軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

儀式

「すみませんが、俺はまだ師から独り立ちしていない身でして、弟子入りに関してはお断りさせていただきます」

倒した相手から弟子入りを願われる。

稀ではあるがこの五年間一度もなかったわけではない。

だが、誰からどう乞われても俺はそう断っていた。

師匠を知っている身としては、自分の様な未熟者が弟子をとるなんて気が引けるし。

せめて五百年前の師匠に追いつかないと、弟子なんて怖くて取れないなあ。

師匠からは最強を名乗っていいと言われている身ではあるが、一人前ではないと思います。

最強よりも尚遠い一人前、仙人の修行に終わりはないのだなあ。

「うむむ……では貴方の師匠を紹介してほしい! 武の神髄を見た気持だ!」

「それは個人情報ですから……」

「サンスイ!」

お嬢様に耳元で怒鳴られた。ちょっと耳がき~~んとなる。

ものすごく不愉快そうだった。原因は分かります、俺が断ったからだ。

「この男を私の屋敷に連れ込むいい口実じゃないの!」

「お嬢様、その場合お嬢様は私の弟子と結婚することになるんですが、いいんですか?」

「王家にだって指南役ぐらいいるわよ!」

まあそれはそうかもしれないけども。しかし気が進まない。

だって、祭我と違って、彼は超一流の戦士だ。俺が昔戦った、近衛兵の統括隊長ともいい勝負をしただろう。

別になんかおかしいところもなかったし、俺が稽古をつける意味が分からない。

「お嬢様、俺はレインを育てるのに手いっぱいな未熟者でして」

「五百年も生きてるくせに、何を馬鹿なこと言ってるの!」

「お、お嬢様?! 声が大きいです!」

お嬢様は頭に血が上ってとんでもないことを言う。

誰も真に受けてないが、それでも隠すべきことだと思うのだが。

ブロワが止めに入るが、それでもお嬢様も止まらない。

確かに見るからに優良物件だ。少なくとも、俺が女性だったとしても、ヌリとこのお兄ちゃんだったら、比べるまでもないだろうし。

「そうはおっしゃいますが……余り師匠に俗世のしがらみを……」

「弟子入りの件に関しましては、また次の機会に。それよりもお手数ですが」

「うむ、思えば法の下での裁きを受けるのが筋だな。であれば領主よ、よろしく頼む」

手錠は不要、とパレット様の後についていくトオン。彼女の配下である聖騎士たちもそれに続いていた。

その彼らの中には、ヌリとその配下を捕まえている方々もいた。

仮に彼らが潔白だったり、どっちもどっちだったとしても、今回の暗殺未遂だけでアウトだろう。

「まったく……貴方って気が利かないわね。ハイって一言いえばいいじゃない」

「お嬢様、それは無体です。未熟な者が誰かに教えるなど、不遜極まりない」

「貴方と結婚する気が失せてきたわ……もう」

やったあ! 凄い嬉しい言葉です。ありがとうございます、お嬢様。

とはいえ、言いたいこともわかる。仙人的にはまだまだ未熟で、剣士としては師に及ばなかったとしても、それでも人間の寿命で言えば無茶苦茶な話だからな。

五百年生きてて若輩者扱いじゃあ、人間は誰にも教えることができないしなあ。でも事実だし。

「それにしても、無茶をしたな……」

「心配してくれたのか、ブロワ」

「当たり前だ、なぜ後ろに下がらなかった」

「剣士として戦いたくなっただけだ、それに縮地を使うならそれは木刀が外れた後でも間に合ったしな」

面と向かっている相手に対して、背中を見せて逃げるというのは大抵悪手だ。

面と向かったまま後ろに下がる、というのは難しいが効果的な場合もある。

そして、前者はついやってしまうし、後者はなかなかできることではなかったりする。

特に、目の前で敵が分身するようなことが起きれば、冷静な判断は難しいだろう。

「……ねえ、ブロワ。後ろに下がれば回避できるの、あの奥義というのは」

「全速力で下がれば、です。破るというか、やり過ごす技ですが」

当たり前だが、後ろに向かって全速力で下がったら、そりゃあ怖いし危ない。

魔法で加速するならなおのことだ。下手したら後頭部からぶつかって死ぬしな。

「自分を加速させる魔法、飛ぶ魔法というものはとても難しいのです。どちらも減速という繊細な作業が必要ですから」

火と風の魔法使いは、空を飛んだり爆発的な加速をすることができる。

できる、というのは可能という意味であって、誰にでも容易というわけではない。

俺だって軽身功で浮遊できるけども、最初の頃は中々うまくできなかった。

俺の場合重量を操作しているので、浮力で飛んでいるわけだから、どれだけ高く跳んで着地に失敗しても、そんなに問題ではない。ビルの屋上からゴム風船を落しても、どこに落下するかはともかく、風船そのものは無事なのと同じ理屈だ。

