軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

21ーオクソールの報告

「ねえニル、オクとるーはまだ?」

俺は部屋で待機だ。オクソールとルーが戻って来るのを待っている。

「そうですね。先にリュカの話を聞かれているのではないでしょうか?」

「そうかな……?」

じゃあ、ルーだけでも戻って来いよ。焦ったいなー。

――コンコン

「殿下、失礼致します」

オクソールだ! やっと戻ってきた! 待ってたよ!

「オク! リュカの話を聞いてくりぇた?」

「はい、殿下。それと、私からもご報告があります」

オクソールは奴隷商を突き止めていた。

リュカの血痕を消しながら進んでいると、不審な奴等を見つけたんだそうだ。きっとリュカを探していたんだろう。オクソールはその不審な奴等を付けて行った。

この邸から1番近くの街で、普段は奴隷商とは分からない様に金貸しをしているらしい。金貸しは違法じゃない。

しかし、その建物の裏口に、時々人間や獣人らしき子供を載せた幌馬車が横付けされる。

その金貸しの建物を見張っていると、貴族が入って行ったのでその貴族も後をつけて身元を確認したそうだ。よし、決まりだ。

「オク、決まりだね」

「はい、殿下。どうされますか?」

「あのね、一網打尽にしたいの。尻尾切りにはしたくない。リュカの村の人達だけでなく、みんな助けたいの。他にも、奴隷商を利用していりゅ貴族がいたりゃ捕まえたい。だかりゃ、とーさまにも知りゃせりゅ。そりぇかりゃオク、どうしたりゃいい?」

「はい、直ぐにお知らせして兵を出して頂きましょう。この邸の警備兵だけでは心許ないです。ルー様」

オクソールが呼ぶと、ルーが姿を現した。

「はいな。あの皇帝の所に知らせに行けばいいんだな?」

「お願い出来ますか?」

「ああ、一瞬で行ってきてあげるよ。だから、早まらずに待ってな。返事を貰ってくるからね」

「お願いします」

「るー、お願い! 早くね!」

「ああ、任せて。行ってくる!」

ポンッとルーが消えた。

「殿下、ルー様が言っておられた様に焦ってもいけません。陛下の返事を待ちましょう」

「うん。わかった」

「殿下、オクソール様、お食事にしましょう。オクソール様もしっかり食べて下さい。力をつけないと!」

ニルの言う通りだな。しっかり食べないと! だが、その前にだな。俺はオクソールをじっと見た。

「オク、きちゃないね」

「殿下、申し訳ありません。血の匂いを辿るために這いずり回ったもので」

「ううん、いいの。頑張ってくりぇてたんだかりゃ」

『クリーン』

俺は心で呟いた。オクソールの身体がシュルンッと綺麗になった。鬣の様な金髪もサラッサラだ。

クリーン位、オクソールも勿論出来るんだけど、俺がしたかったんだ。気持ちだよ、気持ち。

「殿下、有難うございます」

「よし、オクも一緒にお昼食べよう」

「いや、私は……」

「いいの、もうきっといりゅかりゃ」

「は?」

「シェフー! オクの分もお願い!」

「はい! 殿下! 今直ぐに!」

ほら、やっぱいたよ。

「ニル様、先に殿下のお食事です。お願いします」

「はい、分かりました」

そして、シェフはダッシュで厨房に戻って行く。早いな、おい。

「殿下、いったい……?」

そうだよな、オクソールにしてみたら不思議だよな? とりま俺はいただきますだ。

「ニリュ、お願い」

はい、ニルにシェフの事を説明してもらいました。

「ブフフッ! 食事時になると、ドアの外でスタンバッているのですか?」

「そうなんだ……ビックリしたよ。通りでいつもニリュが早く出してくりゅ訳だよ」

「ククク……!」

オクソール、お前絶対に笑い上戸だよな。ま、俺はでっかいナイフとフォークで一生懸命食べるけどな。ついつい口いっぱいに頬張って、ニルにほっぺを拭かれてしまう。俺、3歳児だ。

「オクソール様、お持ちしました! ニル様もどうぞ!」

「うん! ニリュも一緒に食べよ!」

「いえ、とんでもないです。シェフ!」

へっ? 何か? て顔してるぞ、シェフが。

「いいじゃない。ニルも一緒に食べてしまおう。ね、オク」

「はい、ニル殿。諦める方が良いですよ。私は頂きます。腹が減ったので」

「皇族の方とご一緒になんて…… 」

「ニリュ」

ジトッとニルを見る。諦めろ、てな。

「……はい、頂きます」

「はーい!」

やったぜ! いつも側で見ていられるよりは、一緒に食べる方が絶対にいいよ。

「さ、さ、どうぞ。今日は春キャベツと角兎のトマトソース煮です。キャベツが美味しいですよ」

「おいしいねー! みんなで食べりゅと、すっごくおいしいね〜!」

「殿下、お口の周りにトマトソースが…… 」

「ニリュいいの! 全部食べてかりゃ拭くの。どうせまた汚りぇりゅかりゃ」

「ククッ…… 」

オクソール、お前本当に笑いすぎ。