作品タイトル不明
出て来なくてイラついてますよ!!
「ん?」
ユリアンとディアナがテントに入るのを見送った後に膝の上に重みを感じて見てみると胡坐をかくように地面に座っている私の足の上に頭を乗せて目を細めているティファと少し離れた場所で寝そべるミーティアを見て微笑む。
「見張りに付き合ってくれるの?ありがとう」
私の言葉にティファとミーティアが寝そべったまま数回尻尾を振りそのまま動かなくなる。
それから4時間位が経ったけど何事も無く過ぎてユリアンとディアナがテントから出てきて私達の座っている場所まで歩いて来て口を開く。
「そろそろ時間よね?変わるわ」
そう言って2人は私達の隣に座りそれを見た私とムーアさんが立ち上がる。
「んじゃあとはお願い」
そう言ってから自分のテントに入りティファを抱きしめながら眠りについた。
「・・・・リア・・・起きてリア」
聞き覚えのある声がした後に体を揺すられて目を開けてみるとディアナが私をゆすって起こしてくれていた。
「おはようディアナ」
「うん、おはようリア」
ディアナが少し離れた時に背伸びをして眠気をとり口を開く。
「襲撃は無かったみたいだね」
私がそう言うとディアナが真剣な顔で頷く。
「盗賊の襲撃だけじゃなくて魔物の襲撃も無かったわ」
「それは良かった」
やっぱり襲撃なんて遠慮したいもんね!!
「朝食の用意をしてあるから一緒に食べよう」
ディアナがそう言って来たので私は頷き身なりをしっかりとした後にテントを出て外で待つ皆と合流して一緒に食事をした後に野営の後始末を済ませて再び馬車に乗り込んで旅を再開した。
「此処まではこなかったね・・・・盗賊」
目的地である『遺跡跡』に着き野営の準備を終えて寛ぎながら私がそう言うとディアナが苦笑する。
「盗賊の拠点が分からないんだから仕方ないわ、まあ帰りに期待しましょう」
ユリアンががその言葉に頷き口を開く。
「そうね、それに出なかったとしてもこれから先の旅で襲ってくるかもしれないからその時にこれまでの鬱憤を晴らさせてもらいましょう」
それって『出て来なくてイラついてますよ!!』って言ってるって事だよ?それにもし関係ない盗賊だったら八つ当たりって事になるよ?まあ襲ってくる奴を返り討ちにするんだから同情はしないけど!!
「って事で明日はグランパルスに戻るわよ」
ユリアンの言葉に全員が頷き見張りである私とムーアさんを残して他の皆は眠りについた。
見張りをしていると私の近くで眠っていたティファの両耳がぴくぴくと動き顔をあげて私を見てを『ウミャ』と小声で泣いてきたので私はニーズヘッグを握りしめて立ち上がる。
それを見たムーアさんも立ち上がり剣を引き抜く。
ティファが闇の中で何かを見つけたのか睨むように見ていたのでその視線の先を見て私とムーアさんが構えているとフォレストウルフの群れ・・・20匹位の目が光ってこっちを見ている事に気がついた。
「なんだフォレストウルフか」
私は即座に無詠唱を使って【エアブレイド】を放ち見えているフォレストウルフを切り裂いた。
「さすがだなリア嬢、あれはどうする?」
『あれ』とはフォレストウルフの死体の事だろう。
「こんな暗い中で回収とか面倒だから放置で」
そう言うとムーアさんが苦笑する。
「めんどくさいだけだろう?」
「うん」
だって本当にめんどくさいじゃん?