軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

28 ホブゴブリンだったらしい

早速、ゴブリンの魔石を拾い上げる。

いつものとは少し違う。

大きさが一回り大きく色も少し濃い気がする。

それと、これはもしかしてドロップ品?

ゴブリンの使っていた錆びた棒が落ちていた。

魔石以外で初めてのドロップだ。

やはり、あのゴブリン普通のじゃなかったのか?

だけど、この錆びた棒売れたりするんだろうか。

普通に錆びた屑鉄にしか見えないけど。

それよりも魔石の方が期待できるかもしれない。

一息ついてコメントを確認する。

「ホブゴブリン……」

視聴者さんによるとさっきのはホブゴブリンだったらしい。

ランクはE。

ひとつランクが上がっただけで全然違った。

やばい。

めっちゃ楽しかった。

安全マージンは大きければ大きいほどいい。

だけど、今の戦いは普通のゴブリンにはない充実感があった。

ひと月ゴブリンを倒し、思っていた以上にお金も稼げるし、ずっとこのままでもいいかなという気持ちもないではなかったけど、俺が求めているのはこれだという感覚が身体の奥から湧き上がってくる。

ひとつ上のダンジョン、Eランクダンジョンまでなら今でも潜ることは可能だ。

「ごくっ」

Eランクダンジョン。

惹かれる。

さっきのみたいなのがいっぱいいると思うと強烈に惹かれる。

だけど、俺はソロだ。

おそらく、ワンランク上のダンジョンに潜るのはパーティ前提。

ソロは想定していないだろう。

たぶん、後レベル一つか二つあげればBP30に届くはず。

それからでも遅くはない。

俺は、はやる気持ちを抑え、ゴブリンを探し倒して回った。

有難い事に探索を終えるころには視聴者さんは30人を超えていた。

おまけに登録者数が35にもなっていた。

やっぱり今日のホブゴブリン戦が大きかったのかもしれない。

視聴者さんも強者との戦いを期待している証左だろう。

「お願いします」

「それでは、こちらにお願いします」

「はい」

地上へと戻った俺はいつものようにギルドの受付さんにゴブリンの魔石を渡す。

「後、これなんですけど」

「……」

「あの~」

「桐谷様、こちらはなんでしょうか」

「ホブゴブリンの魔石とドロップですけど」

「それはわかりますが、これはどうしたんですか?」

「ダンジョンで遭遇したので俺が倒したんですけど」

「……そうなんですね。ちなみにお一人で?」

「はい、もちろんです」

「ケガなどは?」

「いえ、特には」

「わかりました。しばらくお待ちください」

やっぱり、ホブゴブリンって珍しいのか?

受付さんの反応がいつもと違ったな。

「それではこちらが本日の買取金額です」

「うぇっ?」

やばい。

金額を見て変な声が出てしまった。

「ゴブリンの魔核が79個で7万9千円。ホブゴブリンの魔核が1個で3千円。ドロップの金属棒が18万円となりますので合計26万2千円となります」

「あの錆びた棒が18万円ですか」

「状態は悪いですが、ダンジョン産の金属はそれなりに需要がありますから」

正直、ただの錆びた棒にしか見えないあれが18万とは驚きだ。

ホブゴブリンの魔石は通常のゴブリンの3倍の価格で買い取ってもらえた。

まさかだけど、Eランクのダンジョンに潜れば稼ぎが3倍になったりは……しないよな。

ホブゴブリンは普通のゴブリンより倒すのに時間もかかったし効率は落ちるはずだ。

いずれにしてもダンジョンは稼げる。