軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第65話  シベリアの3大迷宮

ロシア――

“厄災の日”、ロシアには、いくつものダンジョンが出現した。ダンジョンからは数多の化物が溢れ出てきて国は壊滅的な被害を受けたが、ロシア政府は 後(のち) にいくつかのダンジョンから未知の資源やアイテムが発見されたと発表した。

それ以後、ロシアはダンジョンの管理を徹底しダンジョン資源として採掘することに力を入れていたが、シベリア地方にある3つのダンジョンからは異常なほど大量の化物が溢れ出し、ロシア軍に多くの犠牲者を出すことになる。

ロシア政府は、この3つのダンジョンの管理を諦め放棄した。

そして今に至る‥‥‥‥。

◇◇◇◇◇◇◇◇

“気功”を 纏(まと) った剣でゴブリンの首をはねる! 数百匹のゴブリンやオークを切ったがランク“B”のミスリルの剣は、ほとんど刃こぼれもしていない‥‥‥。

やはり“気功”に 覆(おお) われた剣は切れ味や耐久力が跳ね上がるようだ。

ロシアに来て2日目、この国では人型の魔物が現れている。ゴブリンやオーク、オーガなどがいるので、この2日で狩りまくっていった。

今いるのはロシアのイルクーツク州・キレンスク。ここに来たのもロシアの状況を清水さんに一通り教えてもらったからだ。

噂(うわさ) 通り、ダンジョンの周りは魔物が溢れている。一体一体はあまり強くないが、とにかく数が多いな‥‥‥。

「召喚!! 来い、――キマイラ――!!!」

魔法陣から光が溢れ、メタリックな銀色の獅子が現れる。

「周り一帯を狩りつくせ!」

瞬間――キマイラの姿が消える。すぐに戻ってきた魔獣の牙や爪にべっとりと血が付いている。辺りにいたはずの数百匹のゴブリンやオークを始末するのに3秒もかからなかった。

かなりの経験値が入ってくる。召喚した魔物が敵を倒した場合、経験値は召喚士に全て入ってくるようだが、召喚した魔獣自身にも経験値が入っているのかは分からなかった。

これで“戦士”の職業ボードがカンストした。それもロシアに来てから7枚目だ!

戦士 Lv99

【職業スキル】

剣術 Rank C → SS

獲得“スキル” 筋力増強(Ⅰ)×17

戦士のボードは全部使い切ったな。トリプル“S”にはならなかったが“SS”にまでなれば剣術としては充分だろう‥‥‥。

「さて‥‥と」

目の前には大きな空洞がぽっかりと口を開け、中には闇が広がっている。ロシアにあるシベリア3大迷宮の一つ、キレンスクの 山間(やまあい) のダンジョンだ。

清水さんが言うには、“統率者”はこの3つのダンジョンのどこかにいる‥‥‥との話だった。

どれかは分からないから、一つ一つ潰していくしかないな‥‥‥亜空間から1枚の職業ボードを取り出す。

ダンジョンを攻略するなら、この職業だろうな‥‥そう思って表面をタッチした。

探索者 Lv1

【職業スキル】

マッピング Rank C

ダンジョン内では探索者の職業スキル“マッピング”の効果は絶大だからな‥‥職業ランクをガンガン上げていこう!

キマイラと共にダンジョンの中に入ると 僅(わず) かにヒンヤリしたように感じた。奥の方には、かなりの数の魔物が 蠢(うごめ) いているみたいだ‥‥‥。

キマイラに相手をさせてもいいが‥‥‥俺は差し出した手に魔力を込める。

「召喚!!―― 不死鳥(フェニックス) ――!!!」

青い炎の鳥が魔法陣から現れ、辺りの闇を打ち払っていく。

「爆発はするなよ。落盤するかもしれないから、ゴブリン共を炎で焼き尽くせ!」

不死鳥は 甲高(かんだか) い鳴き声を上げながら、洞窟の奥へと飛び立つ。暗闇の先から現れたゴブリンに向かって低く飛行し加速していく! ゴブリンは不死鳥に石を投げたり、棍棒を振り下ろしたりしているが、実体のない不死鳥は全てすり抜けてしまう。

不死鳥は羽を広げゴブリンたちの 体(・) を(・) 通(・) 過(・) し(・) て(・) いった。すると不死鳥の体に触れたゴブリンは青い炎にまかれ、体中を焼き尽くされていく!

不死鳥は更に奥にいる魔物に向かって飛んでいった。暗闇の先からは魔物の悲鳴が聞こえる‥‥‥歩いていくと青い炎に焼かれて転がっている死体がある。

燃えたままのゴブリンたちが無数にあったため、洞窟の中がかなり明るくなっていた。

やはりこの2体の召喚獣は役に立つな‥‥巨人はデカすぎて使いどころが難しいのが欠点だ。

俺は手の上で3Dマップを展開する。探索者の職業スキル・マッピングだ。聞いた話ではロシアのダンジョンには数々の貴重なアイテムなどがあるらしい。

最下層までの道順や宝の場所なども表示する“マッピング”があれば見つけられないということは無いだろう‥‥‥。

当然、“統率者”を倒すことが一番の目的だが、凄いアイテムが手に入るかもしれない、このダンジョンに俺はかなり期待していた‥‥‥。