軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

孤児院学校に行きません?

「チヤちゃん、大事な話があります」

「ん?」

お母さんの病気が治って2日目。

お母さんが私に大事な話があるそうです。

「え?孤児院学校?」

「そうです。5歳になったら教会でステータスを貰うと同時に、普通の平民は教会学校に行きますが、貧民街の住人はお布施という名の学費が払えずに、もし行けたとしても貧民街に住んでいるというだけでバカにされ虐められます。

なので、貧民街の子供達は孤児院で読み書き計算を学びます。

そこで、お友達も作って遊んでおいでなさい」

凄い慈愛に満ちた瞳でお母さんが私を見てくる。

勉強ついでに遊んでおいでと。

「お布施?は?どうするの?」

「貧民街の住人は食べ物や物品の寄付で勉強させてもらえます。本当は極小貨1枚でいいのですが、お母さんは奮発してゴブリン肉を用意します!」

極小貨1枚は1ルビで10円だ。

ゴブリン肉は10ルビからだから100円になる。

孤児院の子供はゴブリン肉を持って行っても喜ばないだろう。

それに私がゴブリン肉を持って行くと「ゴブリン野郎」と揶揄われるかもしれない。

とりあえず、100円の価値がある物を勉強する日に持って行けばいいと。

「お母さん、お布施は私が食料品を用意して持って行きます」

「な!何ですって!」

がびーん!とした顔のお母さんに説明をする。

「まず、私のスキルで食料は手に入ります。無料です。タダは正義です。勝つる。

は、置いといて、新鮮な食料を毎日でも出せます。とりあえず10ルビ程度の物を持って行けばいいのですよね?」

「え、ええ、そうね。そういえば、あなたは柔らかいパンや野菜が出せましたね。あとハムも」

私は「うむ」と頷く。

「お母さんが欲しい物は大体出せると思います。ほら、言ってみてください」

私は超胸を張る。

「じゃ、じゃあ、パピーノを出してちょうだい」

「わかりました」

今は魔力が満タンで勿体ないから何か買おうとしていた所です。

パピーノでも何でもドンと来い!です。

通販を開いて、検索にパピーノと入力すると、何と2種類出て来ました。

お母さんはどっちを言ったのでしょうか?いえ、ポイントは足りるから2個共買いましょう。

パッと机の上に2種類の野菜?実?が転がります。

そうなんです。

この机、真っ直ぐじゃないのです。

慌てて両手で掴んでお母さんに差し出します。

「お母さん。パピーノは2種類ありました。どっちですか?」

お母さんの視線は私の左手に向けられています。

むっ、右手はハズレですね。

左手の実をお母さんに渡すと、匂いを嗅ぎ出しました。

「本物だわ。しかも食べ頃」と驚いています。

お母さんはパッと笑顔で私を見ます。

「凄いわ!チヤちゃん!これは遠くのバビル領で収穫される足の早い高級食材なのよ!普通では王都に持って来れないの!時間停止のマジックバッグを持っている人だけが大儲け出来るのよ!」

「……ちなみに、王都価格はいくらですか?」

「大体一個で一万ルビよ!」

10万円!

こんな小さな実で?5歳児の手のひらの大きさで?10個王都に持ち込めば100万円!?100個は1000万!!

大儲けだ!

いかんいかん。誘惑に負けそうだった。

時間停止のマジックバッグとお母さんが言っていたジャマイカ。

時間停止のアイテムボックスとは 言ってない(・・・・・) 。

ふーっ。

罠に引っかかる所だった。

金の力は恐ろしい。

「いや、これは孤児院に持ち込めませんが、普通の野菜なら持ち込めます。

庶民的で人気の高い野菜は何ですか?」

「庶民的……難しいわね。ん〜〜〜、キャロ、かしら?野菜なのにほんのり甘味があって美味しいのよ。値段もそんなに高くなかったはず……」

私はまた通販を開いて「キャロ」と検索すると「キャロット」も引っかかったけれど、これは違うと分かる。

もう一つの赤い丸い実だな。

ぽんと、机の上に現れる。

値段も安い。一つの実が三ルビだ。

3つ孤児院に持って行けば充分だろう。

「きゃ〜!キャロだわ!懐かしい!すぐ虫に食べられるのよね!食べ頃のは!今夜にでも食べましょうね〜。ん〜、いい香り!」

いいんだよ。

たんとお食べ。

と、言いたくなる食い付きっぷりだ。

さてはお母さんが食べたかっただけだな?

めっちゃ素早く机の上からキャッチしたぞ。

そして何で虫に食われるのを知っているんだ?農家と仲が良かったのか?そこでお父さんとお知り合いにでも?

と、どうでも良いことを勘繰ってしまうと、明日から孤児院学校に行く事になってしまった。

むぅ、Tシャツの注文のお客さんが来るかもしれないのに。

「お母さん、服を注文する人が来るかもしれません。注文だけお母さんが受けてもらえますか?」

キャロでどんな料理にしようかと悩んでいたお母さんが私を見ます。

「いいわよ。私は何をすればいいの?」

道具箱の方に歩いていき、カモフラージュして紙と鉛筆と下敷きをアイテムボックスから取り出します。

それを持ってお母さんの所へ行きます。

そして、紙を真ん中に置いて、鉛筆の先で指し示します。

「注文に来た人の名前と住所を聞いて、ここに書いてください。そして、上着の服のサイズがあります。SS、S、M、L、LLまで服の大きさがあります。それも書いてください。あとは、ちょっと待ってください」

また道具箱の方に行きアイテムボックスから見本の服を取り出します。

それを持ってお母さんの所へ行きます。

「これが試着品です。ちょうどいいサイズの物をその場で着てもらってください。これは見本なので売れません。それと、生地が薄手と厚手の物があり、値段が変わります。薄手の物が150ルビで、厚手の物が200ルビです。色つきが欲しい人には+100ルビだと説明してください。ここまではいいですか?お母さん?」

「……大丈夫よ。理解したわ。……でもね、チヤちゃん。この紙には何て書いてあるのかしら?お母さん、読めないわ?」

ヒョイと紙を覗き見ると、そこには『日本語』で書かれた注文書があった……。

ひ〜〜〜!

「今から文字を習いに行くのに、我が子が知らない文字を書いてたぜ」が起きてしまった〜〜〜!!