作品タイトル不明
エピローグ
2年後、俺たち夫婦はグレートプレーンズにあるジャングルの南に平屋を建てて、人間らしい生活をしていた。畑で野菜を作りながら、清掃・駆除の依頼なんかをこなして生計を立て、かわいい妻とともに暮らしている。お茶屋はミリア嬢の後輩のアマンダ嬢が引き継いでくれた。
「アマンダならやってくれるわ。それよりオエイさんの婿殿を見つけないとね。旅もしたいし」
などと、ミリア嬢は引っ越しにも賛成だった。
アイルから連絡が入ったのは、そんな慎ましやかな生活をしている最中だった。
『来たぞ! ナオキ。鳥の魔物のミイラが空から降ってきた』
バルニバービ島で実験が始まった。
「どうしたの?」
ミリア嬢が聞いてきた。
「友だちが帰ってくるってさ。地上に」
それからひと月後。島の周囲に鳥の魔物が飛び始めたと報告が入った。
「そろそろだな」
俺は知り合い全員に声をかけて、準備を整えた。
「バルニバービ島は徐々に落下しているよ」
ベルサが報告してきた。
「落下地点は予測できてる?」
「おそらく、ヴァージニア大陸の砂漠」
「よし、全員で向かおう。ミリアさんも一緒に」
「もちろん、もう離れないって決めたんだからね」
俺にミリア嬢、それから社員たちに竜族、雇い続けている傭兵たちやメリッサたち、セーラたちまでヴァージニア大陸にある砂漠に集合。落ちてくるバルニバービ島を地上から、じっと見ている。
「1000年前の島が落ちてくるんだ。皆、クリーナップの用意をしよう。邪神が病原菌でパンデミックを狙ってるかもしれない! フェリル! 血液検査の準備は!?」
「できてるよ!」
「落下速度が減速している!」
ベルサが叫んだ。
「ああ、シャルロッテが逆噴射して勢いを殺してるんだ! さすが元空間の勇者。島のことは本人たちに任せよう」
晴天の中、バルニバービ島が砂漠に落ちていく。
「神よ! 久しぶりに仕事だぞ! さあ、奇跡を起こしてくれ!」
ズ、ズズン。
砂丘にすっぽり島が着陸した。
「ナイス、ランディング!」