軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キ:どんどん飛んでくるのを、どんどんなんとかしよう!

危ない危ない危ない!

小さいグラビティコアが飛んでくるのが普通に危ない!

大きいのをとりあえずボス扱いにするとしても、小さい方を先に片付けておかないと危なくてしょうがないよ。

広げたネモの足場とかお構い無しに飛んでくるのは、とりあえず避けて通すように指示を出した。

ネモは自由度が高いから盾にもなるけど、あんまりボコボコにされると僕に負荷が来る。

足場が無くなるのが一番最悪だから、ネモは足場の維持を優先。敵が飛んできたら避けて、すぐに足場に復帰。壁にはならない。

大丈夫、小さい方の突進の対策はもう出来てる。

「……ふんぬっ!!」

真っ直ぐ飛んでくるグラビティコアを、ゴーレムが正面から迎え撃つ。

構えて、タイミングを合わせて、殴る!

叩き付けた拳によって、周りの岩が砕け散る。

岩が剥げたら、後はコアに直接ダメージが通る。

「良いぞ良いぞぉ!! ツーパンベアの爪は実に良い二段ヒットである!!」

「あ、なーんか音2回聞こえるなーって思ってたのはそれかー」

「す、素晴らしいですね!」

こうなると小さいやつにはせっせとゴーレムに向かって飛んで欲しい所。

それは夾竹桃さんが請け負ってくれた。

「次のお札どうぞー、はいっ!」

「ナイスパスである! さぁ来るがいい!」

【呪術】のスキルで作った、敵を引き付ける効果のあるお札。

タンク向けのアイテムをド根性さんが使う事で、ゴーレムのグラビティコア千本ノックみたいな状況が出来上がっていた。

でも1人で全部相手にするのは大変だから、さっさと千本ノックが終わるように、アルネブさんが【星魔法】を乱打する。

「【天来インパクト】ッ! 【天来インパクト】ッ!」

「雑に打っても大体当たるのはメテオの良いところだな」

「顔上げて無いッスもんね……」

「の、乗ってるニワトリさんが勝手に避けてくれてますので……ア、アルちゃんでも大丈夫だと思います」

割と責任重大だよ、頑張ってダディ!

この流れを崩されない為に、ラージグラビティコアのビームは別の人がタゲを引いてゴーレムから逸らしたい。

だから他のメンバーはセイレーンさんのバフを聴きながら、ラージグラビティコアをタコ殴りにしている真っ最中。

【呪術】の札は効果を抑え気味にしているらしいから、皆でしっかり殴ればタゲは取れるはず。

……なんて言ってたら次のビームの予兆。

本当は【鏡魔法】で跳ね返したい所なんだけど……足場担当の僕がMP消し飛ばすわけにはいかないから、皆頑張って避けて下さい!

「ラウラさん狙いー!」

「は、はい! ……っ! だ、大丈夫です!」

「よしよし、タゲ取り勢はちゃんと避けられるな」

そうして良いペースで削っていると……相棒がバッとグラビティコアのいない方向に弓を向けた。

「……来たぞ。コウモリと蛍!」

叫んで伝えながら、衝撃波付きの矢を撃って数を削り始めるの超カッコいい。

高く登るにつれてどんどん数が増えていた暗黒コウモリと星光蛍は、流星群のようにこっちへ向かって突っ込んで来る。

「うーわ、マジで来たよ!」

グラビティコアと戦ってる所へこの群れは普通にキッツいね!

「【トリック・オア・トリート】!」

MPギリギリのデバフをかけて、ポーションをグビッと1杯。

「攻撃も一発撃つね」

「こっちもー」

「「【フレイムクリエイト】!」」

僕と夾竹桃さんのMP控えめ【火魔法】が、飛来するエネミーに飛ぶ。

突進する夜空みたいな敵の群れが、煌々と燃える火に炙られて舞い散る火の粉のように散り散りになった。

「……残り撃ちます」

「任せた!」

相棒がどんどん撃ち落として、それでも近くへ突入してきた個体はアルネブさんのメテオ乱発エリアに入って巻き込まれていく。

「よっし、いけるいける!」

「浮いてる白い石って何ー? 敵じゃないよねー?」

「それはグラビティコアのドロップである!」

「あ、か、回収しておきますね!」

そうして周りを片付けて、小さいグラビティコアを倒しきったド根性さんが大きい方に合流した時……ラージグラビティコアがパターンの違う動きをした。

「なんだ?」

「また岩の中に引きこもりだしたー?」

周りに浮いていた岩を、暴れ出す前みたいに体にくっつけて固めてしまったラージグラビティコア。

……その岩の隙間から、白い光が明らかに強くなる感じで溢れ出てくる。

「……あのっ、これって大技のチャージじゃないッスか!?」

「あ、や、やっぱりですか!?」

「そんな気はちょっとしてた」

わーお、どうしよ……なんて悩み始める前に、相棒が弓を引き絞って一発撃った。

力強く飛んだ矢は、真っ直ぐに光が漏れ出している部分へと飛んで行き……着弾と同時にラージグラビティコアが悲鳴みたいな音を立てて着弾部分が爆発した。

「おおー! ナーイスショット!」

「すげぇ! 何したんスか!?」

「……単純に、岩が欠けててコアを見える部分を撃った」

「あ、最初にツルハシでぶち抜いた所か」

「なるほど! そういうギミックの敵であったか!」

ヒュー! カッコいいー!!

そういう攻撃は弓矢の出番だよね!

「最初にデカいのをツルハシで壊して正解だったな」

「は、はい! ここまでくれば勝てると思います!」

「ウフフ……」

ベテラン達の見立て通り、爆発でヘロヘロになっていたラージグラビティコアは、それほどかからずに倒しきれたのだった。