頭から着地したとしても、自分が軽くなっているので首も頭も痛めないのだ。

だが、推進力で飛ぶ魔法使いはそうもいかない。姿勢の制御から何から手動でやるので、とても難しいそうだ。

それは突撃なども同じ、というよりもさらに難易度が高い。要するに超低空で高速飛行するので、制御が大変なのだ。

まあ、その分高速移動というアドバンテージを得られる。縮地の使い手として、その利点はとても良く知っている。

「己の速度を制御できずに自滅する。それは強力な才能を持つ者ほどよくあることなのです」

「ふうん……そういうものなの」

「とはいえ、とっさの緊急回避であれば迷うべきではありません。法術使いなら、身を固めるなり壁を作るなりで安全に対処できるとは思いますが」

確かに奥義そのものの攻略は可能だろう。だが、言っているブロワも、彼の事を軽く見てなどいなかった。

彼自身も理解していることだろうが、あれだけの分身を精妙に動かす技を使える彼である。奥義を使わずに普通に戦っても強い筈だ。

あの状況で奥義を使うのが最善と判断しただけで、逃げの一手や穴熊を決め込めばまた別の対応をするだろう。

あの奥義は、一流の戦士へ確実に攻撃を当てるための技だしな。

「それじゃあ私達も裁判に行きましょうか。レイン、貴女は付いてきちゃだめだから、ブロワと一緒に外で待っていなさい」

「……お嬢様、よろしいのですか?」

「ええ、ブロワ。貴女はレインの母親になるんでしょう? だったら少し遊んであげなさい」

「お、お嬢様!」

「冗談よ……正直に言って、サンスイにも私のエスコートの仕方を教えないといけないのよ。これから先の事を考えればね」

お嬢様にとっての最終手段、俺との結婚……だけの話ではあるまい。

四大貴族のすべてが切り札を持ち、その中でも最も有名で無害な俺。

つまりは、俺を常に護衛として連れ歩かなければならない、事になるかもしれないということだった。

「パレットも今回の件には本気よ。子供に見せられない物を見せることになるかも知れないわ」

「子供に見せられないものは俺も見たくないんですが……」

「私は見たいのよ。それに、ブロワには見せていいのかしら?」

お嬢様が見るのを我慢すれば万事解決だと思うのですが、その点は考慮してくれないということですね、分かりました。

まあ、護衛が行先を変えろというのはあまりいいことではあるまい。

仮にも弟子入り志願をしてきた相手だ、裁判の結果位は見届けるとしよう。

「わかりました、お嬢様。それじゃあレイン、ブロワと一緒に、おりこうさんにしているんだぞ」

「うん! わかった!」

いつもとは逆の編成に、やや不安を感じる。

ブロワは強いのだが、俺や祭我ほど壊れて強いわけじゃないし、そもそもさっきのトオンにだってやや劣るだろう。なので不慮の事態に対して思うところがある。

とはいえ、そんなことを言い出せばキリがない。今は妻になるかもしれない彼女に、娘を任せるとしよう。

「ねえ、ブロワおねえちゃん」

「どうした、レイン」

「ブロワおねえちゃんは、私のママになるの?」

「そ、そうかもな……うん」

「貴方は私の夫になるかもしれないんだから、もうちょっと私の事にも気を使いなさい。そんなに娘が心配なのかしら?」

「え、ええ。やっぱり近くにいないと怖いですね」

お嬢様と結婚か。改めて嫌だなあ。

やっぱりブロワと結婚する方が、いいような気が……。

