軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

別話6 増えるハーレム

目の前にあるオーセンの入り口の横に私の指示で動いていたフロイドが佇んでおり、こちらの馬車を確認するとゆっくりと頭を下げました。馬車を降り、フロイドへ近付くとゆっくりと頭を上げ悠然と微笑み、言葉を掛けてきます。

「お待ちしておりました、ナミニッサ様。皆様と共にご無事の到着、安心致しました」

「御苦労様です、フロイド。ワズ様にご迷惑はかけておりませんね?」

「もちろんでございます」

「……本当ですか?」

「私が出来る限りのサポートをさせて頂いております」

それが不安なのですが……しかし、このままここで押し問答をしても仕方ありません。

「それで、ワズ様はどこに居るのですか?」

「申し訳ございません。火急の件が起こり、それの対処のため既にこの街を出ております」

「……どういう事でしょうか?」

ここで言う事は出来ませんと言うフロイドの案内で私達はオーセンへと入り女湯区にある1つのある宿屋へと向かいました。そこに居る人物に会わせたいと言われ、誰だろうと思いながら中へと入り紹介されたのは、なんと北の勇者ハオスイ様でした。どういう事でしょうか?とフロイドへ確認すると、フロイドがここまでのワズ様の取った行動を話してくれました。ハオスイ様と戦う所まで話し終えると、ここからはハオスイ様に引き継ぎますとだけ言い、ユユナ様、ルルナ様、ネニャ様を連れ、「何か御用がありましたら隣の部屋に居りますので」とだけ言い、この部屋を出ていきました。この部屋に残っているはハオスイ様と私達だけになりました。するとハオスイ様からは自分の身に起こった事、ワズ様がしてくれた事を教えて頂きました。

「……で、救ってくれた旦那様と熱い口付けをした」

「「「「……」」」」

う、羨ましい。ワズ様からのく、口付けで救われ、そのまま自分から唇を奪うなんて……侮れません。目の前の少女ハオスイ様は侮れません。なんと行動力のある人なのでしょう。私ももっと自ら行動しておけば良かった。私達姉妹が一番出遅れています。しかし、今悔やんでも仕方ありません。大事なのはこれからの行動、未来なのですから。ハオスイ様はハーレムを受け入れてくれるでしょうか……そのためにまずは私達の事を知って頂かないと。

そうして私達は順を追って、これまでの事をハオスイ様へと伝えていきます。まずはサローナから……

「……という事があったのだ。私の知り合いが勇者ハオスイ様と同じ状態になり、襲われたのだがワズさんに助けて頂いたのだ。本当に感謝してもしきれない。だからこそ私はきちんとこの気持ちを伝え、受け入れてもらいたい……」

「……大丈夫、旦那様ならきっと受け入れてくれる」

「……と、そんな汚れた私ですが、それでもいいと言ってくれたワズさんに勘違いを正して身も心も捧げたいのです。まだ一緒に戦う力も無い私ですが、それでも一緒に居たいと思っています」

「……なら、私も一緒にタタさんを鍛える。頑張ろう」

「……まさに一騎当千でした。周りに居た魔物と敵を瞬く間に一蹴したのです」

「ほんとあれは凄かった。そのおかげで私達も自分達の戦いに集中出来た。だが、結果その怪しい行商のおかげで気持ちを伝える時間は無かったがな」

「……見たかった。きっと凄くかっこよかった。あの変な行商は殺す」

と、ここまでの私達の話を聞いたハオスイ様は好意的な返答をして下さいました。あれ?もしかして……

「ハオスイ様はハーレムになる事を了承して頂けるのですか?」

「……問題無い。家族が増える事が嬉しい。旦那様がそれを望むなら私もどんと来い!!それに皆いい人。旦那様への気持ちが伝わってきた。ならきっと仲良く出来る。皆で旦那様を愛すればいい。私もハーレムになるよう協力する。皆で幸せになる」

ハオスイ様の家族という言葉に胸が締め付けられました。ハオスイ様は幼くして家族を失ったんですよね……なら

「そうですね。私達はワズ様を中心としたハオスイ様の新しい家族です。皆で幸せになれるよう頑張りましょう。私達の事をお姉ちゃんと呼んでもいいのですよ?」

「……ありがとう、ナミニッサお姉ちゃん。なら私もハオスイでいい。皆同じ奥さんなんだから」

「そうですわね、ハオスイ」

そうして私達は温かい気持ちを宿した笑顔で手を取り合います。頑張りましょう。ワズ様にハーレムを認めてもらうために。私達は無言で頷きあいます。まさに新たな奥さんが増えた瞬間です。

その後も現在私達が互いに課している課題をこなしている事をハオスイに教えると

「……なら私も体調が戻りしだいお願いしたい。家事も習いたいし、サローナ達の訓練相手にもなれると思う。それと……タタから夜の事も教わりたい……旦那様に喜んでもらいたい……」

「もちろん、お教えしますよ」

ハオスイが真っ赤になってそう言うとタタが優しい笑みでそう返しました。ふふ……そうですね。私達も喜んで欲しいと思ってます。お互いに頑張っていきましょう。だって私達はワズ様の奥さんなんですから。助けあっていきましょう。

「それで、ハオスイの体調はいつ頃戻るのでしょうか?」

私がそう尋ねるとハオスイが自分の体をペタペタと触り確認すると

「……多分、明日には完全回復してると思う」

「さすが勇者と言えばよいのでしょうか?」

ハオスイがVサイン付きで答えてくれました。どうみても明日に完全回復するようには見えませんが、そうなるスキルでもあるのでしょうか?

「では、今日はこのまま一緒に色々お話しましょう」

「……そうする」

私の提案に薄く微笑んでハオスイが答えてくれました。そうして、私達は話しだそうとしたのですが

『これが牛勇者でございます!!!』

と、何やら意味の分からない事を言っているよく聞く声が聞こえてきました。私はスッと立ち上がり、スタスタと隣の部屋へと向かい、ノックもなしに問答無用で扉を開くと、そこには

白黒の牛模様のマスクを被ったフロイドとそれを見て拍手している3人の姿がありました。その姿に絶句していると、私に気付いたフロイドは優雅にゆっくりとマスクを取って仕舞い、こちらへといつもの執事スマイルで話しかけてくる。

「これはナミニッサ様。どうかされましたか?」

何事も無かったかのように振舞っていますが、しかと見ましたからね。

やっぱりワズ様に迷惑をかけてたんじゃないですか~~~~~!!!!!

そうして翌日、ハオスイと共に私達はワズ様を追って西の獣人の国レガニールへと向かいました。