作品タイトル不明
あいつ等洗濯くらいしろよ!!
私達が潜んでいる馬車が止まり動かなくなったのを感じ何かあったのかと思っていたら荷物が下ろされ私達は自由の身となった。
「ふう・・・少し緊張した、にしてもいい演技でしたねベッツさん」
隠れている為何も見えなかったけど声は聞こえたので入場門でのベッツさんと衛兵との会話が聞こえてきた。
しかも隠れているのにわざわざ荷物覆っていた布を取りを見せつけるようにした事も少し驚いた。
「ああすれば怪しまれないと思ったんですよ、隠すより自然に『酒を渡す為に荷物を蔽っている布をとった』って自然な感じでね」
たしかに全然疑われてなかったよね、さすがベッツさん!
「ここは何処?」
私達が自由の身になった場所・・・・・・かなりボロボロの20畳ほどの広さがある建物の中だった。
ユリアンが周囲を警戒しながらベッツさんにそう聞くとベッツさんが真剣な顔になり口を開く。
「出来るだけ人の少ない場所を探してい街の端の方まで来たときにボロボロの倉庫らしき建物を見つけ調べた所誰も居なかったので利用させてもらいました」
まあ人の多い所で私達を荷台から出す訳にはいかないからね。
「ありがとうベッツ、それじゃアこれからの事を話しましょう、まず二手に分かれて情報収集をしたいと考えています・・・私、ディアナ、リアの班とベッツ、ムサド、ナイトでの班の二組で」
その言葉に全員が頷く。
「これから・・・・そうね・・・夜になったら此処に集合にしましょう、それと何かあって危険な状態になった場合は迷わずにこの街を出るように、私達の目的は情報収集出会って戦う事じゃない、それをしっかり覚えておいてね、では行きましょう」
私達は二手に分かれて情報収集を始めた。
「さて・・・私達はどうする?」
ムーアさん達と別れユリアンに視線を向けてそう聞くとユリアンが少し考えてから口を開く。
「とりあえず領主の屋敷を見てみたいわ」
私はその言葉に頷き歩き出し・・・そして足を止める。
「ユリアン・・・・案内よろしく」
考えてみればユリシーズにいた時は宿に引き篭もってたし、外に出ても少し買い物をする程度だからこの街の地理なんて知らないんだよね!!と思いながらユリアンにそう言うとユリアンが溜息をつく。
「自信満々に歩き出したのにそれ?まあいいけど」
そう言いながら歩き出したユリアンがの後を追うように私達は歩き出した。
因みに私達全員顔が知られてる可能性が高いから盗賊から奪った使い込まれたローブを着ている・・・・それが物凄く匂うの!あいつ等洗濯くらいしろよ!!
「あそこよ」
ベッツさん達と別れて20分・・・街のはずれから歩き、ユリアンの言葉に足を止めると遠目にもかなり大きな建物が見え、そこにいろんな人が出入りしていた。」
「出入りが激しいね、あの人達に紛れて一緒に入れないかな?」
私がそう言うとユリアンが首を左右に振り口を開く。
「止めておいた方が良いと思うわ、もしかしたらあそこにボンクライがいるかもしれないから」
私はその言葉に納得しもう一度領主の館に視線を向けると見知った顔が見えたので『あ』と呟くとそれを聞いたユリアンも領主の館に視線を向ける。
「やっぱり」
ユリアンの呟きを聞きながらも視線はそらさずに館を見続ける。
「ウラット」
そう・・・・・視線の先には館へと入って行くウラットの背中が見えていた。