軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

六百九十四話

クロードは王城にて国王であるポセイドスと会っていた。

「相談があるとのことだったが?」

「はい。是非とも陛下に協力していただきたいことがありまして」

「出来る限りのことはしてやりたいが、我が国も余力があるわけではないからな」

ポセイドスの言いたいこともわかる。

他の国と比べてマシな状況だが直轄の兵士を投入して現状を維持している地域もあるのだ。

「実働は手配した商会に動いてもらいますが他国に支援をしたいと考えています」

「支援か。だが、物資はどうする?」

「僕のもっている備蓄を放出する予定です」

「構わんのか?」

クロードは物資をかなり溜め込んでいる。

それを放出すれば多くの国が助かるだろう。

だが、一方的な施しであり回収などほぼ不可能だろう。

「構いません。他国が倒れればそれだけ我が国の負担が増えることになりますから」

今回の件でもっとも警戒しないといけないのは魔物の反乱だ。

国家が崩壊すれば魔物がその地域で増え隣国に流れ込む。

そうして対処できなくなりを繰り返すことになるだろう。

他人事と放置すればいずればゲルマン王国も巻き込まれる可能性があった。

「今は人類全体でこの危機を脱することが大切です」

「わかった。各商会にはこちらから話を通しておく」

「ありがとうございます」

王命にて王城の会議室に商会の代表者が集まっていた。

「皆さん。集まってくださりありがとうございます」

ここに集まっている商会の代表者はこの国でも大きな商会の代表だ。

クロードのことを子供と侮るような者はいなかった。

「皆さんにはこちらで用意した物資を各国に運んでいただきたい」

「それは構いませんが報酬はどうするのですか?混乱している現状。運んだ先で収益を得られるとは思えませんが?」

「それもこちらで用意します。まず運んでくれる商会に手付金を。運んだ確認がとれれば追加の報酬を用意します」

「破格の条件ですな。でも、それではそちらに利がないのでは?」

「今回は利益を求めていませんので」

「なるほど。私はここで宣言しますぞ。今回の仕事では報酬はいただきません」

「よろしいのですか?」

「クロード卿には普段、稼がせていただいていますからな。ここらで恩を返すのも悪くないでしょう」

その声をきっかけに全ての商会が報酬を貰わないと宣言した。

「皆さん。ありがとうございます」

儲けはでないが悪い話ではない。

ここで各国に恩を売れれば今後の商売で何かと役立つだろう。

そういった計算もあるが単純にクロードが困っているなら助けたいという善意だった。