軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

おもちゃ

店主が店の中からリボンが並んだ籠を持ってきた。

「日に焼けちゃうからここに並べておけないけど、店の中じゃ色がよくわかんないだろう?」

色とりどりのリボン。かわいい刺繍。

「うわー、これいいなぁ、これも好きかも。どうしよう……って、違った、今日は贈り物を買いに来たんだった。えーっと、うーんと」

コンテストの賞品、リボンじゃ女の子は喜ぶかもしれないけど……。男の子が優勝したらリボン貰ってもね?

って、せっかくだから何か買っていきたいなぁ。

「あ、これ……。そうだ!!」

ギルドに戻ると、ちょうど入り口でレッドと鉢合わせになった。

「ん?もう実験は終わったのか?」

レッドはガルダ様に連れていかれたはず。ということは……。

「ガルダ様は?」

きょろきょろ。私の最推し筋肉神ガルダ様の尊きお姿を崇めなければ!

むにっとほっぺたを掴まれた。

「探しても帰ってないぞ」

がっかり。

「俺じゃ満足できないっていうのか?」

「うん」

素直にうなずいたらレッドが爆弾発言をした。

「キスしていいか?」

レッドの手からのがれ、ずさささっと、後ずさる。

「な、な、何を、突然!意味が分かんないんですけど!いいわけないでしょう!な、な、何を言ってるのか分かってるの?」

レッドが視線をそらして額に手を当てた。

「すまん……だよな。つい……。ガルダに嫉妬した」

嫉妬

「あ!そういうことね!私があんまりガルダ様のことを褒めたたえるから、口をふさごうと思ったのね?そういうことか。うん。わかった。そうか。でも、できれば口をふさぐのはキスじゃなくて手でしてちょうだい。あ、いや、黙れと言ってくれれば口を閉じるからね?ごめんごめん。そ、それから、レッドの筋肉も好きだからね?」

危ない。

私に女性としての魅力を感じてキスしたくなったんじゃないかと勘違いするところだった。

「……はぁ……。で、どこへ行ってたんだ?」

すごく疲れたようなため息をついて、レッドが私を見た。

「ああ、実は剣術大会みたいに光魔法大会……コンテストをすることにしたから。優勝賞品を準備しに行ったの。ほら、素敵でしょう?」

雑貨屋で買った勲章を見せる。

ご主人が木彫りで彫ったコースターのような物に、奥さんがリボンを作るときに出た端切れを組み合わせて即席で作って貰ったものだ。

「勲章のおもちゃか?」

「本物の勲章に比べたらおもちゃみたいなものかもしれないけど」

馬鹿にされたと思ってカッとなったけれど、レッドは興味深そうに私の手から勲章もどきを手に取って見た。

「ピンもついていないから服にも付けられないんだな」

うっ。痛いところを突かれた。本当は胸につけてあげられるようにしたかったんだけど、ピンは高いし、そのピンを木にくっつけるすべがなかったんだよ。瞬間接着剤みたいな便利なものがないの!本物のメダルなら金属を溶接すれば作れるんだろうけどさ。流石に即席だから、ピンが付けられるようにと木を加工して金具を取り付けるというとろは無理で……。