軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

イチャイチャなのだよ?

ふ、今日も白王と互角の戦いを繰り広げたぜ。

はい嘘です完敗です。

さっきなんて同情で少し屈んでくれたよ、白王。

それでも全く届かなくて、目でごめんねこれ以上は脚を曲げて座らないと無理なのと言われたような気がしたのでグリエダさんに抱っこしてもらって跨った。

ふ、次は負けない。

俺の隠された力、魔力をもっと効率よくするためにお腹の脂肪を減らす電気の理からサウナで整う時の理で魔力を効率よく体に流せるのだ!

それによって俺の力は1.1倍から1.2倍に何となくなる!

ロンブル翁に教えたらさらに重い石を持てるようになった。

おのれージジイめー。

そろそろ一人で乗らないとグリエダさんに抱っこされた姿を絵にしようと臣下達が画策しているの。

結構お金かかるのにハイブルク邸の家臣連中の三分の二が資金を出したよ。あと長兄。五枚分?なんで?あ~ママン達ね、あと姉。

まったく、金髪碧眼ショタの絵を見てなにが面白いのやら。グリエダさんも描かれるんだよね?俺にも一枚頂戴。

いつものように白王に二人乗りで王都の中を進んでいく。

さすがにショタが前乗りの姿に慣れたよ、王都の人達が。

人は慣れるのが早い生き物ですね。何度か見れば大体が仲がいい姉弟ですねみたいな感じで見てくるの。どう見られているのかわかるのですよ。

「私に昔から仕えている侍女がスカートかドレスで行けと言うんだよ」

「それは侍女としてグリエダさんに着てもらいたいのでは」

今日は午後からグリエダさんとのデートだ。

学園はサボり、ではなく俺とグリエダさんは上級貴族なので少しぐらいは出なくてもいいぐらいの許可は出る。

学園よりハイブルク家侍女長のほうがマナーは厳しいので、あとは細かい所を覚えるぐらいで済んでいるし、グリエダさんも授業は真面目に受けるタイプみたいで成績も優秀らしい。

お茶とマナーとダンスが必須科目なのに将来実務において必須なはずの数学国語が選択なのが貴族社会の終焉を見るようで少し怖い。

グリエダさんは辺境伯としてお茶会やパーティーに出ないですむならと選択科目を二つとも取っていたらしい。

理由はちょっとダメと思うけど将来を考えるとトップが領地経営を把握出来るかどうかで天と地ほど差が出るからね。

やだ、どんどん魅了度が増えていくじゃないか俺の婚約者は。

「しかしな、学園の制服のスカートぐらいならいいが、背が高い私にドレスは似合わないと思うんだよ」

「あ~半球状に膨らんでいますからね」

今、貴族の間で流行っているのはスカート部分が鳥かごに掛ける布みたいに膨らんでいる。そしてやたら可愛らしい装飾、刺繍が施されているのだ。

長身イケメン美女のグリエダさんには似合うとは言い難い。

「じゃあ僕がグリエダさんに似合うドレスを贈りますよ」

「む」

ドレスが似合わないんじゃなくただ今の流行りのモノが似合わないだけなのだ。前世の海外の女優が着ていたようなドレスならグリエダさんに絶対に似合うはずだ。

「君からの贈り物は嬉しいが・・・」

グリエダさんは難色気味。

なので必死に説明した。

長身で細身のグリエダさんにはコルセットはいらない。体形にぴっちり合わせたカットで、太ももの中間あたりから広がっていくシルエットにする。刺繍もレースもシンプルに胸元はこうグイッと開いたのが・・・。

「なんだい、セルフィル君は胸元が見えるのがいいのかい?」

「・・・はっ!?」

途中から夢中になってつい自分の性癖まで言ってしまった。

「い、いやそこは男なら当たり前というか」

「なら君も、という事だね」

グリエダさんからは逃れられない。

ああ密着しないで。

いつもより大きくて柔らかいものが後頭部に接触してくるの。

絶対にわかっててやっていますね?

