軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

五百三十六話

クロードは401層に踏み込む前に400層の白い巨大な鯨からドロップした革を加工していた。

まず使う分量を量りカットする。

次に丁寧に世界樹の雫に漬け込み十分に馴染ませる。

本来なら漬け込むのに時間がかかるのだが錬金術に時の精霊の力を合わせた力業で工程を短縮する。

出来上がった革に特殊なロウを塗り込んでいく。

ここで再び時の精霊に頼み時間を加速させて乾かした後、ロウを何層にも塗り重ねていく。

白い巨大な鯨の革は綺麗な光沢を放ち十分な防水性と水と聖属性の加護を持った革に生まれ変わった。

出来上がった革を今度は世界樹の枝から作られた糸で縫っていく。

出来上がったのは少し大きめのマントだ。

これを着ていれば火属性と聖属性に強くなる上に暑さも軽減してくれる。

これからいく401層以降は通路以外はマグマや火が燃え盛る灼熱地帯だ。

対策なしではすぐに干からびてしまうだろう。

実を言えばクロードは同じような効果のある装備をゲーム時代から引き継いで持っているのだがどれもサイズが大きく使えなかった。

そんなわけで新たに自作した次第である。

準備も整ったので401層に足を踏み入れる。

ゲーム時代と同じように壁から炎が噴き出し触れればたちまちに燃え上がるだろう。

そんなクロードの前に現れたのは火吹きトカゲと呼ばれる爬虫類型の魔物だ。

火吹きトカゲは息を吸い込んだかと思うとそのまま吹きかけてくる。

するとどういう仕組みなのか火が直線状にこちらに向かってくる。

マントで全身を隠しやり過ごしまだ距離があるが空間の精霊を宿した剣で突きを放つ。

突きは空間を飛び越え火吹きトカゲに致命傷を与え霧となって消えていった。

その後も燃えながら飛ぶ蝙蝠や燃え盛る棍棒を持ったオーガなどを安々と葬り去りながら世界樹攻略を進めていった。

その頃、ゲルマン王国の北部で行われている聖戦では出現の止まらないゴブリンに対しどうするのか緊急の対策会議が行われていた。

「とにかくこのままゴブリンの相手をしていてもどうにもならない出現場所を特定し潰さなければ」

「しかし、出現場所を特定すると言ってもかなりの範囲だぞ。しらみつぶしにというわけにもいくまい」

「密偵達が見つけた場所をまずは潰し、その間に斥候達に探らせてはいかがでしょうか」

「うむ。では王国第一騎士団と第二騎士団。ミッシア辺境騎士団、プロミネンス騎士団。それに竜騎士団に出てもらおう。斥候は王国第三騎士団に頼む」

「これだけの戦力を散らしてしまって大丈夫でしょうか」

「幸いこちらは防壁越しに遠距離から削るだけだ。なんとかなるだろう」

「それでは、各騎士団は準備を終え次第、出撃してくれ」

こうしてゴブリンの巣穴掃討作戦がはじまったのである。