軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3 活字拾いの少女、お昼ご飯におむすびを食べる

本日の弁当は、おむすびと水だ。

お茶の葉を買う余裕はない。

お茶の葉って結構高いのだ。それに私が知っている日本茶ではない。いわゆる紅茶のことだ。日本にあるお茶はまだ見たことも飲んだこともない。

お米を孤児院で食べたことなかったからないのかと思っていたら、普通に売っていた。

よくあるラノベと同じで、米は家畜の餌だった。もしかしたらと思って、餌を売っている店にいってよかった。

精米は漢字魔法(勝手に漢字魔法と言っている)を使用している。今は一人暮らしだから家では普通に魔法を使えるのだ。

ガッテン工房にも寮はあるが、活字拾いの私は入ることができなかった。活字拾いの私は正社員ではないからだ。時間給でもない。完全歩合制だった。必ず貰える給料は0円で、成果に応じた金額だけが支払われる完全歩合制は私みたいな孤児院出身者を雇う時によく使われるらしい。詳しくはわからないけど、後見人や保証人のいないものは信用ならないから、雇いたくないけど、給金が安くても良いなら使ってあげてもいいいよってこととだ。

搾取されるって怒る人がいるかもしれないけど、雇ってもらえるだけありがたいと思っている。

むすびはただの塩むすび。海苔は探しているけど、まだ見つかっていない。いつか見つかるといいなと思っている。

「うん。美味しい」

このガッテン工房にはお昼休みがある。交代で休まなければならない。私みたいな歩合制のものはできるならお昼に休まないで、働きたい。でもこの工房の規則だから、休憩を足らなければならないのだ。だいたい一時間くらい。その間にお昼ご飯を食べることになっている。そこでこの世界の話をしよう。この世界で平民は二食が当たり前だ。だからほとんどの働き場所は昼休みなんてない。朝出社したらそのまま夕方くらいまで働いている。だがこのガッテン活字工房は違う。ガッテン子爵は二食では効率が悪いと言う考えの持ち主で、お昼を取り、休憩することで疲労を回復し、午後の集中力や判断力の維持に努めているのだ。

そして平民たちが働いている工房なのに、社員食堂があるのだ。これは学期的な試みらしい。

王宮や領主の館で働くものたちの間で有名な社員食堂。それがこのガッテン工房にもあるのだ。もちろんここでおにぎりを食べている私は利用できない。この社員食堂は無料で食べられるのだから、お金がないから利用していないわけではない。まあ要するに正社員だけが利用できる施設ということだ。

ちょっとだけ残念だけど、いつかきっと社員になるんだ。グッと箸を握る手に力が入る。(この世界普通に箸を使っている)

「ん?」

でも社員になったら、固定給。歩合制の方が良いかもしれないなぁ。

「まあ、いっかぁ。社員へって話が来たら考えよう」

捕らぬ狸の皮算用って言葉もあるしね。