翻弄されちゃう!中身はオッサンなのに、精神年齢年下で身体年齢年上の女性に、ショタは翻弄されちゃうのっ!

劇場に着くまでグリエダさんの尋問は終わらなかった。後頭部は幸せだったけどショタの性癖や初恋とか聞いてどうするの?

「シクシク、もうお婿さんにいけない・・・」

「君は私の所に来るんだから大丈夫だろう」

「様式美というヤツですから気にしないでください」

サラリと嬉しい事を言ってくれるグリエダさんは素敵です。

いつか俺もこんなふうになれるのかな・・・自分の性格的に無理だねっ。なれても男前度でグリエダさんに勝てる気がしない。

白王は従業員に任せて劇場に二人で入る。

王都でも上位に入る劇場らしく貴族らしき人達がちらほら確認できた。

「そんなに見ていると因縁をつけたと思われるよ」

見るだけで喧嘩を売っていることになる貴族社会は不良の世界と同じです。

怖いので従業員に案内されるグリエダさんの隣についたら手を握られたよ。

嬉しいけど、迷子にならないように繋いだわけじゃないですよね?周囲からそう見られそうではあるけど婚約者としてですよね、ね。

通されたのは二階のボックス席、扉を開けると分厚いカーテンでさらに覆われていて、中に入ると五、六人は余裕でいられるスペースがあり、中心には二人で座ってもゆったり広々と使用できる長椅子が置いてあった。

「ふむ、これはこの劇場でもいい席だね」

「当劇場の一番の席でございます」

仕立てのいい服をきた従業員がグリエダさんの言葉に答えてくれた。

デートで舞台を観に行くと決まってすぐに席の確保を長兄におねだりしたんだけど、さすが出来る男は違うね。

従業員は呼び出すときに引く紐や、だいたいの劇場でのマナーを教えてくれたあと飲み物を聞いてから退出していった。

「はぁ~、これは凄いですね」

何度も演劇は見たことあるが、ここまでいい席は初めてだ。

ギリギリまで体を乗り出してホール全体を眺めてしまう。

人気がある舞台なのか開始までまだ時間はあるのに一階はほとんど満席。俺達のいる二階のボックス席も見えないが何となく大勢いるような気配がする。

「こういう場所でははしゃいじゃいけないよ。ほらこっちに来て座って」

グリエダさんの言葉で自分のテンションが上がっていたことに気付く。

照れ笑いしながら後ろの長椅子を見れば、片側だけある肘置きに腕を置き、軽く背もたれに体を預けてもう片方の腕は背もたれに乗せている。

長い脚は組んで床に伸ばしていた。

もうトップ映画俳優がくつろいでいる姿にしか見えない。

「・・・そこですか?」

「他のどこに座るんだい?」

グリエダさんが座れと催促する場所は背もたれに置いた腕と彼女の体の間だ。

つまり恋人の座る席なんだけど、普通そこは彼女が座る位置ではないですか?

他に座れるのは端っこか、ボックス席の角に置いてある木製の椅子か、床か。それは従業員が入ってきたら一時停止まったなしの光景である。

あ、グリエダさん、ニヤニヤしてる。わかっててやっているのだ。

従業員さんを時間停止にする気は無いので大人しく恋人(彼女)席に座ったよ。

「~♪」

グリエダさんは超ご機嫌なご様子で、こちらの髪を梳いたり頬ずりしたりと楽しそう。

俺は置いてあった演劇の流れを書いてある紙を見ていたよ。

そしたら自分に教えてくれと彼女にせがまれたのでショタの朗読会に発展。

ドリンクを持ってきてくれた従業員さんは一時停止はしなかったけど笑いを堪えるのに必死な表情だった。

笑ったら流石に苦情を申し立てたのに。

ふと何故か前世のテレビでメスライオンがガゼル?の子供を可愛がっていたの見たのを思い出したんだけどなぜだろう。