軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第474話 大盛況

大盛り上がりで終わったリハーサルの翌日。

昨日の盛り上がりもあり、自信を持って縁日当日を迎えることができている。

今回は初の有料という試みを行ったものの、予定していた人数を超える応募があった。

予定人数は超えたものの、せっかく応募してくれたのに抽選にはしたくないということで、全員を受け入れる予定となっている。

そのため、朝から縁日にやってくる馬車が到着する予定だ。

早朝からバタバタとサムさんたちが準備を整えてくれており、俺はそのサムさんたちの手伝いをしてから、いつものように農作業へと移った。

時間の経過と共に、人で賑わっていく光景はいつ見ても新鮮に感じる。

お祭りということもあり、ファミリー層が多いのも、活気を感じる大きな要因だと思う。

「有料なのにすごい人ですね。入場料も安くないんでしたよね?」

「はい。大人は銀貨二枚、子供は銅貨五枚ですので、決して安くない入場料のはずなんですが……ありがたい限りです」

「それだけ魅力的ってことだと思います。リピートのお客さんも多いんでしたよね?」

「ありがたいことにそうですね。去年来てくださった方は、今年も半数以上が参加してくださっているみたいです」

サムさんの情報ではあるけど、異常なリピート率だと言ってくれていた。

去年は無料だったのに、今年は有料にするからクレームもあるかと思っていたけど、そういった声はゼロだった。

物騒だと言われているけど、基本的に優しい方ばかりだと思う。

まぁ、インターネットが発達していないのが大きな要因の一つな気がしなくもないけど。

「それだけ楽しみにしてくださっているなら、絶対に成功させないといけませんね」

「はい。プレッシャーもありますが、去年よりも確実に楽しんでもらえるように頑張ります」

「ふふ、佐藤さんだけに責任は押し付けませんよ。一緒に頑張りましょう」

シーラさんのありがたい言葉を受け、気合いも入ったところで、私はさらにテキパキと農作業を行った。

全ての農作業を昼過ぎごろに終わらせ、軽い昼食を取ってからサムさんのもとへ向かう。

すでに人混みはピークを迎えており、屋台には行列ができていた。

行列にならない工夫もしたかったところだけど、この人数では仕方のない部分がある。

特に冷たいものを取り扱っている屋台は非常に人気だ。

前もって屋台の数は増やしてはいたんだけど、供給が追いついていない状態となっている。

何かいい策がないか、サムさんと相談しようと思っている。

「サムさん、お疲れ様です。運営の方は大丈夫でしょうか?」

「ああ、佐藤さんじゃないか。こっちは問題ないよ。農作業の方は終わったのかい?」

「はい。今日の仕事が終わりましたので、手伝いに来ました。それにしても、有料なのにすごい人混みですね」

「できる限り受け入れてしまったからね。値段も高めに設定したつもりだったけど、応募数の多さには驚いたよ。来年は規模を大きくするか、数日開催にしないと駄目かもしれないね」

まだお祭りが始まったばかりなのに、来年のことを考えているのはサムさんらしい。

今年は一日開催だけど、お祭りに関しては数日にわたって行うのもありだもんね。

「準備は大変になりますが、数日開催は楽しそうです。盛り上がりも今回以上になりそうですしね」

「この村のことはすでに認知されているからね。数々のイベントを行っているし、どれも評判がいい。人気の旅行先になっている上、王都からそこまで離れていないのもいい」

「ということは、来年のお祭りだけでなく、次のイベントから色々と対策を講じないといけない感じでしょうか?」

「そうなるだろうね。次はお酒のイベントかな?」

「例年通りだとそうなりますね。去年は王都から兵士を派遣してもらったのにトラブルが起こりましたから、開催するにあたって色々と考えないといけません」

オクトーバーフェストは今年もやりたいと思っている。

お酒が絡むこともあり、去年は軽いトラブルが起こってしまった。

さらに人が増えるとなったら、確実にトラブルが起こるだろうから、色々と対策を考えておかなくてはいけない。

「まぁ、私も色々と考えているから大丈夫だよ。縁日は子供向けのお祭りで、お酒のイベントは大人向けのお祭りだから、私的には両方開催した方がいいと思っている。まぁ、佐藤さんに従わせてもらうけれどね」

「私も開催には前向きですよ。その際はサムさんにお願いしますね。……と、今は先の話よりも縁日について相談しに来たんでした。かき氷の屋台を緊急でやろうと思っているんですが、サムさん的にはどう思いますか?」

話が逸れてしまっていたところを、私は急いで本題に引き戻した。

今は縁日で忙しいはずなのに、オクトーバーフェストの心配をするから、私もかなり引っ張られてしまった。

「もちろん問題ないよ。ただ、用意してもらった屋台を全て使ってしまっているけど大丈夫なのかい?」

「別荘で作るスタイルにしようかなと思っています。行列が解消されるまでの繋ぎの予定なので、トラブルにはならないと踏んでいます」

「なら、佐藤さんに任せるさ。人手は必要かい?」

「いえ、私たちでやりますので大丈夫です。それではよろしくお願いします」

しっかりと許可を取ってから、私はかき氷を準備するために別荘へと向かった。

氷の準備は……ヴェレスさんにお願いしようかな。

氷魔法が使えるヘレナとモージは、すでに他の屋台で頑張ってくれているし、候補はヴェレスさんしかいない。

私が使えればよかったんだけど……まだ氷魔法は扱えないんだよなぁ。