作品タイトル不明
キ:幻のトゥティノコゥを探して
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今日は森夫婦スタイルでお出かけ。
相棒はネビュラとベロニカを連れて。
僕は籠にフッシーとネモとバンを入れて。
いざ出発!
目指すはトゥティノコゥ!
「……どこに出発する?」
「そうだなぁ……」
スレやwikiによれば、僕らの拠点があるような特殊フィールドはわからないけど、普通のフィールドなら本当にどこにでもトゥティノコゥは出る可能性があるらしい。
ピリオ周辺はどうしても戦闘勢でトゥティノコゥ探すヒトが多いから、いっそかなり僻地で開拓してるヒトの方がチャンスが多いくらいなんだって。
「僕らが登録してる転移オーブで1番遠いのって……砂漠の街だよね?」
「そうだね」
「砂漠でトゥティノコゥ探しはしたくないなぁ……」
「逆に砂漠はヒト多いらしいよ、木も草も無くてトゥティノコゥ見えやすいから」
「あ、そうなんだ」
じゃあ砂漠はパスで。
「次に遠いのは……湖があって白鳥と黒鳥と会った街?」
「うん、『湖畔のミストタウン』。そこからもう少し遠くに行く感じにするか」
「良いね」
前回もイベントの人混みを避けてその街に行った気がする。
「ミストタウンの東側は……アングラな治安の悪い街に近いから。逆側、ミストタウンから北西に適当に行ってみよう」
「オッケー」
そうと決まれば。
拠点から直接、前に登録済みの『湖畔のミストタウン』へ転移。
……うん、今日も今日とて、湖にスワンボートがぷかぷかしてる穏やかで綺麗な街。
たまに暴走しているスワンを横目に、街の外へ出る。
ネビュラに二人乗りして、適当に北西方向へ走り出した。
「人の気配はほぼ無いが、どこまで行く?」
「ん-、しばらく適当に走って。景色が明らかに変わったら止まる。あと人の気配がしたら教えて」
「承知」
最近はラリーストライクの練習続きだったから、こうやって旅をするのは久しぶりだね。
* * *
さて適当にしばらく走って……僕らは見るからに景色が変わった所へやってきた。
「この川の向こうって……どう見てもジャングルだよね?」
「だな」
やたら幅の広い川の対岸に見える、シダを巨大化させたような草木ばっかりの鬱蒼とした森。
う~ん、ジャングルですねぇ。
「こころなしか川に近付くと気温と湿度が上がってる気がする」
「砂漠と一緒だな。バイオーム毎に気候が変わる」
「こういう所はゲームだねぇ」
あ、川にワニがいる。
……シンプルに危ないね?
僕らは川から少し距離を取った。
「えーっと……ジャングル、行く?」
「いや、レアモンスター探しに行く場所じゃないだろ……トゥティノコゥとか、葉が生い茂って見えない気しかしない」
それな。
だったら、川より手前のこっち側をうろついて探してみようか。
ちょっと大きな草が多いけど、足元が見えないほどじゃないし。
と、いうわけで。
ネビュラ・ベロニカと一緒に作戦タイム。
「……まずトゥティノコゥとは何だ?」
初手で哲学的な問いを発したのはネビュラ。
トゥティノコゥとは何か?
……なんなんだろうね?
僕は改めてそう訊かれると『UMA』の3文字しか出てこないんだけど。
「トゥティノコゥっていうのはヘビやトカゲの仲間よ」
それに答えたのはベロニカ。
元になってる斥候クロウの記憶のおかげで、ベロニカは実物を見た覚えがあるらしい。
「大きさも輪郭も猫をもう少し平べったくした感じよ」
「ふむ……クロのようなか?」
「そうね、クロの毛を剃ってもうちょっと潰して鱗のあるトカゲに置き換えたら近いわ」
うーん、生真面目組の会話がゆるゆるクロちゃんに容赦ない。
そんな話を聞いたネビュラが「ふむ……」と想像していたところへ……何かが遠くからヒューンと飛んできて、近くの地面にベチッと落下した。
「……このような感じか?」
「そうそう、こんな感じだったわ!」
そこには、地面に打ち付けられてピクピクと痙攣している爬虫類の姿が。
トゥティノコゥ Lv10
気絶
「「コレじゃん!?」」
え、何で?
どっから飛んできたのこのトゥティノコゥ?
飛んできた方角……川とジャングルの方を振り向くと、対岸に何やら興奮しているゴリラがいた。
ぶん投げゴリラ Lv30
「絶対アイツじゃん」
「あのゴリラ、ワニ持ってるが?」
ゴリラ第2投!
ワニがこっちに向かって飛んできました!!
「あっぶな!!」
ビッターンッ! と地面でワンバウンドする可哀そうなワニ。
そしてゴリラはエンジンかかったのか、近くにある物を手当たり次第にこっちへガンガンぶん投げ始めた!
丸太
岩
バナナ
デカいゼンマイ
岩
岩
木の実
丸太
カカポ
岩
丸太
「ちょちょちょ、危ない危ない! トゥティノコゥ潰れる!!」
「とりあえず撤退!!」
咄嗟にトゥティノコゥをわし掴んで、僕らは一目散にジャングルと逆方向へ逃走を開始。
……したのにまだ飛んで来るでかい丸太!
「おかしいおかしい! 地面と平行に丸太飛んで来るのはおかしいって!!」
「川も渡ってないのにどんな飛距離だっ……」
「ィギャー!? かすったかすった!!」
「遠ければ遠いほど勢いが速いのはおかしい!」
あんなゴリラがいるなんて聞いてませんけどぉ!?
あのジャングル危なすぎる!!
最終的に、ゴリラが背の高い草に遮られて見えなくなってから更にしばらく走ったあたりで、ようやく投擲攻撃は止んだのだった。