軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

39 ソロですので

恋愛弱者の俺に、ここは断るの一択しかない。

「いえ、俺はソロですので」

「え~っそんなこと言わずに~。なんだったら2人だけでもいいんですけど~」

ぐいぐい来る。

「いや、本当にソロですので。パーティは大丈夫です」

「パーティじゃなくてペアでも」

「いや、本当に大丈夫です。俺はソロですので」

「え~~っ、それじゃあ連絡先だけでも」

「いえ、俺はソロなので、連絡先とかはありません」

「スマホは?」

「いえ、ソロですので必要ありませんから」

「じゃあせめてお名前だけでも」

「ショーゴと言います。それでは」

「あっ、魔石は?」

「いえ、俺はソロなので大丈夫です。そちらで回収してくれれば」

魔石は少し惜しい気もするが、これ以上いると対応に困ってしまう。

強引に「ソロですから」で押し通し一旦その場を後にする。

それにしても、あからさまなあの態度。

逆ハーレムメンバーもあきれ顔だけど、女性慣れしていない俺には荷が重すぎる。

いくら彼女が欲しいとはいえあれは無理だ。

勉強になった。

女性は外見も重要だが大事なのは普段からの態度だな。

本性を見ていなければコロッと騙されていた可能性も否定できないだけに肝に銘じておかねば。

それにしても逆ハーレムパーティか。

普段どうしてるんだろうか。

気苦労しかない気がするけど、あの女性にそれを凌駕する魅力があるってことなのか。

確かにかわいかったけど、あの性格ではな。

正直パーティには興味がある。

あるが、あれに加わるくらいならソロの方がずっと気が楽だと思ってしまった。

「ふ~~~っ」

その場に立ち止まり一息つく。

ポーンスケルトンとの戦闘よりずっと疲れたな。

“なんかすごかったな”

“俺、知ってるかも。あれ月下美人だ”

”パーティ名が月下美人WWW“

“たしかに顔は美人ではあった”

“顔だけは。あれは無理でしょ”

“いやショーゴのソロですのでって何? 会話になってなかったけど”

“壊れたボット”

その場で小休止した俺は、あのパーティの事を思い返していた。

あの中の一人が罠を踏んだと言っていた。

そのせいであのポーンスケルトンの一団が現れたと。

そこで大きな疑問が。

ダンジョンの罠は1回限りの使い切りなのかと。

今までに多くのシーカーが潜って来たであろうダンジョンでさっき発動した罠は、今までにだれもハマったことのないものだったのか。

普通に考えてその可能性は低い。

だとすれば、その罠は再現性がある可能性がある。

もう、あのパーティはいなくなっているだろう。

俺は急いでさっきの場所へと戻り、周囲の地面を確認してみる。

幸いにも周囲には誰の気配もない。

“あれ? さっきの場所に戻ってない?”

“なにか探してんの?”

“魔石?”

“いや、まさかな”

あのパーティは踏んだと言っていた。

つまりは足下に何かがある可能性が高い。

入念に地面を見ながら歩いていると一部不自然に飛び出した箇所があった。

これか?

俺は期待に胸を膨らませながらその飛び出した箇所を踏んでみる。

「おおおおおっ!」

ガコンと音がしたかと思うと前方に大きな魔方陣らしきものが浮かび上がり、そこからは先程倒したポーンスケルトンが現れていた。

俺はやってしまったかもしれない。

もしかしてこの罠って何回でも使えるのか?

まさかの無限ループ⁉︎

その数十五体。

今度は、他のパーティのサポートはない。

俺一人対ポーンスケルトン十五体。

「え~っ皆さん、今からもう一度ポーンスケルトンと戦いたいと思います」

“いや、ちょっと待て。いまわざと踏んだよな”

“戻った理由はこれか”

“ヤバイ。ショーゴヤベエ”

“それより十五体って大丈夫なのか?”

“いや、普通にヤバいでしょ”