「さて、ヌリ様。今回の決闘の際、貴方の手の者がクロスボウをもって、サンスイ様やトオン様を狙っていました。加えて貴方自身も人込みを避けていましたね。その点に関して、何か申し開きはありますか?」

「わ、私は何もやましいことなどない! トオンとかいう、そこの男がこの国最強の剣士に対して、良からぬことをするのではないかと準備させていただけなのだ!」

「そうですか、ではその言葉を信じるとしましょう」

嘘だ、絶対信じてない。その眼は明らかに軽蔑に満ちていた。

改めて、どう考えても裁判などするような部屋ではない場所に、俺たちはいる。

多分座敷牢と呼んだ方がいいような、窓もない狭い密室だった。

その部屋の中で、俺とお嬢様と。事件の当事者であるトオンとヌリ、それからパレット様と……露骨に怪しい男がいた。

黒いローブで頭からすっぽりとかぶっており、その表情はうかがうことができない。

狭い部屋の中は少ない蝋燭で、怪しく心もとなく照らされているだけに、明らかな演出を感じることができる。

どう考えても、裁判ではないだろう。お嬢様がにやにやしてるし。

「ですが、今回の一件を私は重く見ています。死者が出なかったとはいえ、亡命貴族であるヌリ様と、我が領地へ観光に来られたトオン様が問題を起こしてしまいました。そして、結果的に我が領内で不安が蔓延しています。これを拭うことに、私は全力を尽くします」

好きにやっているお嬢様やハピネと違い、責任感に満ちた言葉が出ていた。うむ、実に良い貴族だなあ。お嬢様は仲良くしているだけではなく、尊敬して真似をするべきだと思う。

俺も師匠という尊敬できる人がいたからこそ、こうやって楽しく人生を送れているのだし。

「事実がどうあれ、領民は怯えています。その怯えが領地の外からいらっしゃった方への排斥につながるとも限りません。それを断つためにも、ここで厳正な裁判を行います」

「裁判と、その申しますが、その……このような場所で、裁判をなさるのですか? 裁判官はどなたが」

「安心なさってください。今回行う裁判は、我が国の法に則った、極めて合法的で歴史ある形式によるものです」

まったく安心する要素がないヌリ。

そりゃそうだ、ここは完全にアウェーである。

ワイロを渡せそうな陪審員も裁判官も弁護士もいないしな。

このままリンチが始まっても全く不思議じゃないし。

「さて、遠い国からいらっしゃったトオン様には、我が国で発達している希少な魔法に関しては、どの程度知識がおありで?」

「さてな、そもそも我が国ではかくも『魔法』という技術が発達しているわけではない。そこの男の従えていた雑兵でさえ火や風を操ったときはそれなりに驚いたぞ」

貴族の従えている兵士を雑兵扱い。なんとも過激な発言である。

少なくとも、ヌリは露骨に怒っていた。

「が、何を言いたいのかはわかる。希少な資質を持つ者だけが会得できる特別な力。それが希少魔法なのだろう。私の影降ろしもその一つということだ」

「ええ、そうです。我が国では主に、二つの希少魔法が発達しています。というよりはこの国とその近隣では、というべきでしょうね」

二つ、というと流石に俺でもわかる。

つまり、目の前のパレット・カプト、その家が伝えている法術。

もう一つは、祭我のハーレムの一人、ツガー・セイブの家が伝える呪術だ。

「一つは癒しの業であり守りの業、法術という物です。私やその家では代々生まれ易くなっています。もう一つは、恐るべき業、使用されるべきではない業。つまり……呪術です」

