作品タイトル不明
キ:なぁにこれぇ?
ペタちゃんに飴玉の事を聞いて、2度目のおはよう。
飴玉は、一応クエストアイテムっぽいって事で、夫婦共有インベントリへと仕舞われました。
棚とかに置いておいてサナ君とかが食べちゃったら怖いからね。
と、いうわけで。
おチビちゃん達の様子見中に出かける気にもなれなくて、今日の僕らは拠点作業。
「冬イベントのあたりで新しく植えた植物が放ったらかしだったから、今日はその辺確認しつつ色々やろうか」
「オッケー」
畑に増やすだけ増やして、ジャック達にお任せしてたからね。
収穫と次の栽培もしてくれてたから、素材はそれなりの数が溜まっていた。
「じゃあまずは……揺り籠の木から」
「これだな」
クリスマスイベントの時に、夢のモモンガ幻獣ちゃんから種を貰った揺り籠の木。
フェスティバルツリーにしたのとは別に、適当な端っこに植えていた木は、良い感じに育って木材にする事が出来ていた。
【揺り籠の木の建材】…品質★★★★
揺り籠の森の木を製材した物。
深く眠るための森の木は、使うモノに安眠を約束する。
「ベッド一択でしょこんなの」
「拠点のベッド一新するか」
「どうせなら職人に良いベッド作ってもらわない? その方が睡眠バフ強くなりそう」
「まぁいいけど……職人どうする?」
「パピルスさんにお仕事依頼すればなんとかなると思う」
「……相棒、最近パピルスさんに関わるのためらわなくなってきたな?」
「慣れてきた。知らないプレイヤーに声かけるよりは、パピルスさんの方が気楽」
「そう……」
たぶん、依頼する分とは別に同じ木材で製作費を払ったら喜んでやってくれると思うんだよね。
と、いうわけで……揺り籠の木はインベントリに入れておいて、今度パピルスさんの店でベッドの注文をしてみることに。
「次はー、クラウドバロメッツ」
「じゃあ畑だ」
畑にあるけど、植えてあるのは植木鉢と地面。
つまり普通の土と、ここのヤバい土の2種類。
それぞれ植えた種は……それぞれ奇妙な育ち方をしていた。
「えっと……植木鉢から生えてるコレが『バロメッツのつぼみ』」
「そう、この蔦みたいな草とつぼみ」
カボチャみたいな蔓が植木鉢からシュルシュルと伸びていて、その先端にゴロンと大きなつぼみがついていた。
豆ヒヨコは種からすぐにヒヨコが出てきたけど、バロメッツは違うらしい。
普通の作物みたいに芽が出て育ってつぼみがついて、ここまでは植物扱いなんだって。
「そろそろ咲きそうなんだけどね」
「掲示板ではもう咲いてバロメッツになったってプレイヤーが何人かいた」
「おおー、僕ら植えるのちょっと遅かったもんね」
そして、普通の土で育てたバロメッツは、クラウドバロメッツと違ってプカプカ浮かばないんだって。
風属性の土で育てると浮かんだらしいから、あれは空で育ったからこその状態だったみたい。
「……と、いうわけで。僕らの拠点に直植えしたバロメッツがこちらです」
「……はい」
なんという事でしょう。
少し紫がかった黒……ようは茄子みたいな色の蔦の先に、真っ黒なつぼみが!
「どう見ても闇のバロメッツです、本当にありがとうございました」
「名前が『ナイトメェバロメッツのつぼみ』だもんなぁ……」
ナイトメアじゃないんだよね。ナイトメェなんだよね。
夢なのか夜なのか羊の鳴き声なのか……全部なのかな?
「とりあえずこれも飛びはしなさそう。浮かんでないし」
「うん」
こっちも咲くまでもうちょっとかな?
楽しみだねぇ。
「で、最後は『ベラドンナ』」
「普通の土のは普通のベラドンナだな」
【ベラドンナ】…品質★★★★
強力な毒草。幻覚を見せ、呪いとの親和性が高い。
「うん、毒だね」
「毒だな」
「これを直植えしたのがこっち!」
デッドリーナイトシェイド Lv1
「待ってください」
「はい」
「草タイプの仔狼ちゃんがいます」
「いますね」
「昨日までは普通に作物だったはず!」
「ちょうど今日だったかぁ……」
「頭に紫色の釣り鐘みたいな形した花が帽子みたいに乗ってるのかわいいですね!」
「かわいいなぁ……」
僕らが植えて育てたからか、家畜扱いになってて襲って来たりはしなかったよ! 良かった! 良かったけど、どうしようこれ!
「……ちなみに相棒はこの子が何て言ってるのかわかる?」
「ワゥン!」
「……いや、分からん。たぶん、草タイプなんだろ」
「狼よりは草よりなのかぁ〜、色合いは闇よりの緑なんだけどね」
そして最大の問題はね……
「五、六匹いるけど……どうする?」
「……どうしようなぁ」
遠い目してる場合じゃないよ相棒!
無心で撫でてる場合でもないよ相棒!
突然のワンワンパラダイスはかわいいけど現実逃避から帰って来て!!