軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

五百三十二話

順調に足を進めていたクロードと精霊達ではあったが階層を経るごとに水生の魔物の強さが上がってゆき水の精霊達だけでは倒せなくなってきていた。

クロードは剣に雷の精霊を宿し飛び出してきた水生の魔物を斬り捨てていく。

クロードからすれば格下の相手ではあるがとにかく数が多い。

どうやら群体で活動する水生の魔物の生息域に当たってしまったようだ。

クロードを外敵と捉えたのか仲間が次々とやられていくというのに続々と飛び出してくる。

その数は千を超え、万に届くだろうか。

クロードは最低限の動きで斬り捨てていたがそれでもこれだけの数を相手にすると流石に疲労を覚える。

クロードは疲労を覚えつつもドロップ品を回収して歩を進めた。

国元のことを考えれば疲れたからと言って歩みを止めるわけにはいかなかった。

転移魔法を使えば国元であるゲルマン王国には一瞬で戻ることは出来る。

しかし、国王であるポセイドスは途中で切り上げての帰国は望んでいないだろう。

国元に帰るときは目的を達してからだ。

気持ちを切り替えて世界樹の探索を続けるしかなかった。

ゲルマン王国、各地にある保存食を作る工場はフル稼働していた。

元々、生産量を増やすべく各地の領主達はその材料となる食べ物の生産を増やすように指示を出していたが戦争が起きたことによりその需要は大きくあがっていた。

領主からの指示で男手が徴兵されてしまったが女子供は勿論のこと老人まで駆り出されての作業だ。

そんな工場の1つにエリーゼの姿があった。

ここには戦場に送る保存食を受け取りにきたのだが積み込み作業の間、時間が出来てしまった為、工場を見学させてもらっている。

工場では実に多くの者が働いている。

野菜をきざむ者、肉をカットする者、切られた食材を運ぶ者。

見慣れない魔道具も設置されており投入された食材が加工され保存食が次々と出てきている。

これらのシステムを考え付いたのは出資者であるクロードであるらしい。

エリーゼはかつてクロードに訪ねたことを思い出す。

一緒に行動していて保存食のお世話になったことはない。

どうして保存食の改良をしようと思ったのか。

それはとても単純で、まずい保存食が許せなかったのだと。

エリーゼはクロードが転生者であることを知っているが子供のような理由だなとクスクスと笑ってしまった。

まずいと言われる保存食はいまだに現役だ。

価格の面ではまだまだまずい保存食の方が安いのだ。

しかし、改良された保存食を一度でも食べてしまえば前の保存食に戻すのは難しいだろう。

それぐらいクロードの考えた保存食は優れていた。