「では、名乗りましょう」

露骨に怪しい格好をしている男。

涼し気というよりは、寒気のする冷たい表情をしている青年。

おそらく、トオンと変わらぬ年齢であり、しかし雰囲気の異なる男。

陰気を絵にかいたような、不自然な力を感じる呪術師だった。

「ドウブ・セイブ、呪術師です」

「な?! 呪術師だと?!」

この上なく大慌てしている、恐怖と憤慨を同時に感じているヌリ。

そんな彼を見て、慌てることなくトオンは呪術師の恐ろしさを理解しているようだった。

それでも、まるで余裕は崩していない。覚悟ができているということだろうか。それとも、本気で自分にやましいところがないのだろうか。

「なるほど、貴方は大層恐れられているようだ。これから行う裁判は、胆力を試すものという事かな?」

「概ね間違いではありません。我が呪術によって、真偽を証明するものです」

「ふ、ふざけるな! 裁判の場に、呪術師だと?! 侮辱にもほどがある!」

ドウブ・セイブ。名前からして、ツガー・セイブの親戚だろう。

本人がそう演じている面もあるのだろうが、俺が想像するような呪術師だった。

「先に申し上げておきますが、ヌリ様。私はこの国で裁判を行う権利を与えられています。もちろん裁判そのものを開く権利はありませんが、王家及び四大貴族の方は、私どもに依頼する法的な根拠があります」

「だ、だとしても! 呪術師を呼ぶということが、どういうことだかわかっているのですか?!」

「わかっています、私は貴方の事を信じていません」

確かに、信じる要素は何処にもない。

そもそも、墓穴を掘りすぎでどの墓に埋めるのか悩むところだった。

ちゃんと墓職人を呼んだというだけで、何もおかしいところはない。

「では、公正と公平を喫するために、まず私がこの『裁判』の形式を説明いたしましょう」

すう、と白い右腕を見せるドウブ。彼は裾をめくるどころか、上着をはだけて肩まで地肌が露出するようにしていた。

そして、その腕を全員に見せる。

「これより、争っているお二人。つまりはトオン様とヌリ様、裁判の主催者であるパレット様、そして執行人である私の四人の右腕を一旦石化させます」

いきなりとんでもないことを言い出していた。

第一声で、この場の四人の一部を石化させるとか、物騒にもほどがある。

この言葉には、流石のトオンも閉口していた。冗談とも、不可能とも思えなかったからだ。

「それが済み次第、一人ずつ順番に、他の三人から質問をされます。その質問に対して、ある程度の説明をした後、是か非かを最終的に答えていただきます。その答えが虚偽であった場合、その石化が固定されます」

「……どういうことだ? すまないが、もう少し分かりやすく説明してほしい」

「承知しました、トオン様。では仮に、トオン様が私に『不正を働く気はあるか』と尋ねたとします。私はそれをするつもりがない、と語った上で非、と答えます。それが偽りない言葉であったなら、私の腕の石化が、右肩から右肘にかけて解除されます。逆に私が虚言を吐いた場合、私の右腕は右肩から右肘にかけて石化したままになってしまいます」

さらっと説明しているが、とんでもないことだった。

なるほど、呪術とはそういうウソ発見器のような機能を持つのか。

これは畏れられて当然だ。

「右腕を石化させた我ら四人は、互いに裁判の公正さや事件の要点などを互いに訊ねてきます。当然、全員が偽りなく答えれば、全員の石化が解除されます」

「なるほど……ではこの場での証言に関しては、呪術に裏付けされた、正しい証言になるという事か」

「その通りです。ですが、例えば酒を飲みすぎていてわからない、昔の事で覚えていない、という回答も真実であれば許されます。また、最終的に是か非か、で応えられない質問は無効となり、そのまま石化が解除されます」

