軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

337.学園の顛末

ウロブルまでポータルで送ってもらい、ありがとうございましたとモーゼス様とお別れした。

『さあ、あとは野となれ山となれ』

『俺、猫じゃらしさんが求める最高の結果がわかってないんですけど〜』

『え、そなの? わりとシンプルだよ。漁夫の利狙い。2派閥で争ってるだろ? セークティオ届けたらそりゃ加点だろうけどさ、他のプレイヤーがやってることもたくさんあるから。あれはやっぱり学園のイベントだし』

2人で並んで歩きながら、猫じゃらしは語る。

『つまり、どっちについても俺等がもらえる分は減るんだよ。ならばもうひとつ派閥を作ってしまえばいい!』

王族派設立!!

『まあゲームのシナリオだからどんなふうに数値が決まってるかわからないけど、王族としては、公爵家と王太子が結ばれて今後も公爵家の支援を得たいんだと思うよ。だけど、学園のザマァの話を聞いてると、王太子が子爵令嬢にベタ惚れなんだって。公爵令嬢は、政略結婚を理解はしてる』

参加していないのに事情通だ。

『しかし、政略結婚とはいえ、さすがの公爵令嬢も呆れ気味なんだと。となると、王様の思う通りにはなかなか進まない。このまま決着がついて、公爵側が勝っても、元サヤとは行かないかもしれない。あの王様、どんなふうに収めるのか楽しみだな』

あとはクランチャットの阿鼻叫喚を聞くまでだ。

『あ、学院の先生にあんまりウロブルをうろつくなって言われてます』

『げ、NPCがそんなこと言ってるの!? ヤバいじゃん!!』

てことで慌ててアランブレにとんぼ返り。

『それじゃあ生産しながらクランチャット覗いてる。モーゼスから連絡あったら教えて』

『了解です』

フレンド交換していなくても、強制ハトメールは届くことがある。

さて、俺は日が出ているうちはアンジェリーナさんのところに行くよ〜やっほー!!

「いらっしゃい、セツナくん。もう少ししてからだけど、ファンルーアに仕事に行くの。できればついてきて見てほしいわ」

「もちろんです!」

「その前に素材も調達してほしいんだけど」

「任せてください!」

必要なものが決まったらまた連絡をくれるそうだ。わーい、楽しみだ。

てかさ……ファンルーアだよ!?

旅行だよ旅行!!

イェーメールまでくらいだろう、アンジェリーナさんの行動範囲。これはっっ!! 旅行デートッ!!

ちょっと本気で頑張らなくては。

いや、アンジェリーナさんに関してはいつも本気だけどねっ!!

これは、行く前にもう一度ファンルーアの貸本屋で美味しいお店とかをチェックする必要があるかもしれない。

八海山にお願いしてポータルもらおうかな? あ……そういや聖地出たところでポータル取れたとかなんとか言ってたな。

イェーメール、ローレンガ、聖地か。

ローレンガ経由かな。

色々忙しくて間に合わないなら、ウロブルからローレンガに行ってファンルーアまで。ぎょろちゃんで駆け抜けよう。

事前デートコース調べは必要だ!!

夕方近くになったら、突然クランチャットが騒がしくなった。

ピロリ∶

さて、どうなるかしらね〜

ソーダ∶

ダインと真っ向勝負しろよー!

ピロリ∶

いやぁよ〜ダインはねちっこい!! あの性格でやってることがねちっこい!!

セツナ:

始まるの?

ソーダ:

おう、もうお互いどうにもならなくなって、アマリアお嬢様が手袋投げつけたんだよ。で、それぞれの陣営から代理人が出ることになった。

ピロリ:

ステータスで私が選ばれたってわけ!

セツナ:

NPCがステータス見たの?

ピロリ:

違うわよ、派閥のプレイヤー立候補がお互いのステータスで大検討会したの。もちろんゲーム内でね。掲示板ではさすがにやらないわ。

八海山:

セツナ君の方は何やらやってたことは終わったのかな? これは、もちろん探りだよ。

セツナ:

探り入れてるって言っちゃう八海山……ならば答えましょう。仕込みは上々。たぶん。最終的に仕込んだの俺じゃないから。

半蔵門線:

セツナ殿、誰かと動いていたでござるか。

セツナ:

現場で会ったんだ~。どうなったか楽しみだから教えて-。ソーダの動画で見てもいいけど。

というか始まったらちょっとこちらも読書に集中できないなということで、諦めて始まりの平原に移動した。

「【シードウィップ】」

そこからさらに枝にして育てて木の周りでのんびり狩りをした。最近ぎょろちゃんが追い立て役するようになったんだよね。どんなAI積んでるんだろう。ゲームって謎!

ソーダ:

ちょおおお何その伝説の剣っっっ!!

ピロリ:

やだあ、公式で対人戦できると思ったのに肩すかしじゃないのよぉ。

八海山:

やはりそーゆうことか。情報の出し方がおかしいと思ったんだ。

半蔵門線:

八海山殿の言っていた通りになってしまったでござる。

案山子:

どう考えても子爵が大手振って公爵家に挑んでるのおかしかったもんねッ!

八海山:

ヒエラルキー上位がもうちょっと突っ込んで探っていたら出た情報だったな……。

セツナ:

セークティオ誰が持ってきた?

柚子:

せっちゃんが犯人なのじゃーっ!! 突然王様が来たのじゃ。

セツナ:

俺だけじゃないし、なんなら王様に渡すの決めたの俺じゃないもん。てか、王家ウロブルまでの転移陣みたいなの持ってるの?

ソーダ:

何々その話!! 王家の城には各街に転移陣あるらしいよ。王家の血筋しか使えない特別なやつ。

セツナ:

おおー。そりゃ王様行くしかないのか。何したの何したの~?

ピロリ:

アマリアお嬢様と王太子の縁を切った。

セツナ:

わおう……んで、モティスファ公爵令嬢と元サヤ?

八海山:

元サヤになるよう、色々整理すると宣言して帰って行ったよ。学園は学びの場だから決闘はやめて即刻解散するようにって。セツナ君は、セークティオを見つけたのか。

セツナ:

だね。んで王様に献上してきた。

八海山:

こっちでも、ロウォール子爵が偉そうなのがおかしいから、何か公爵家か王家に対してなんらかの爆弾を持っているんじゃないのかって話になっていたんだが、俺たち、自分で選ばず振り分けられた勢にはアマリア嬢に直接話しかける権利がなくてな。詰め切れんかった。

案山子:

アマリア嬢の周り、持ち上げることしかしてなかったからねッ!

柚子:

クリスティーンお嬢様からは、ロウォール子爵が大きい顔をしていられるのは伝説の剣が関わっているって情報がもたらされてはいたが、みんな学園で起きる罠を未然に防いだり反対に仕掛けたりが忙しすぎてそっちまで手が回らなかったのじゃ~

ピロリ:

これたぶん、クエストに熱心なプレイヤー同士が潰し合ってるわよね……

セツナ:

お疲れ様~!!

ソーダ:

一人楽しそうだな。

セツナ:

一人じゃないよっ!

猫じゃらしから、フレンドチャットで大成功イェーイと連絡が。

俺たち成功イェーイって返しておきました。