軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第009話 これから?

俺は次の人に会うためにとある喫茶店に向かう。

そして、喫茶店に到着し、中に入ったのだが、土曜の昼だというのにお客が一人しかいなかった。

「先生、こっちです」

その一人の客が俺を呼ぶので同じテーブルにつく。

店員にアイスティーを頼むと、すぐに持ってきてくれ、奥に消えていった。

これにより、この喫茶店には俺と対面に座るスーツの男しかいない。

まあ、人払いだな。

「お久しぶりです、先生」

男は俺を先生と呼び、頭を下げた。

「久しぶりー。元気だった?」

「ええ。親父も元気ですよ」

「そらよかった」

この人、というか、この人の親父は俺の客の一人である。

元々は母親の客だったが、母親は海外に遊びに行っているので俺が引き継いだのだ。

「タバコ、いいですか?」

「どうぞー」

男がタバコの許可を求めてきたので快く許可を出した。

タバコがオーケーな店も珍しいが、ここはそういう店だ。

「先生、いきなり電話してきたと思ったらこんなもんを何に使うんです?」

男はそう言って、紙袋を渡してくる。

「最近、物騒でしょ。一人暮らしは怖くてねー」

「笑える冗談ですね。先生に手を出したら呪い殺されそうですよ」

俺は呪いを祓うのが専門であって、呪う方じゃねーよ。

まあ、呪いもできるんだけどね。

「失礼な。ホントに護身用だよ」

「まあ、何でもいいですけどね」

男はフゥーっと紫煙を吐く。

「料金を払おう」

「いらねーですぜ。先生には世話になってるし、親父もそう言ってました」

「いいから受け取れ。警察の方に黒い影が見える」

「ッ!! ガサっすか!?」

男はタバコを消し、前のめりに聞いてくる。

「さあな。だが、何かがあることは確かだ」

「チッ! こんな時にかよ! 先生、すみません。俺はここで失礼します。ここの代金は払ってありますんで」

男はそう言って、足早に店を出ていった。

俺は残っているアイスティーを飲み干すと、もらった紙袋を持ち、店を出る。

そして、その後はホームセンターなどのお店を巡り、色々と買い物して家に戻ったのだが、時刻はすでに夕方の7時を回っていた。

「いっぱい買ったなー」

リビングで今日の戦利品を並べた。

「しかし、物が多いな……」

サバイバルグッズを始め、多くの物を買ってきた。

だが、これをどう持ち運びすればいいのだろうか?

「リュックは……目立ちそうだなー」

基本的にこっちの世界の物は向こうでは目立つと思っていい。

もし、良い物と思われたらカツアゲをされるかもしれない。

いや、カツアゲで済めばいいが、強盗とかだとヤバいな。

「アンナにもらった本に書いてあった収納魔法が欲しいなー」

魔法の本にはそういう魔法があると書いてあったのだ。

だが、肝心のどうやって覚えるかは書いてなかった。

書いてあるのは攻撃魔法だけ。

なお、現在、練習中。

「こういう技能は誰かに師事するのが一番だが、やはりそれでも金がいるか……」

もう所持金は金貨1枚もない。

宿屋代を払い、質屋の爺にも渡しているからだ。

「まずは金儲けかね……占いかなー」

占いもさっきの男の親父みたいな太客ならいいが、そういう人脈を築くのにも時間がかかる。

あくまでも母親の人脈を使っているだけで俺自身の客はほとんどいないのだ。

そして、新たなる客を得るには信用されないことには始まらない。

「待てよ……こっちの世界の金はそこそこあるんだ。これを元手に向こうで儲けるか!」

こっちで何かを買って、向こうで売ればいい。

正統派転売だ!

「で? 何を売る? 懐中電灯でも売るか? いや、オーバーテクノロジーすぎるか」

向こうの世界は焚火だった。

宿屋にも電灯はなく、蝋燭だったし、電気系はマズいな。

「となると、食料かな? 塩か砂糖でも売るか……いや、売れるのか?」

あの干し肉はめっちゃ塩辛かった。

塩はあるだろう。

「うーん、わからん。これは調査が必要だな。よく考えたら俺、あっちの世界で干し肉しか食ってねーわ」

味付けも何もわからん。

売れそうなものを調査し、ゲルドのおっさんに売りつけるか……

とりあえず、キッチンにある砂糖と自室にある清めの塩を肩にかけるカバンに入れた。

「あとは……まあ、こいつか」

今日受け取った紙袋から黒い塊を出した。

「ひえー。怖いわー」

俺の手にあるのはハンドガンである。

やーさんからもらったから本物だ。

「まあ、万が一の時に使えるだろう。弾は……あんまねーな」

これは練習できそうにもない。

「というか、使い方がわかんねー……」

すぐにスマホで検索することにした。

「ネットを調べれば銃の使い方がすぐに調べられるってすげーな……世も末だ」

俺はその後、無駄に銃を構えたり、かっこいい撃ち方を練習しながら準備を整えていった。

翌朝、目が覚めると、シャワーを浴び、服を着替える。

服は動きやすい運動系の服を選び、その上に仕事用で雰囲気を出すためのフード付きの外套を羽織ると、鏡を見た。

「うん。実に怪しい!」

いかにもインチキ占い師って感じだ!

顔が悪いのかね?

やっぱオッドアイのせいかなー。

まあいいかと思い、テーブルに行くと、アンナにもらったサンダルを履いた。

運動靴や安全靴も買ったのだが、今回は町の外に出るつもりはないのでサンダルで行くことにしたのだ。

そして、剣をベルトごと腰につけ、昨日の夜、色々と物を入れたカバンを肩にかけた。

「よーし! 完璧! 今は朝の8時だからおそらく、向こうは昼の14時くらいだろ。そんでもって、宿屋の部屋にワープするはずだ」

以前、この部屋から森にワープした。

しかし、帰る時は迷いの丘から遠く離れた所だったのに帰ってきた所はこのリビングだった。

おそらく、どこにいようとアプリを使った位置にワープすると思われる。

そう予想をしているし、多分、間違いない。

れっつごー!