「なるほど、これはわかりやすいな。まさにやましいところがなければなんの問題もなく、仮に今までウソを言っていたとしても、踏みとどまる機会となる訳か」

ヌリがどんどん青ざめていく。

そりゃそうだ、自分の腕が石になって喜ぶ人は少ないだろう。

何よりも、自分が嘘を言っているという自覚があるのなら、なおさらだ。

「小娘ぇ! 貴様、この私を侮辱するかあ!」

恐怖と絶望から一転して、怒り出したヌリ。

その青ざめた顔のまま、流石に手を出さないものの、パレット様に詰め寄っていく。

「こんな忌まわしい男を呼ばずとも、このヌリ! 青い血にかけて虚言などせん! 厳正で文化的な、通常の裁判を開けばいいだろう!」

「これは必要なことなのですよ、貴方達にとっても」

酷薄に、パレット様は突き放していた。その表情に、慈悲はない。

「亡命貴族が問題を起こした。その噂だけで、亡命貴族の皆さまに良からぬ噂が流れかねません。仮に厳正な裁判を行ったとしてもです」

「そ、それがどうした! 民衆の流言など、その内消える!」

「ですが、それを拭う方法があります。呪術師に依頼した、正式な裁判の儀式。それによって、皆が真実だと信じるでしょう。貴方が潔白であったなら」

「……そこの呪術師が、術に細工をしているとは思わないのか!」

「ならばそう聞けばいいでしょう。貴方には彼へ一度質問をする権利がある。言っておきますが、仮に貴方がこの裁判を断った場合、私は貴方の故郷の新政府へ、我が領内の亡命貴族全員を引き渡します」

どんどんふさがれていく逃げ道に、彼の青ざめた顔はどんどんひどくなっていく。

「これは法的根拠に基づくものです。この裁判を開くことになり、それへの参加を拒否した場合、全面的な敗訴となります。あらゆる権利ははく奪され、その被害は一族全体に及びます」

「横暴だ……そんなこと、許されるわけがない……」

「私にとっても不名誉なことです。なにせ、私に問題解決能力がないと認めるに等しいのですから。ですが、今は色々と問題が重なっています。早期解決のために、強硬手段をとらせていただきます」

国内の有力者には、そうそう取れない最終手段だ。

なにせ、この裁判を開くということは、その一族全体を敵に回すに等しい。四大貴族や王家とはいえ、そう簡単に行えるものではないだろう。

それがこうもあっさり行えるということは、つまりは亡命貴族など敵に回しても怖くないと言っているに等しい。

「それでは皆様、裁判の儀式に参加するのであれば、どうぞ右手を私と重ねてください」

「では、まず私が」

「ふむ、面白い。話が早く済むのも良い」

何も恐れることはない、何もやましいことはない、と三人はまるでスクラムを組むように右手を重ねていく。

一人動揺している、孫がいてもおかしくないヌリ。彼だけは怖気づいて、部屋の壁に背を当てていた。少しでも距離をとろうと、なんとか逃れようとしている。

「嫌だ……嫌だ嫌だいやだあああああああ! 何故私が! この私が、こんな目に!」

「問題解決に協力していただけないならば、即時引き渡しとなります。向こうの政府から、再三にわたってその要求も来ていますから」

「そんなことをすれば、あの謀反人どもが何をするのか、分かっていっているのか?!」

「協力し、真実を述べればいいのです。それですべては解決します」

全く完全に、自分の安全が保障されているお嬢様。

何とも楽しそうに、残虐な笑みをもって無様な男を嘲っている。

革命されるべくして革命され、没落するべくして没落し、亡命するべくして亡命した。

その、負け犬を見て、残酷に笑っていた。

やっぱ、こういう人と結婚したくないな。