軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

side――カーナ・Y・ヨーギフリード2

最初は逆に考えてた。

お義父様やお義母様、その周りの人達が操られて、そのせいで争奪戦なんてことになったんじゃないか・・・って。

でも、それだと説明がつかないことに気付いた。

そう。もし操られているのなら、争奪戦なんかになりっこない。だって、そんなことはするだけ無駄なんだから。

わざわざ争う理由がない。必要がない。

そんなのお義父様やお義母様も同じだって思ったでしょ? けど、違うわ。

アタシとお姉様の決定的な違いが、この考えを助長させる。

それは年齢。

お姉様は姉なんだから当然、アタシよりも年上。

それだけじゃない。

暗殺を恐れて身を隠した残りのお兄様達よりも年上なのよ。

だから、アタシより正式に王位継承順位が高い。

男であるという理由だけで、残りのお兄様達の方が本当は順位も上だけど、立候補しないなら関係がない。

そこへ下位のアタシが立候補したところで、本来なら継承順位を基にお姉様が新しい帝王。この場合は女帝になるはず。人を操れる魔法を持ってるなら、尚更そうするはずじゃない?

なのに、なぜか状況は争奪戦という形になった。

どうして?

それはそうなるように仕向けた、焚きつけた人物がいるからに決まってる。

アタシはそれが、お義父様とお義母様だと思ってしまう。

だって他に居ないから。

アタシが女帝になることにそこまでの意味がある?

お姉様だって、こんな現状で戦争を起こそうなんて思わないはず。

アタシはこのままお姉様に従って、お姉様と一緒に帝国の在り方を考えていけばいいと思ってたのに・・・・・・。

そうすれば、アタシに与えられた南端戦線指揮総司令官なんていう馬鹿な肩書にも、相応の意味が生まれるはずだった。

そういうことが不安になって、フリードリヒに聞いてみた。

アタシの考えはおかしい? アタシが間違ってるの? って――――。

昔のフリードリヒは、ちょっと失礼なところもあったけど、アタシの疑問にもキチンと向き合って答えてくれた。

どんなつまらないことでも。くだらないことでも。意味のないような問にさえ。

でも、

「姫様。それは自分で見つけるべき答えです。誰かの言葉に頼ってはいけません。貴方は王の血筋。貴方の選択こそが正しくなるのですから」

なんの答えにもならない言葉だけが帰って来た。

そうじゃなかったじゃない!

昔はもっと・・・・・・表現しづらい変な顔で、困った様に笑いながら、自由でいいって。そうあるべきだって言ってくれたじゃない‼

選ぶ理由、選びたいと思う理由、選んだらどうなるかまで。

くどいぐらい丁寧な言葉にして、教えてくれたじゃない‼

なのに、なんで今になって‼

それも関係のない他国の人間まで巻き込んで‼

アタシだけで選べって‼ 冗談じゃないわよ‼

しかも、もうほとんど猶予もない!

結局、アタシは自分の気持ちさえ決められないまま。気付けば帝都のお城へ攻め込もうとしてる。

流されるままお姉様と戦えば、女帝にはなれるかもしれない。

けど、お姉様はどうなるのかしらね?

姿をくらましたお兄様達は?

アタシが女帝になったら、暗殺という混乱が収まったなら、今度はお兄様達がアタシのことを狙うなんてことにならないわよね?

争いなんて嫌いだから、争わなくていいように。そう思って頑張った。

それがどうして残された血縁同士でいがみ合って争ってるの?

やっぱり、戦いたくないって思ったアタシが間違ってたのかな?