂きたいジョブだもんな。しょうがない待つかな……
「ルディ、久しぶり。話しかけてくれて嬉しいわ。ちょっと誤解があるみたいだから……」
クリスティは今さら言い訳を始めて……
「ん? 婚約破棄はまだなの? ウチのクソ親父は動きがトロい。ごめんな、村長には俺が言っておくからランドルフとよろしく続けてくれ……」
「え〜と、いいの? ルディはランドルフとの事を認めてくれるの?」
「もちろんだよ。すげー応援してるし……婚約者が魔物に襲われてるのに笑って見ている女なんか恐くて。しかも、お前はランドルフとヤッてるだろう?」
「……そんな事ない。アレは良く分からなかっただけ。でもアナタとの婚約が無くなったら、ランドルフとはお付き合いする約束はしてます」
「なら、尚更だな。そうだ、今から村長の所に行ってくるよ。なんなら一緒に行くかい?」
二人で村長の所に行き、婚約破棄したい事を話した。
「アイツを受け入れた中古女なんていりません」とハッキリとね。
何故か村長も中古女も、怒っていたが分からん。本当の事しか言ってないし……コレでクリスティとは『元婚約者』になった。めでたしめでたし。チャンチャンってね。
そしてウチに向かって歩くと……またまた居ました。女友達の弓術士のラウラ。ウチとは隣同士の付き合い。相変わらずなマヌケ面で。
ラウラの家が、村で唯一狩りを生業としている。
その影響なのかスキル『弓術士』を得ている。
「あれ? ルディじゃん。久しぶりに見た。この前にウチの前を通った時に、ボクが話しかけたのに無視して行ったでしょ。まったく……」
「そうか悪かったな」謝りにながら肩に触れた。もちろんアオイ分裂体を乗せてね。
【名前】アオイ
【職業】アオイ分裂体
【スキル】
・スライムな身体(吸収・分裂・合体・擬態・縮む・膨張・分解・発酵)
・ジョブ因子吸引(弓術士:一ヶ月)
回復魔法師程ではないけど、それなりにかかるね……まぁ、いいかな。
「……! 触らないで……ランドルフに怒られちゃう」
「はいはい、ゴメンよ。じゃあな」
『弓術士』が欲しかっただけだしな。というか女友達って別に、赤の他人と変わらないよな。なんであんな反応してんだ? バカじゃねーの。
家に帰ると出ましたクソ親父&妖怪ババアコンビ。当然、ジョブ因子吸引を行う為にアオイ分裂体を着けた。
クソ親父のテイマーは一ヶ月なんだって。妖怪ババアは商人。地味にいいスキルだな。
当然頂きます、一ヶ月との事。
そしてビッチ姉妹が登場した。
『剣豪』のルイーゼと『魔導士』のウルリケ
うんうん、両方のジョブは是非頂きたいと思いますね。
剣豪は三ヶ月、魔導士は四ヶ月
やはり強力だと、時間がかかるんだね。
『元』家族が集まる中でしばらくウチを離れる事と、クリスティと婚約破棄してきた事を告げた。
「ビッチ姉妹も俺に気にせず、ランドルフ君の肉便器に励んでくれよ。ゴブリンの繁殖とどっちが醜いのか、比べてみたい気持ちはあるけど……ヤバい吐いてしまうな」
怒り出すし泣き出すし、本当にウザイ女達。
後は、一番の本命であるランドルフ君だね。せっかく『勇者』を手に入れたのに、遊び呆けてる。ただのバカだったね。
翌日、俺はランドルフを探す為にアオイの擬態で透明になり探す。まぁ、見当はついているんだけどな。
アイツは農奴の子供。要するに奴隷だな。
ただ、三百人程度のシケた村。俺のウチは農奴でも普通に接していた。むしろ家族のように思っていたさ。
そう、スキル授与されるときまでは。
俺は目星をつけていた所までやって来た。ハァ、やっぱりいたか……外にいても聞こえて来るアノ声。
昼間からお盛んな事で。アイツの密会場所は、ここしかないのか? あのクリスティと逢引していた小屋で一生懸命ヤッてる。俺の周りにいた勇者パーティーのメンバー達と……全員裸で。
そして俺はそっとランドルフに近づいて、一生懸命に振ってるキタネェ〜ケツにアオイの分裂体をつけて帰った。そこには……ジョブ因子吸引(勇者:十ヶ月)と文字が浮かんでいた。
その事にも気付かずにヒョコヒョコと腰を振る、アホを背に『勇者』頂きます……とね。