軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第614話

「移動といえば俺も限定的だけど生えましたよ」

「ほう、一体どんな?」

「キノコの輪を潜って妖精界に行ける様になりました」

「な〜にぃ〜、やっちまったなぁ!! で、何を踊ったの? やっぱり扇子振り振りお立ち台?」

「黙秘します」

聞かんといて下さい……。

「それなら妖精界を中継地点にして吾輩の居住地に移動出来るね。夜這いじゃなくて押し掛け女房、しかも三角関係……じゃなくて三店方式」

「三角関係の押し掛け女房、土下座が発生しそうですね」

「 鬼嫁(ラム) がジェットでやって来そうだ」

「 鬼嫁(ラム) 噴出式移動法(ジェットエンジン) ですかね?」

「そう言う事を言っていると上様が食い付く。確実に食い付く」

{ ―― 鬼嫁(ラム) 噴出(ジェット) 三店方式(トライアングル) だそうです ―― }

「うわっ、天の声」

「ヤーデさんですね。俺の転生時にサポートしてくれた方で、神上がりしています。時々、的確な Tips(ツッコミ) を入れて下さります」

「例えば?」

「風呂で寝落ちて溺れかけた時に “ チョイナチョイナ ” とか……」

「あ、言われてみれば先月、吾輩も謎の声を聞いてた。今思うとあれがヤーデさんのツッコミだった訳か。でもヤーデさんって元日本人じゃないんだよね?」

「それは上様に質問案件ですよ。そもそも白い空間のサポート係だったんだから上様が作り出した存在かと思われますが」

「残念無念。来訪者カウンター数を増やすチャンス到来だと思ったのに……」

「あっ、思い出した!! ミケヲさん、あのカウンターってどうにかならないんですか?」

「無理。早いとこキリ番踏んでよ。何なら毎日入室する?」

「どっ、どうなります?」

「アスキーアートがおめでとうしてくれるね。ネコがチャーハン作るやつ」

だから、設定が古いんだってば。

「そうそう、下らない話も良いんですがね、明日はコカちゃんをポニー達と面通しする予定なんですが、ミケヲさんも面通しします?」

「ポニー!! 乗れるの?」

「乗れますよ」

「よし、会おうではないか。手土産は要るのかね?」

「手土産は要らないですけど、そうですね……ポニー達の目の前でアルファルファを食べると仲良くなれますよ」

「アルファルファと言うのは、あのサラダのトッピング的なアレかね?」

「はい。育った物が飼い葉にされてます。前世ではアルファルファの和名が 紫馬肥(ムラサキウマゴヤシ) ですからね。他にも家畜や魔獣達の餌が日本人には馴染みの深い雑草……いや野草を動物達の前で食べれば 確(・) 実(・) に(・) 仲良くなれます!!」

「そう……なのか」

「そうです」

「でもまた何故……って上様の仕業だろうな。変な設定が日本人に優しい」

「俺、魔獣の前で雑草食べたら『動物王国』ってスキルが生えましたからね。テイマースキル不要ですよ。日本人なら普通に口にする野草なので雑草を食べると言っても難易度は低いんですけど」

「『動物王国』って……アレだよね」

「多分、あの人の王国です」

「いいなー。吾輩羨ましい。それよりあの人、動物王国も建国したけど麻雀も打つからね」

「テイマーで雀士だったんだ」

「団体の最高顧問だったのよ。異世界風に言ったら麻雀ギルドのギルマスだね」

例えが変!! ミケヲさん、麻雀好きだもんなぁ。立場的に雀荘が持てないなら、俺が雀荘を作って名誉顧問に据えてもいいよね。

「そうそう、麻雀と言えばドラゴンだよドラゴン。ミーシャ君知ってた?」

「えっ、ドラってドラゴンの略だったんですか?」

「それ、魔改造のドラゴンね」

「魔改造ですか? つまり別に本物のドラゴンが居ると?」

「実はアメリカでは 白(はく) 發(はつ) 中(ちゅん) 、あれはホワイトドラゴン、グリーンドラゴン、レッドドラゴンでね。一般的なドラ 牌(はい) は後付けのドラなのよ」

「うわっ、レッドドラゴンとか、いきなりファンタジー要素が出た」

「デカブツが三つ揃うとか、雰囲気的に南海の大決闘だよねぇ。二足歩行竜と海老と蛾の怪獣映画」

何だか古い怪獣映画のネタが出てきたんだけど。ミケヲさん、あんた生きてたら還暦とかなの?

「それなら数字 牌(パイ) の種類は剣と盾と報酬で良さそうですね」

「いや、剣と魔法陣と報酬だな」

「 [ 一萬(イーマン) ] が [ 一 G(ゴールド) ] 牌(パイ) になる世界観!!」

「そこは [ 一 G(マニー) ] 牌(パイ) でしょ」

あぁ、ミケヲさんって本気で麻雀を異世界に流行らせようとしてたんだな……。

「ミケヲさん、俺、雀荘を作ったらミケヲさんを名誉顧問にしますからね。打ち放題ですよ」

「それってフリー雀荘の穴埋め要員なんじゃ……」

「フリー雀荘にするならゴーレムに打たせましょう。下手に代打ち要員を入れたらトラブルの元です」

「確かに。後ろから怖いお兄さんが出て来るやつは嫌だね。吾輩はセット打ち派なのよ」

そしてゴーレムと言えば、ハーレー=ポーターさんが嬉々として代打ちゴーレムを開発するんだな。ゴーレム……脱ぐのか?

{ ―― 勝負はこれからですわよ ―― }

「天の声が聞こえたという事はミーシャ君、変な妄想したんでしょ? まさか吾輩、異世界で脱衣麻雀ゲームの有名なセリフを聞く羽目になろうとはね」

「今の脱衣麻雀ゲームのセリフだったんですね」

「某有名脱衣麻雀ゲームの “ ロンよりショウ子 ” ちゃんのセリフだね。設定のせいでベリーイージーモード以外ではプレイヤーは絶対に勝てない」

「随分とお詳しいんですね」

「吾輩、基盤を買ったからね」

「買ったんですか……」

「買った。テーブル 筐体(きょうたい) ごと全シリーズ買った」

まさか、ミケヲさんが H(ヘンタイ) ボタン連打民だったとは……。人は見かけによらないな。そして上様の前世がどんな人だったのかメッチャ気になる。少なくとも脱衣麻雀ゲームを知っている事は確定だ。

何か重要な話があった気もするが、麻雀話で大盛り上がりしたので忘れてしまった。

ちなみに名称は麻雀ならぬ 【 魔(マジック) 将(&ジェネラル) 】で、数字 牌(パイ) の種類は 剣(ソーズ) 、 魔法陣(マジックサークル) 、 金貨(マニー) になりましたよ。東西南北、世界を股に剣と魔法でドラゴンを倒すゲームになりましたわ。