軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第67話  宝探し

ロシア、トゥヴァ共和国・トオラ=ヘム――

川沿いの森の中に青黒い大地が隆起し、その中に巨大なダンジョンが生まれていた。

「ここが2つ目の大迷宮か‥‥‥」

ダンジョンの中に一歩入って3Dマップを展開すると、ダンジョン全ての経路が表示された。今までは、ダンジョンを進んで徐々にマップが完成していたが、“岩窟王”になったことで最初から完璧なマップができている。

しかも魔物がどこにいて、どう移動しているかも分かる。これがあればダンジョンの攻略も容易だろう。

だが魔物の名前やレベルなどは表示されないな。“統率者”かどうかは直接確認するしかない。

俺が進もうとすると後ろから大きな足音がする。振り返ると‥‥‥

「トロールか‥‥」

7~8メートルほどのトロールが向かってきていた。大きさだけなら巨人並だな‥‥‥他にもオークなどが集まり始めている。

後ろから襲われるのも面倒だな‥‥‥。俺はダンジョンの外に出て手に魔力を込める。

「召喚! ――ギガス――!!」

魔法陣からトロールより遥かに大きい、30メートル以上の巨人が現れる!

ギガスは真上から拳を振り下ろし、トロールを叩き潰した!! トロールは自分より大きい魔物を見たことがないのか、驚きのあまり立ち尽くしている。

ギガスは裏拳で棒立ちのトロールを殴り飛ばす。トロールの巨体が宙を舞いオーク達の上に落ち何匹かが圧死していた!

「ギガス! 後は頼んだ。ダンジョンには入れないようにしてくれ」

巨人は空気が揺れるような咆哮を上げて答えた。

不死鳥を召喚し、炎の明かりで暗闇を払いながらダンジョンを進んでいく、今回はタイムリミットが無い不死鳥のみ召喚した。

時間制限のあるキマイラは万が一の時のために温存しておく。少し進むと、穴の底から2体のオーガが襲いかかって来た! ミスリルの剣で迎撃するがただの剣ではない!

「火炎斬!!」

刀身は炎を纏い、切られたオーガは灼熱の炎に包まれる。“魔法剣”、ずっとなろうと思っていた魔法戦士の職業スキルだ。

このダンジョンでは魔法剣のスキルを上げながら、アイテムなどを回収していく。

3Dマップを確認すると、ダンジョンは地下20階まで表示されている。昨日潜ったダンジョンより深いだけあってアイテムも多くあるようだ。

地下19階――

「けっこう深く潜ってきたな~」

アイテムを全て回収しながらなので思ったより時間が掛かった。ここまでのアイテムは‥‥

エリクサー SR×2

ポーション C ×6

ハイポーション U ×3

マナポーション C ×4

霊薬 R ×2

プラチナ3.7㎏

金2.4㎏

銀4.3㎏

銅5.1㎏

真鍮4.8㎏

雷の魔石 U

光の魔石 U

土の魔石 U

闇の魔石 U

白の魔石 U

魔獣の牙 U

地竜の鱗 R

風切り羽 C

壊れた鎧 C

やはり隠しアイテムも見つけることができるのは大きい‥‥‥金や銀、プラチナまであった。相場とか知らないけど、けっこうなお金になるんじゃないかな?

‥‥‥よしっ! 平和になったら、売りに行こう。貧乏生活から脱出できるかもしれない。

霊薬ってのもある‥‥寿命が少し延びるみたいだけど、不老不死のスキルがある俺には全然関係ないな。

そして、この19階で最後の隠しアイテムを手に入れることになる。

それは土壁をぶち破った先の薄暗い横穴の中に静かに置かれていた。一振りの剣だ。ただの剣ではない! とてつもなく大きい、優に2メートルを超えている。

なんの飾り気も無い、刀身も 柄(つか) も全てが赤茶色の剣だ。鑑定してみると――

アダマンタイトの大剣 SR

とても硬い金属で作られた

古い大剣

アダマンタイトか‥‥‥俺は手に取ってみる。ズシリッと重みが伝わってきた。500キロぐらいはあるんじゃないか?

持てないほどの重さではないが、“重力操作”のスキルを使えば手に持った物の重さを変えることができる。振るときに軽くして、インパクトの直前に重さを100倍にすれば、かなりの衝撃になるんじゃないかな?

見た目は無骨だが、すごく俺に向いている武器だと思った。

俺は大剣を片手に最下層である20階へ向かう‥‥‥‥

その階には1体の魔物しかいない。かなり広い空間だと感じたので不死鳥に天井近くまで行かせ炎で辺りを照らしてもらう。

10メートルはある巨大な影が見えた。「トロールか?」とも思ったが、よく見ると一つ目の巨人に見える。鑑定すると――

サイクロプス

戦士 Lv2102

「サイクロプス‥‥‥こいつも“統率者”ではないな」

だが、レベルはかなり高い! このアダマンタイトの大剣の威力を確かめるには丁度いいかもしれない。

俺は大剣に“気”を流す。 刃(は) 全体に“ 気功(オーラ) ”が行き渡り、薄い光を放っている。サイクロプスは巨大なハンマーを持ち、叫び声を上げながら突進してくる!!

上段に構えた大剣に意識を集中し、全力で振り下ろした!

一閃(いっせん) ――

わずかな静寂の後、サイクロプスの身体は左右に分かれた。

大量の血が流れているが、それ以上に異様な光景だったのはサイクロプスの後ろ‥‥斬撃の跡が数十メートル先まで深々と壁や地面についている。

「俺が全力を出しても壊れなかった初めての武器だな‥‥」

瞬間移動で地上まで戻る。サイクロプスを倒したことで魔法戦士の職業ボードがカンストした。

魔法戦士 Lv99

【職業スキル】

魔法剣 Rank F → D

獲得“魔法” 雷魔法(Ⅰ)×1 闇魔法(Ⅰ)×2

光魔法(Ⅰ)×1

「もう日が沈むな‥‥」

最後の迷宮攻略は明日にしよう、もし3大迷宮の中に本当に“統率者”がいるなら明日出会うことになるだろう‥‥‥。