軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

六百二十一話

クロードの張った封印の結界は改良型だ。

浄化の術式で負の瘴気が浄化され魔石が生まれたことを参考に改良を加えた物で魔石こそ生み出せないが負の瘴気を取り込み封印を維持する仕掛けが施されている。

今までは宝玉は使い捨てだった。

だが、この術式では何かで宝玉が壊れない限りは永続的に封印の結界を維持することが可能だ。

「君はなんて物を作り出すんだ」

「いえ、出来れば魔石も作り出せるとよかったんですけど」

「いやいや、これだけでも偉業だよ」

黙って見守っていた詩織は手放しで称賛し翠は口をパクパクさせている。

「ここがこうなって・・・。あちらはこうなるのか」

詩織は封印の結界についても詳しい方だった。

というのも他の人間では危険すぎて近づけない地域を担当しており封印の結界を構築することも多いからだ。

それは翠も同様で唖然とさせられるものだった。

「しかし、全面的に認めるわけにはいかないな。今は正常に動いているが問題が起きないとも限らない」

「確かにそうですね。無断で改良型を使ってしまってすみません」

「いや。いいんだ。止めなかった私にも非がある。それにここなら継続的に人をやって観測も容易だ」

「次からは通常のを使いますね」

「それで頼む。翠。念のため本社と連絡を頼む」

報告の必要があり翠が術式を展開して本社と連絡を取る。

幸い揉めることなく了承されたようで一安心だ。

「まだまだ確認しないといけないポイントは多い。次にいこう」

こうしてクロード達は次の封印の結界へと向かった。

連絡を受けた本社では観測の為に人選が行われた。

名乗り出たのは封印の結界の専門家、双剣である。

改良された封印の結界を確認したくてうずうずしている。

クロードが改良型を作れた原因の1つは二剣の無茶ぶりによる検証の結果でもあった。

どのようにすれば神力が暴走し安定するのか実体験から割り出したのである。

クロード達は予定通りに封印の結界を確認し補修や張り直しをして本社へと戻ってきた。

最初の1つはやらかしたクロードであるがその他の封印の結界は通常通りの処置をおこなった。

本社に戻った詩織と翠は関係者を集めクロードの評価を話し合っていた。

「私は問題ないかと思います」

そう言ったのは詩織だ。

「私は問題だと思います」

そう言って強固に反対の意志を示すのは翠だ。

「両者の意見はわかった。評価は保留とする。今後も両名は行動を共にするように」

結局、クロードの評価は先送りとなり詩織達に預けられることとなった。