軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

76 ひとまず完

気を取り直してドロップに目を向ける。

落ちているのは3つ。

魔石ではなくアイテムだ。

指輪が2つに大振りの剣が一本。

鑑定してみないとわからないがボスというくらいだから普通よりいいものが落ちている可能性は高い気がする。

「あの剣俺がもらってもいいですか」

「もちろんです」

剣はかなり大ぶりなので、エンジュさん向きではない。

剣は俺がもらうとして残るは指輪が2つ。

効果はわからないがきっといいものだろう。

2つともエンジュさんに。

…………さっき助けてもらったしな。

「指輪が2つあるんでエンジュさんと三谷さんで1つずつでどうでしょうか」

「私はそれで大丈夫です」

「え~~~っショーゴさんがわたしに指輪を~? きゃああああ~どうしよう、美香こまっちゃう~これってまさか求婚⁉」

「ちがいます」

「きゃああああ~~~」

…………。

ボス戦の影響もあり混乱していたせいで俺は選択を間違ってしまったかもしれない。

青い宝石の付いた指輪をエンジュさんに赤い宝石の指輪を三谷さんに手渡すと効果も不明なのに2人共早速指にはめていた。

綺麗だし呪いの指輪ではないと思うけど。

「あ、ダンジョンが消えます」

周りの景色が激しく明滅し直後俺はトウモロコシ畑に立っていた。

戻れた。

どうやら無事に戻ることが出来たらしい。

インスタントダンジョンが消えるとこうなるのか。

周囲には他にも何組かのパーティが同様に立っていた。

そのあと、エンジュさんには、俺が居なければ生きて戻れなかったと何回もお礼を言われてしまった。

そこまでの事をしたわけじゃないので遠慮したが後日どうしてもお礼がしたいとのことで何と連絡先を交換してしまった。

そのながれで、残念なことに三谷さんとも交換する運びとなってしまった。

本当は遠慮したかったが、あの状況ではそれは難しかった。

俺はバイクで帰る事にしたが、エンジュさんもバイクで来ていたようで2人で途中迄一緒に戻る事にした。

驚いたことにエンジュさんは思いの外、俺の家の近くに住んでいるらしい。

可愛い女性と2人でのツーリング。

夢にまでみたタンデムとは違うがこれはこれでいい。

楽し過ぎて最高だった。

色々あり過ぎた一日だったけど、女性に縁のなかった俺が女性2人(一人はなぜかついてきた)と一緒にダンジョンに潜って連絡先まで交換してしまった。

流石にエンジュさんのようなかわいくて強い女性と付き合えるとは思わないけど、俺は大きな一歩を踏み出した。

この調子で頑張れば、いつの日か彼女を作ることも夢物語ではないだろう。

それに今日の蜥蜴との戦い。

血肉躍るとはあの事だろう。

ちょっとやり過ぎてしまった感はあるけど最高に楽しかった。

帰り際にあの最後の蜥蜴ちょっとドラゴンぽかったですねとエンジュさんに呟いたら、あれはドラゴンですよと突っ込まれてしまった。

ドレイクがドラゴンの一種だとは知らなかった。

それなら何とかドラゴンとかでよくないか? なんでドレイク? かなり紛らわしいなとは思ったけど、後の祭りというやつだ。

倒した後ではただの笑い話だが、少し前の引き籠っていた俺からは想像もつかない一日だった。

一歩間違えば死んでしまっていた可能性もある。

実際に皮膚も頭皮もヒリヒリしてしまったけど、ヒリヒリした戦い。

今までで一番の強敵だったのは間違いない。

インスタントダンジョンに潜れば、あんな相手と又戦えるだろうか。

上のランクのダンジョンへと挑むのも悪くないように思える。

それにエンジュさんのおかげもあってか今日の配信では視聴者さんも一気に増えたみたいだし、このままシーカーとして頑張れば俺の2大欲求が満たされる日も近いかもしれない。

いや、既に戦闘欲はかなり満たされている。

そういえばエンジュさんからは丁寧に御礼の連絡が入っていたので返信しておいた。

三谷さんからも何度も連絡が来ていたが、回数が回数だったのでほぼスルーしておいた。