軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

改装

[慌てず、ゆっくり退出をお願いします。]

ぞろぞろと迷宮内から人々が出てきて、私もアージット様に抱えられて外に出た。

お風呂上がりの人々も、困惑の表情で広場へと出る。

一階が皆いなくなると、床のあちこちが円形に光って、目を丸くした人達が飛び出してきた。

「空間転移? 凄い、本当に幻想宝具なんだ」

魔法使いのローブを脇に抱えた濡れ髪の色っぽいお姉さんが、感動したように呟く。

「誰も迷宮核を持ってませんね?」

ミマチさんの声に、周りの人達は息を飲んだ。

「本当だ」

「迷宮核だけならともかく、幻想宝具、だろう?」

転移させられた人達は、軽い身体検査を受け、広場に出てくる。

職員と警護の人は最後の冒険者もチェックして、困惑の表情を見合わせた。

「国に報告しなければ」

「しかし、迷宮核の持ち主が見つかってない」

「そもそも、幻想宝具の持ち主は、本人が名乗り出てこなければ、見つからない」

アージット様が思い出したように口にした言葉に、皆の困惑顔が納得の表情となる。

「なら、迷宮核の持ち主が見つからなくて当然だわ」

「あ、温泉迷宮の入り口が」

誰かが指さした先で、迷宮の出入り口が土で閉ざされていった。

[幻想宝具、温泉迷宮。 改装に入ります。 オーダー『ガチャ』機能追加します。]

「ガチャ? ガチャってなんだ?」

ざわめきが広がる。

あ、この世界当然ガチャなんてない?

でも機能追加できる‥‥か。

どう考えても、この迷宮を改造したのセンリさんの祖父母様で、前世の世界からの転移者で、神様の宿主だもの。

「うわっ? 地面が光って」

「これ、広場も出た方が良いのでは?」

足元が淡く光り、人々は広場からも出る。

私達も危なげなく、出た。

一部の冒険者さん達は、屋台を出していた人達を手伝い、あっという間に広場からも人はいなくなる。

[生産職の利用。 ランダム宝箱の追加、金貨十枚以上の品の自動買い取り機能追加]

はわわ、もしかして宝箱の中に加護縫い作品入れられる?

「え? 生産職?」

「金貨十枚ってのもすげえけど、買い取られたら、神様に認められたってことになるんじゃ」

「いや、凄い作品全部迷宮にぶちこまれるのも、困るんだが!?」

風呂上がりの魔法使いのお姉さんと合流した、大きなスキンヘッドのおじさんの叫びに気づいた。

えっと課金とか、やり過ぎると破産しちゃう?

それに店頭から良質な品が消えるのも、もし、他人の作品を安く買い取って金貨十枚以上を得ようなんて人が出るのも嫌。

[製作者制限、回数制限機能追加します。]