軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

315.結果は結果

トーナメントに残ったのは、5試合×4人=20人だ。そのうち4人が一緒に戦った俺含む4人。ほとんどが来訪者で、第7都市は第1試合の人が1人残ってる。20人中5人が第7都市はなかなかの好成績。

八海山:

スレで八百長言われてる。

ソーダ:

情報戦に負けた奴らに何を言われようともなあ。

パーティーが組めるとか、そんな話をNPCから聞き出してない。

ソーダ:

負け犬に何を言われようとも構わんよ。

はっはっはと笑っているソーダであった。

何人か知ってる顔ぶれも残っていた。

ダインと、そして蒼炎の斧使いだ。

魔法使い系は残っていないとのこと。やっぱり防御力必要だもんなぁ。

打たれ弱い。せめて素早さで避けられないとどうにもならない。

八海山:

深淵もいるが、ジラフは魔法使いだから無理だったようだな。他メンバーだ。

そして、なんとおにいたまがいる。

セツナ:

サディアス様、いるんだよねー。付与剣使い。

ピロリ:

サディアス様はセツナくんとは一応最後まで会わない感じよね。

私とは準決勝で会うわ。

セツナ:

属性によってはキツいんでお気をつけて……。

魔法使わせないようにしないとね。

ソーダ:

セツナ、勝てる方法考えたか?

セツナ:

姑息にやっていこうと思います。

対人って難しいなっ!

2試合分浮いてるだけラッキーと思わねば。いきなり準々決勝ってだけラッキーだよ。

ダインさんなのがアンラッキーだけど。

だって先行クランのリーダーだよ?

「セツナ君、よろしくな」

オレンジ色に染まった爽やかイケメン風ダインさん。

「よろしくお願いします」

思わずおどおどしそうな俺。とにかく、避ける。

避けて避けて避けて頑張る!

ここまで10以上試合をして、会場は大盛り上がりだ。暖まっている会場に悪いけど、俺はせめて一勝したいのだ。

姑息上等である!

「第15試合、ダインVS‡愛の戦士‡、開始!」

「【狂化】」

耐久を削って攻撃力を上げるスキルだそうだ。

そうだよね。圧倒的な攻撃力を手に入れて一気に終わらせるつもりらしい。

「【煙幕】【煙幕】【煙幕】」

煙幕ラッシュだ。生活魔法連打できるから嬉しい。

「【シードウィップ】」

種は蒔いておくべき。

「ちょ、セツナ君!! 見えないじゃん!」

その通りですよ。

【隠密】を使いすぐにその煙の中を移動する。

「【なぎ払い】」

ぴえっ、スキルの範囲にはいなかったけど、【煙幕】一瞬で消えた。

生活魔法の限界である。

だが同時に、俺は次の魔法を出しているのだ。

「【ポイズンボム】」

「うおっ、毒魔法やだなぁ」

とはいえ俺の毒魔法は弱い。

だが、ポイズンボムで広がる毒の領域はしばらく残る。

ディレイが開ければさらに重ねてできる。これはたぶんアイテム、毒の素を使うからだと思う。

「【煙幕】【煙幕】【煙幕】【ポイズンボム】」

「俺の可動域を消そうってか? でもそれセツナ君も移動できる場所減っていくよね? でも【煙幕】は厳しいな。毒範囲に入ってしまいそうだ……【なぎ払い】」

「【煙幕】【煙幕】【煙幕】【ポイズンボム】」

「せ、セツナ君……?」

3巡目くらいで最初のやつが無くなるなぁ……うーむ。

「【ブランチウィップ】」

「あれも厄介なんだよなぁ。【飛刃】」

ああ……俺の木ちゃんが……。

しかし、あれは結構MPを使うと聞いた。

そう思ったところでダインが【持ち物】からMP回復薬を取り出した。

「【補水】【沸騰】」

手元があちちになって回復薬を落として割った。

「うぇっ……MP狙いか。うーん、拙いな。短期決戦行こう」

【狂化】しているからパワー押しをすることにしたらしく、一気に距離を詰められた、が。俺の方が素早さは上だ。

「【ポイズンボム】」

その上で俺の足下に毒領域発生。

「はっ!? セツナ君も喰らうよ……ね?」

「毒耐性アクセサリーあるんで~」

ダインよりは喰らわない。

「……ま?」

お金貯まったらすぐお願いしたんだよ。みんながなんか変な気を遣うのでとっとと俺が作った。俺の毒魔法程度ではダメージほとんどなし。

ダインは防御力には多少振っているらしく、それでも足下直撃はキツかった模様。

でも毒消しはなかったらしくHP回復薬を取り出すが、

「【補水】【沸騰】」

「ぐあぁぁ」

落ちて割れるHP回復薬。

「【火付与】【フロストダイス】」

スキルは宣言が必要なのがこのゲームなのだが、声の大きさは多少強弱はつけられる。

高らかに宣言した【火付与】に、かき消されたと思いたい【フロストダイス】。ダインの叫びでも消えてた気がするし?

「あ、まずいまずいこれはいかん。【ひと突き】」

じり貧になると思ったのか真っ直ぐ向かってきた。

「ぽいずん――」

「させるかぁ!!」

剣がこちらに届くところを避ける。

「【ひと突き】」

【ひと突き】は前方への突撃を伴うスキルだ。真っ直ぐ伸びる。こうやってディレイギリギリで続けて使うことによって、無理やり進む方角を変えることができる。

が。

俺の数秒サイコロがダインを襲う。

毒のスリップダメージと、【狂化】による耐久力低下。

サイコロはラッキー2×3の6秒だ。

「【業火】」

真っ直ぐダインの胸を貫き、爆発する。すかさず引いて、MP回復薬をがぶ飲みする。

「【螺炎】」

まだHP残ってたら危険なので遠くから炎で焼かせてもらう。

渦巻きの炎がダインを襲った。

そこで笛の音が響き渡る。

「勝者、‡愛の戦士‡!」

なんとか一勝しました。

でも次で負けました。残念。

手の内が大概バレてるからなぁ。とにかく付与もスキルも使えないうちに捕まって負けた……くぅ……NPCの本気見せてもらいましたよ。

サディアスさんは、ピロリと当たって勝っていた。【付与】やっぱりすごいらしい。そして、決勝戦はなんとNPC同士の戦いとなり、剣士のレラントランさんが優勝した。

ファマルソアンさんがほくほくだそう。推薦者は次の大会まで、かなり大きな顔ができるらしい。

観覧席に戻るとみんなが出迎えてくれて、ソーダとファマルソアンが固い握手をしていた。

「それじゃあ、第7都市にクランハウスをお願いしますね」

「ええ、請け負いました。第7都市にお越しの際はお声がけください」

そう、どんな取引をしたのか、ソーダはなんと第2のクランハウスを手に入れていたのだ。

ソーダ:

まあ、機能はどんなもんかわからないけどな。

八海山:

開放までしばらくかかるかもしれないし、運営の方でどうにかしてくれそうな気がする。

ピロリ:

クランハウスは今のところアランブレでしか売り出されてないけど、そのうちあちこちにできそうよねー。

半蔵門線:

アランブレの真反対に移動できるのは大変魅力的でござるよ。むしろその機能だけでもいい。

さあ、次はヴァージルの本気試合だ。