軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

六百三十話

詩織と翠の治療を終えお役御免かと思いきや天照大神に残って欲しいと言われた。

2人が退出すると周囲の景色が様変わりする。

どうやらまたしても異界に連れてこられたようだ。

「長々と付き合わせて悪かったね」

「いえ」

「もう察してると思うけどここは私の管理する神界だよ」

予想通りではあるが突然神界に連れてこられるのは心臓に悪すぎる。

「そう。硬くなることはないよ。以前の約束通り神力の扱い方を教えるだけだからね」

「ありがとうございます」

「君は神力で何が出来ると思う」

「体を強化したり邪を払ったりですかね」

「ぶーぶー。不正解。確かにそういう使い方もできるけどね」

「では、正解は・・・」

「何でも出来るし、何にも出来ないってのが正解だよ」

トンチのような答えに頭が混乱する。

「まぁ、使う神次第ではあるけどね。ここのように世界を構築することもできる。要は使い手次第ってところかな」

「なるほど」

「神と神との戦いではいかに自分のテリトリーに相手を誘い込むかだけど相手のテリトリーでも有利に戦うこともできる」

「どうすればいいんですか」

「神力を放出し奪い取るのさ」

「奪い取る・・・」

「あぁ。この場所で試すのはやめておくれよ」

「やりませんよ」

「まぁ、普通は神力の強い方が勝つんだけどね。それを考えると分体で本気でなかったとはいえロキを倒した君は凄いってことになる」

「あぁ。やはり本気ではなかったのですね」

「人間に倒されるのも役目のうちだからね。まぁ、神力を奪われるとかは思ってなかっただろうけどね」

「普通は無理なことなんですか」

「普通は無理だね。相手の神力を奪えるのは神殺しの特権のようなものだよ」

「それだと神殺しが最強ってことになりませんか」

「確かに、神々にとって神殺しは天敵だ。でも、普通は神に勝つほどの強さにまでならないからね」

「そういうものですか」

「そういうものだよ」

「色々試してみてもいいですか」

「うん。構わない。その為にここに連れてきたのだからね」

それからクロードは様々な実験を行った。

疑似的な世界を構築してみたり不滅の炎を生み出したり・・・。

その様子を天照大神は興味深そうに観察していた。

まだまだクロードの神力の使い方はつたない。

だがそれも時期に解決するだろう。

時間はクロードの味方だ。

最強の神殺しが復活するのもそう遠くないことだろう。