軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第184話 ダークエルフ

まずは何から聞いてみようか。

やっぱり一番気になるのは、ダークエルフという部分。

ダークエルフといえば、物語によってはエルフの近親種。

はたまた、闇落ちエルフという物語もあったはず。

イザベラさんはからかいはするものの、悪い方って感じではないため前者の可能性が高いと思う。

それと、もう一つ気になるのは耳かな。

イザベラさんは髪が長いため、耳が隠れてしまっている。

ただ、エルフといえば長い耳が特徴だし、本当に長いのか凄く気になってしまう。

「イザベラさんはダークエルフなんですよね? 普通のエルフはいるんでしょうか?」

「ええ、もちろん。さっきヤト様が口に出していた……ローゼという名前の方はエルフであり、私達の国の皇女様よ。正確にいえば、ローゼ様はハイエルフなんだけどね」

「へー! そうだったんですね。ということは、ダークエルフとエルフは一緒に暮らしているということですか」

「ええ。エルフの国に住んでいるのはダークエルフがほとんどで、エルフはローゼ様の近親者のみ。そして、ハイエルフはローゼ様だけなの」

なんというか、龍族と似ている感じなのかもしれない。

龍族もドラゴンはヤトさんの一族だけで、他は龍人族で構成されているって言っていたからね。

そう考えると、イザベラさんがローゼさんを守ろうとしていた理由がよく分かる。

アシュロスさんも、同じような態度を取るだろうしね。

「なるほど。エルフはそういった感じなんですね。ちなみにハイエルフとエルフでは、具体的に何が違うのでしょうか?」

「寿命、魔力量、知能。全てがダークエルフやエルフとは桁違いよ。それに、全ての生物と会話ができると言われているわ。まぁこれに関しては眉唾ものだけれどね」

「ということは、ローゼさんは長生きされている方なのですか?」

「違うわ。ローゼ様は私よりも若いの。だから、まだエルフの国からも出たことがないわ」

「生まれたばかりのハイエルフということでしょうか。これから様々な能力が伸びてくるという感じなんですね」

「生まれたばかりという訳ではないわ。もう50歳にはなるからね」

「50歳? なるほど。長寿なのであれば、50歳はまだ若い――」

そこまで言いかけて、イザベラさんよりも若いと言っていたことを思い出した。

つまり、イザベラさんは50歳よりも上の年齢ということ。

……いや、人間の10歳は子供なのに対し、犬は10歳で老犬と呼ばれる。

そんな感じで、ハイエルフの50歳は子供なのに対し、ダークエルフの50歳はおばちゃんといった感じかもしれない。

「女性に年齢を聞いていいのか分かりませんが、イザベラさんって何歳なのですか?」

「私は60歳よ。佐藤はいくつなの?」

「えっ、60歳なんですか? 私は38歳です」

「38歳!? ……随分と老けているわね」

比喩とかでもなく、ちゃんとイザベラさんの方が年齢が上だった。

というよりも、私がイザベラさんの年齢を聞いて驚くより、イザベラさんが私の年齢を聞いた瞬間の驚きの方が大きかったのが地味にショック。

イザベラさんが若すぎるだけで、私は年相応だと思うけどなぁ……。

「イザベラさんが若すぎるだけだと思います。ダークエルフも長寿なんですか?」

「ええ。人間と比べれば3倍は長生きするわ。だから、私は人間でいうと20歳くらいなの」

「それで、その若さということですか」

20歳にしては妖艶すぎる気もするけど、これはダークエルフ特有のものかもしれない。

他の人も全員イザベラさんみたいだったら、緊張してエルフの国は歩けなさそう。

「ふふ、人間と話すと若いって褒めてもらえるからいいわ。エルフの国では滅多なことがない限り言われないからね」

「やはりエルフの方は、みなさんお若いんですね。あの……一つだけ見せてもらいたいものがあるんですかいいですか?」

「見せてもらいたいもの? セクシャルなことじゃなければ構わないわ」

「セクシャルかどうかちょっと分からないですが、耳を見せてもらいたいんです。エルフは耳がとんがっているという噂を聞いたことがありまして」

「耳? 確かに人間に比べたらとんがってはいるけど、耳を見たいって逆に変態みたいね」

そう蔑みながらも、髪をかきあげて耳を見せてくれた。

イザベラさんの耳は本当にとんがっており、アニメや漫画で見たエルフの耳そのもの。

耳を見てテンションが上がると聞いたら、それこそ本当に変態みたいだけど……。

魔法を初めて見た時と同じくらい、エルフの耳を見ることができてテンションが上がってしまう。

「本当にエルフの耳ですね。本物を見ることができて良かったです!」

「耳だけでそんなに喜べるのが羨ましいわね。それより、私も聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」

「もちろんです。何でも聞いてください」

どうやら今度は私が質問される番のようだ。

ここまで質問攻めにしてきたし、私も快く答えてあげよう。