作品タイトル不明
じゃなかった!!
私の言葉に何の反応もしない盗賊達を見ながらユリアンが深い溜息をつく。
「貴方達・・・自分の立場わかってるの?言っておくけどこの子は私達の中で一番強いわよ?命は惜しくないのかしら?」
と言うユリアンの言葉を聞きわかりやすく真っ青になる盗賊達を見ながら私は再度さっきと同じ事を口にする。
「質問するから答えてほしいんだけど」
その言葉に盗賊達が真っ青な顔で何度も頷くのを見て私はその中の一人に視線を向ける。
「そこの貴方、足はどう?痛みはある?」
筋肉痛ってすぐになるものじゃないから違和感や痛みがあるのかの確認で判断するしかないと思いそう聞くと私が質問した盗賊が恐る恐るという感じで『痛みも何もない』と答えてくれた。
「ふむ・・・」
それを聞き少し考えた後に他の盗賊達にも同じ事を聞き聞いた答えは皆同じだったので15分休憩を終えた後に再度盗賊達に【スペックアップ】をかけて馬車の旅を再開した。
そして休憩と【スペックアップ】をかけなおしをしながら進んで今日の夜を過ごす為に野営しやすい場所を探していい場所を見つけたのでムーアさんとラッツさんに野営の準備をしてもらい女性組はこれからの事を話し合うことにした。
「今日の見張りは2交代制にしましょう」
ユリアンがそう言って来たので私は首を傾げる。
「いつもは3交代制なのにどうして?」
そう聞くとユリアンが疲れて少し離れた場所で地面に寝転がっている盗賊達をチラッと見て口を開く。
「2人だとあの人数で何かやって来た時の対応が遅れるわ、1人増えればそのぶん余裕が出るから」
なるほどね・・たしかにその通りだと思う。
「わかった、なら最初は私とディアナとリッカちゃんで見張りをやるよ」
そう言うとユリアンが頷き口を開く。
「そうしてくれるかしら、それと何かあったらすぐに呼んでね?あいつ等は決して逃がしたくないから」
私もあいつ等を逃がしたくないからね。
「わかったよ」
その後何事も無く食事を終えて見張りを始め・・・そして何事も無く夜は明けた。
「ううううううううう」
「いてぇ・・・いてえよ・・・・」
「これまで酷い事をしてきた報いだぁ・・・俺が悪かった・・・・」
朝起きてテントを出ると盗賊達がそう言いながら足を抑えながらのたうち回ってるのが見えたので盗賊達を監視していたユリアンの隣まで行ってユリアンに声を掛ける。
「この人達・・・もしかして筋肉痛?」
私の質問にユリアンが深い溜息をつきながら頷く。
「もしかしなくても筋肉痛よ・・・だいたい2時間ぐらい前に痛がり出したわ」
うーん?【スペックアップ】の後遺症なのかな?と首を傾げているとユリアンが真剣な顔で口を開く。
「何を悩んでるの?これって【スペックアップ】の後遺症でしょう?」
私はその言葉に首を傾げる。
「多分そうだと思うけどもしかしたらあの距離を馬車と同じ速度で走らせたせいで筋肉痛になったのかもしれないって思ってさ」
馬車と同じ速度で移動したんだからそりゃ筋肉痛にもなるかもしれないと思ったんだよね。
「ふむ・・・確かに言われてみればあの速度で移動させれば筋肉痛になってもおかしくないか・・・」
だよねぇ・・・まあ後々わかるでしょ。
「んじゃ・・・次の検証と行こうか」
「は?」
何で驚いてるのユリアン?え?だってまだグランパルスまで距離はあるんだよ?だったら盗賊達に協力してもらって他の【魔術】に関する人体実・・・じゃなかった!!検証を手伝ってもらったほうがいいじゃん?