作品タイトル不明
閑話 思いもよらぬ指導2
「お姉さん達のお相手は私がします。えっと・・・そちらのお姉さん」
いきなり現れた2人のうちメイド服を着た女の子がそう言って私達の前に立ちはだかり私にそう声を掛けてきたので子供相手と言うのもありその声に答えてしまう。
「なにかしら?」
そう聞くと女の子は嬉しそうに微笑みながら口を開く。
「ミズキ姉さまに聞きましたけど風魔法を使って接近戦をするんですよね?私風魔法が得意なんです!!ミズキ姉さまみたいな接近戦は苦手ですけど」
とてもいい笑顔でそう言って来たけど私はその言葉で警戒度を最大にまで上げる。
「残念なんだけど私が使ってるのは【風魔法】じゃなくて【風魔術】なのよ」
そう・・・この目の前にいる女の子は私よりも確実に強い!・・そう思い構えを取るけど女の子はそんな私を見てもニコニコしているだけだった。
「ミズキ姉さまが移動の時に使って機動力をあげていると言っていましたが攻撃の際はどうしてますか?」
は?今はそれを聞くところじゃないでしょ?対峙してるのよ?と思って女の子を見てみると殺気どころか戦う気も無い感じでニコニコしながら私を見ていたので何か構えている自分がばかばかしくなり構えを解く。
「それでお姉さんは攻撃の時にどうしてるのですか?」
先程の問いをもう一度されたので少し考えてから口を開く。
「インパクトの瞬間【エアインパクト】を打ち込むの、そうすればどんな敵にもダメージを与える事が出来るわ」
相手は格上なんだから自分の技を教えるなんて普通はあり得ないのにそう口にしてしまった。
「なるほど!!いい考えですね!!ならばその攻撃に更に速さを加えましょう!!」
私の言葉を聞いた女の子が嬉しそうにそう言うのを聞き口を開けて固まる。
「えっとですね・・・多分これでいいのかな?」
そう言った後に少しぎこちなく一度右ストレートを放ち一度頷いた後にもう一度右ストレートを放つ。
「今のって」
「はい多分お姉さんが使ってる技術です、多少不格好なのはごめんなさい・・・私接近戦ってあまりやらないので」
そう、私が使ってる魔闘術の技1つだ。
「それに・・・こうです!」
さっきと同じ右ストレート・・・でもさっきよりもスピードがある。
「どうですかお姉さん?」
『出来たから褒めて』と言わんばかりの顔でそう言ってきて思わず微笑みそうになるのを我慢する。
「何で早くなったの?ストレートを打つ動作は変わってないわよね?」
そう聞くと女の子が嬉しそうに頷き口を開く。
「その通りです、ストレートを打つ動作は変わらないんですけど私は右ストレートを打つ際にある術を使いました」
術?私にもできるのかしら?
「それは右ストレートを打つ際に肘の先からお姉さんでいう所の【エアインパクト】を撃ったんです、そうする事によりスピードアップが出来ました」
あ・・・それは考えつかなかった・・・確かに前にミズキと呼ばれた女性から踏み込みの瞬間に両肩から後ろへ向けて【エアインパクト】を放てばスピードアップすると教えられていたのに・・・それを生かす事が出来ていなかった。
「ねえ・・・何でそんな事を教えてくれるの?」
ミズキって人もそうだけどこの子も何で私に指導してくれるのかしら?と思ってそう聞くと女の子は微笑んで口を開く。
「お姉さんはミズキ姉さまのお気に入りですから!!」
あれ?私いつの間にか『ミズキ姉さまのお気に入り認定』されてる?
「帰りますよカナデ」
リアが相手している女性がそう声を掛けて女の子は一度女性を見た後に私に視線を戻して微笑む。
「もう帰るみたいです、今日はお姉さんに会えて楽しかったです、それじゃあ」
そう言った後に私の前から姿を消してリアの前にに立つ女性の隣に現れてそして今度は2人揃って消えた。