軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

038 金策!

新ギルドルーム周りはパンさんたち他のギルドメンバーにお任せして、

私とアルテミス、そしてゴブリンズの四人で、ギルド集会所に向かうことに。

目的はもちろん、ダンジョン探索。

パンさんにオススメされた 灰焔の地下溶岩洞(アッシュ・フレマグラ) とやらで金策のためだ。

ギルド集会所に行く途中、街の人たちに二度見されることもしばしば。

「でかっ……」なんて声まで聞こえてくる。

まあ、こんなおっきなゴブリンを連れてたら驚くのも無理はないか。

あまり気にしないようにしつつ、私たちはギルド集会所の扉を潜る。

中に入ると、何だか前来たときより視線を受けている気が……。

やっぱり剛体種ゴブリンって珍しいんだな、なんて思っていると、いつもの受付嬢さんがカウンターにいるのが見えた。

「あっ、受付嬢さん! この前は祝勝会に来てくれてありがとうございます!」

「お、サキさんにアルテミスさん!……と、剛体種ゴブリン!?」

受付嬢さんが目を丸くする。

ギルドバトルで見たことあったと思うけど、やっぱり目の前で見ると大きさに驚くよね。

「そうなんです、昨日召喚して──」

「あ、あの……言いにくいんですが、剛体種ゴブリンの服は何とかしたほうがいいかもしれないです……腰布一枚だと、その、見えちゃいそうで……」

「えっ!?」

……確かに言われてみると、ゴブリンズは短い腰布一枚という随分とセクシーな格好をしていた。

いつも見慣れてるから気にならなかったけど、

もしかして、これが注目を浴びていた要因!?

「とりあえず服をお貸しするので、ちょっと待っててください!」

「えっ、あるんですか!? ゴブリンズのサイズに合う服!?」

「はい、冒険者ギルドには亜人の方も多くいらっしゃるので。はい、どうぞ!」

手渡されたのは、とっても大きくて、伸縮性のあるボトムス。

これなら入りそうだけど、こんなものまで用意してるってギルド集会所すごい……。

「これ、貸してもらったんだけど着れるかな?」

ゴブリンズに渡すと、二人は頷いてその場で着替えようとし始めた!

うわあぶないっ!? 見えちゃう見えちゃう!!

「ちょ、ちょっと待って待って! あの、どこか部屋借りてもいいですか!?」

「は、はいっ! こちらへどうぞっ!」

慌てて受付嬢さんに案内された部屋で、ゴブリンズに着替えてもらう。

二人ともあまりにも素直に私の言うことを聞くから、心配だよ……。

着替え終わったら出てくるように伝え、部屋の前で待っていることしばらく──二人がぬっと部屋から出てきた。

「おっ、何だかカッコいいね!」

「ほんとですね、モデルさんみたいです!」

ちょっとぴっちり目のボトムスに、ムキムキの上裸。

何だかすっごく似合ってる!

私が褒めても、二人は無言で私を見つめるだけで、特に反応がない。

喜んでくれてたらいいけど。

……いけないいけない、色々あって本題を忘れそうになってた。

今回は金策でダンジョンに行くんだったよね。

「あの、服を貸してくれてありがとうございます、なんですが、今からダンジョン探索に行こうと思ってて……。汚しちゃうかも……」

「あ、そうだったんですね! 全然気にしないでください! ギルドとしても、今大注目のグランベルジュだったら文句は言われませんよ!」

「えっ、大注目!?」

「当たり前じゃないですか! 圧倒的劣勢に見えたギルドバトルで勝利して、ギルドメンバー三人で10万ギルドポイント持ち!──グラン=ラフィースでも指折りの野良ギルドですよ? その上、ダンジョンに行けば毎回のようにレアドロップを山ほど持ち帰ってくるんですから!」

……言われてみれば、注目される要素満載に聞こえる……。

けど、実はもうギルドポイントほとんどないんです……。

「更には剛体種ゴブリンを連れまわす召喚士の女の子までいるわけですし!」

「つ、連れまわす……!?」

「とりあえず! サキさんたちは気にせずダンジョン探索に行ってもらえれば! 我々としてもたくさんドロップアイテムを持って帰ってきてくれればうれしいんですよ!」

グラン=ラフィースにおいて冒険者産業は結構重要なんだとか。

冒険者が魔物を倒して得た素材の交易は街の利益としても結構大きいらしい。

それに最近は、レアドロップがやたらと流通する街としても注目され始めてるんだって。

全然そんなつもりじゃなかったんだけど、それで街の役に立ってるなら嬉しい。

「分かりました、じゃあ今回も頑張ってきます!」

「はい! 帰ってきたら話を聞かせてくださいね? では、ダンジョンクエストの受注手続きをします。今日はどこのダンジョンに行くつもりなんですか?」

「私も詳しくないんですが、 灰焔の地下溶岩洞(アッシュ・フレマグラ) というダンジョンなんです。知ってます?」

「 灰焔の地下溶岩洞(アッシュ・フレマグラ) ですか、あのあっついところですね!」

受付嬢さんの話によると──。

灰焔の地下溶岩洞(アッシュ・フレマグラ) は、火山のような雰囲気のダンジョン。

基本の構造は 黒裂結晶の洞窟(ノワール・コルスティア) と同じで、通路と大部屋を行き来するタイプらしい。

ただし、あちこちに流れるマグマに、滑りやすい黒曜石の床など、注意点もたくさん。

出てくる魔物も、今までとは格が違う。

バジリスクにワイバーン、オルトロス──名前を聞いただけで姿が思い浮かぶ、”ザ・魔物”って感じがするラインナップだった。

「深くまで探索するなら暑さ対策は必須ですが、第三天位のサキさんだと第一層しか行けないので、まあお試しで行ってみるのもアリかもしれません!」

「分かりました。暑いらしいけど、アルテミスやゴブリンズは暑いの大丈夫?」

「もちろん、マスターが行くところにはどこまでもついていきます」

ゴブリンズも頷く。

というわけで、私たちは 灰焔の地下溶岩洞(アッシュ・フレマグラ) の探索に赴くことになった。