軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第626話

アンディーがガチで騎士を目指す必要は無いと思うのだが。まぁ本人が面白がっているならいいか。ランスアタックとか覚えなきゃいいけど。

ミケヲさんはミケヲさんで 小羽妖精(ポゥ・リース) 族に配送業務を売り込んでいた。カーン=エーツさんとは別の意味で商魂逞しいなぁ。流石は配送業の代表。今度、お大官様じゃなくて「社ッ長サーン」と呼びかけてみようかな。

「名残惜しいが又来てくれ。ブッコロでも土産はハーマキータバコでいいぜ、どうぞ」

「ブッコロ?」

「森の化身みたいな野菜だ。乾杯前に送るとか言ってた野菜だ、どうぞ」

ブッコロってブロッコリーかー!! 【 樹樹(じゅじゅ) 菜】と違って物騒な名前だ。

「ブッコロ料理を食べてみたいから、料理だったら配送してもらった方が嬉しいかな、どうぞ」

「それでは諸君また会おう、フニャニャニャニャ」

「何時でも来いや! どうぞ」

ムキュウ ムキュウ

(「またなの くんれん おちえてなの」)

「アンディーはレイピアの練習したいの?」

ムキュウ〜ン

(「ちたいの」)

「トガリなら人界の鍛冶屋に作ってもらえばいいぜ、どうぞ」

「魔獣用なら最初はミスドウ合金とダイコーンで作ったレイピアが良いと思う。ドワーフの鍛冶屋に言えば分かるだろう、どうぞ」

「おいおい、素材は土産で渡してやれよ、どうぞ」

ムキュウ ムキュウ

(「ありがと なの あたち うれちいの」)

「腕が上がったらユニコーン素材のレイピアを依頼するんだぜ、どうぞ」

ムキュウキュウ!!

(「あたち がんばる!!」)

「ほらっ、ミスドウ合金とダイコーンだ。どうぞ」

「アンディーの為にありがとうございます。えっ……!?」

見間違いで無ければ、俺に手渡された素材は何かしらの合金のインゴットと一本の大根。ダイコーンって大根なの? レイピアに大根使うの???

「ん? どうしたのか? どうぞ」

「いや、これって……」

「ダイコーンだな、どうぞ」

「馬型魔獣に一つ角が生えているとユニコーンだろ? 二つ角はバイコーンだ、それはいいか? どうぞ」

「はい。それは分かりますけど」

「大地から生えた角はダイコーンだ、どうぞ」

「あっ、なるほど!!」

って説明されても納得出来ないんですけど!!

「鍛冶屋に妖精からレイピア素材でミスドウとダイコーンを渡されたって伝えたらいいだけだ、どうぞ」

「あ……、はい。ありがとうございます」

納得いかなかったので鑑定発動。

(鑑定)

【ミスドウ合金】:ミスリルと銅の合金。金属としては少し軟らかいが、魔獣用の武器には良く使われる。

【ダイコーン】:前世の大根。

マジで大根だったよ……。大根、鍛冶に使うんだ。巻き藁みたいに使って試し突きする用とかなのか?

ムキュウ ムキュウ

(「ますたー はやくはやく」)

これ、リンド=バーグさんに聞くのが一番だな。そしてアンディーがリンド=バーグさんの家に一刻も早く行きたそうにしているよ。

「ほらミーシャ君、吾輩達の世界に帰るよ」

「あっ…はい。今直ぐ……。カトリーヌとコカちゃんはスライムバッグに入った?」

ムキュウ

(「だいじょぶ なの」)

「それならジュールリーブル橋に連れて行くぜ、どうぞ」

ダイモーンさんがジュールリーブル橋に送ってくれるので一安心。間違っても迷子になったら嫌だし。もっともトランシーバーに向かってダイモーンさんに救助要請をすればいいだけなんだけど、さっきの今なら恥ずかしいしな。

セントラルパークに入り、ジュールリーブル橋を渡れば人界に戻れる。ヒト族領に行く必要は無いので今回は右の橋を渡る……と。

ムキュ〜ン

(「だいもんさん ばいばいなの」)

橋を渡り終わると扉がある。扉をくぐると人界に戻れる。扉の先は……部屋?

「あ、ミーシャ君はここは初めてだから吾輩が説明するよ。面倒だから日本語でいく」

「はい。お願いします」

「先ず、目の前に複数の『 茸の輪(カルーセル) 』と転送陣が有るのは分かるよね?」

「はい」

「キノコだけど、見れば分かると思うけど、ぶっちゃけシイタケ、マイタケ、エノキダケ、ナメコね。異世界名だと【 C(シー) 茸】、【 鉱山(マイン) 茸】、【 短穂(タンポ) 茸】、【スライム茸】だったかな」

「そうですね。輪になっているだけで何の変哲もないキノコですけど」

「これ、踏んだ種類で出る領が変わるから注意してね。一番危険なのはシイタケだけど」

「シイタケがですか?」

「まぁ、踏めば分かるけどね。地獄へ直行!! って」

「じっ、地獄ぅぅ!?」

「シイタケを踏むと地獄こと『ビッグ=セパレート』領に出る。ここは南方系オーガ【 酒羅(シュラ) 】の住む『ラッキー=ヒル』領に隣接している。でも、それで地獄と呼ばれている訳じゃない。地面は煮え滾っているし、『ポート=ルー・ガルー』の使徒ザ=ヴィーは姿を現すし、とにかく危険地帯なので地獄と呼ばれている地域だよ。行ってみる?」

「遠慮しておきます」

「【 短穂(タンポ) 茸】を踏むと『ロング=フィールド』領だ。エルフ領に行くならこれ一択だね。【 鉱山(マイン) 茸】を踏んだらなんとビックリ『ネオ=ラグーン』領に到着するよ。【スライム茸】は『マウンテン=シェイプ』領だね」

「『ネオ=ラグーン』領に直通出来るんですね」

「後は転送陣。『サイレント=ヒル』、『ノース=シー』、『ビッグ=スロープ』。変わった所だと『ウエストフェイスアイランド』にも行けるな。猫関係はあちこちに飛べる。その中に吾輩の居住地も含まれているがね」

実はミケヲさんは定住していないのでした。住所不定・配送便代表。現地に別々のお妃様達が……ではなくて、お妃様達は五名一緒に移動してるとの事。おいおい、勝手気ままに暮らしているのかよ。